伊吹級一等巡洋艦(就役時)
同型艦
・要目
・メモ 今回のコンセプトは、「ミッドウエー沖海戦に楽勝しちまったぜー」という状況で、 「伊吹級」がたどる可能性のある末路の模索です。 特に今回は、巡洋艦としての建造途中状態からの改装で、 当時の日本が建造(改装)しうる防空艦に焦点を当ててみました。
見て分かると思いますが、地味です。 主兵装は旧式の高角砲に量産型の機銃。そのてんこ盛りに過ぎません。 いちおう雷装は維持していますが、次発装填分はないものとしています。 でないと、これだけ機銃は乗っかりません。乗っかってもトップヘビーになるでしょう。
さて、今回このようなトッピングにしたのは、いちおうの理由があります。 ご覧の方の中には、ナゼ新型の高角砲(いわゆる長10センチ)を搭載しないのか、 疑問に感じる方もあるでしょう。 理由は二つ。
一つは、長10センチを砲塔型で搭載すると重い事。 逆に砲架型にしたら、砲弾の手動補給の手間で、 旧式砲塔とさして変わらない弾幕しか展開できない事。 また、途中まで8インチ砲搭載艦として建造の進んでいる艦に、 全く別の砲塔を搭載するなど、工数を考えると悪夢でしょう。 もう一つは、長10センチや長8センチは、当時の日本で「量産」されていないからです。 資料を見る限り、技術者達がほぼ一品ものとして製作しているようにしか思えません。 事実、空母信濃では生産が間に合わなかったという事例もあります。 だから旧式砲の増産分を搭載ということにしました。
よく市販の架空戦記には、夢のような弾幕を展開するため、 斬新な改装を施された既存艦艇を目にしますが、 ファンタジーを廃してしまうと、できるのは五十鈴や摩耶までが限界だったのでしょう。 期日と予算など考えると、今回の伊吹ですらかなりきわどいと思います。
改装といえど、手間もかかるしお金がけっこうかかりますからね。