大和級戦艦(就役時)

同型艦

艦名

就役年
大和
武蔵
信濃
甲斐
紀伊
尾張

1941
1941
1942
1943
1944
1946

・要目
項目 数値 武装 数値
基準排水量 35,000t 主砲 45口径41cm砲 連装3基 6門
全長 227.0m 高射砲 45口径12.7cm砲  連装12基 24門
全幅 30.2m 艦載機 4機(8機搭載可能)
機関出力 128000hp 水線部装甲 350mm(20度テーパー)
速力 28.0ノット 甲板装甲 150mm(最大170mm)
航続力 16ノットで7200浬(12000浬)

・メモ
今回のコンセプトは、史実の半分の値段、半分の排水量を目標に計画、建造された「大和級」戦艦群です。

今更いうまでもありませんが、史実の大和級は計画数字上は1億4000〜7000万円の予算がかかりました。
排水量は、基準排水量で64,000トンです。
つまりここで求められる数字は、7000〜8500万円、基準排水量32,000トンの戦艦です。
そしてこのままだと超甲巡の数字になってしまい、戦艦は建造できません。
できたとしても、仏ダンケルク級ぐらいの規模が精一杯です(何しろ波の荒い日本近海での運用が前提の艦です。)
また、金剛級代艦の予算見積もりが8500万円だったとする資料もあります。
物価上昇率を考えると、大和の半分のお値段で条約型クラスの戦艦の建造は難しいと判断できます。

ですが、抜け穴が一つあります。
日本にはすでに製造済みの主砲が、しかも手頃なサイズのものがゴロゴロしています。
そう、かの有名な「八八艦隊計画」で製造された主砲塔です。
史実では長門級の改装の際に交換されたり、対馬海峡に据え付けられたりしました。
これらを合わせると、最低でも10基もの41センチ連装砲塔が存在します。最大数値なら倍の20基です。
(最大数字の根拠は、未完成艦の「加賀」「土佐」「天城」「赤城」の搭載予定分から)

また、41センチ連装砲塔の砲塔重量は、約1,000トン。三つで3,000トン。
この分を水増ししてやれば、予算も排水量も条約型戦艦に手が届くではありませんか!

・・・というわけで、完成したのが今回の作品です。
砲塔を3つしか載せないのは、排水量と予算の制約からです。
4つ搭載していれば、排水量は最低でも3,000トンは増えているでしょうね。

また、複雑な船体構造は建造予算拡大のもとですので、完全なフラッシュデッキ型にしました。
副砲なんて贅沢なものは搭載していません。
ただ、上部構造物があまりにも寂しいのでシールド付き高角砲をいつもより多めに置いてみました。
これが射撃統制システムと共に、今回の贅沢といえるでしょう(笑)

結果的な内容は、廉価版「ヴァンガード」といったところです。
ですが史実の日本の戦いを見る限り、もし戦艦が戦場に必要だったのなら、
この程度のサイズが一定数必要だったのだろうと思えます。
これぐらいの規模の艦だったのならワークホースとして少しは消耗戦に突っ込む気も起きるでしょう。

もっとも、我らが帝国海軍がこんな「中途半端」な戦艦を作るとは思えませんけどね(苦笑)