はい、恒例(?)のコミケ日記です。
場違いかもしれませんが、日記は休載するとした事、「八八艦隊1934」の同人誌を刊行した事、開場に来て下さった方のためにここで掲載させていただきますね。
なお、もしかしたら今の段階(2002年12月30日現在)でオフレコにすべき情報が含まれている可能性があるので、コミケやギャルゲーの猛者を自認する人でヒマな人は調べてみてください(笑)
では、おバカな旅の記録をご覧アレ(笑)
(なお、こういった話しに興味ない方はこのまま閉じてください。)
はじめに(笑)
今回の私にとってのキーワードは「メイド」(自爆)
12月28日(土曜日)
またやって参りましたコミックマーケット。
今回で63回目。
何はともあれ、私にとってこれをこなさねば一年が終わりません。
神の御子が生まれた日など全くの余芸です。
(もちろん、地元関西での1月頭のイベントで年明けです(笑))
さて、今回は会社の大掃除と忘年会をブッチしたので、この日の朝に新大阪駅をあとに一路帝都を目指しました。時間に拘束されない実に快適な旅路の始まりです。
「旅はいい! 仕事も何にもない! それどころか、なんといっても○○がいない!!」(笑)
コミックマーケット会場の東京ビッグサイトにも午後1時前には到着、早朝から企業グッズを目指す知人たちもいますが、極端にお目当てのサークルや企業のない私は1〜2時間ほど会場の雰囲気を味わうためのような初日の一般参加です。
まあ、幸運にも結城信輝氏のサークルの本を完売直前にゲトできたりと、それなりに満足しつつ水上バスにて東京湾を遊覧しつつ会場を後にしました。
ああ、そうそうキーワードについて書かねば。
と言ってもこの日は内輪で「おさわり禁止のふれあい動物園」と皮肉をこめて呼称しているコスプレ広場を横目で見つつ通り過ぎるおり、会場内を散策する時など、何やら無意味に今風のメイドコスプレをしている人が増えたなあと、嘆息させられたぐらいです。(まあ、ある程度の割合でゲームキャラなんでしょうが・・・ロートルには分かりません(汗))
12月29日(日曜日)
さてこの日は、私どもの主催する「FANKY企画」がサークル参加する日です。
(ただ、「FANKY企画」については他で触れますのでここでは割愛します。)
コミケではひとつの住所で二つのサークルは参加できないので、「太陽帝国」として刊行した「八八艦隊1934」もここでの同時販売という事になります。
ただし、もともと「FANKY企画」が「The Five Star StoriesRPG」を主力商品としており、「テーブルトークRPG」関連だけで今回は12アイテム、「八八艦隊1934」はその片隅でちょこんと置かれているだけです(汗) 果たしてサークルの前を通る人にどれだけ目にとまるやら・・・始まる前は非常に不安でした(^^;)
そして、10時に開場。島端とは言えジャンル自体が弱小なので、マタ〜リと大手サークルに買いに行った同士たちの代わりに一人静かにサークルで開会を迎えました。
サークルの事はとにかく、「八八艦隊1934」に関しては私の予想外に好評で、非常に嬉しい誤算となりました。ただ少し意外だったのは、テーブルトークRPGの方と双方買ってくださった方が多々いらした事です。少し失礼かと思いますが本当に意外でした。
また、開場からあまりたっていない頃に来て差し入れ(御菓子とカイロ)を下さった方(お名前すらお聞きせず失礼しました。)、「熊巣」(http://ww8.tiki.ne.jp/~bassa/)の管理人 FLASHさん(今度リンクさせて下さい☆)、GUMBYさん(ナイスなイラストありがとうございます。当方の準備できたら掲載していいですか?(笑))、そして多数来訪くださった皆さん、本当にありがとうございました。また、午後1〜2時ぐらいは、私(扶桑)はスペースから席を外しており、その時来られた皆様にはご迷惑をおかけしたかと思います。
なお、今回本を出すきっかけになったのは、以前から時折「太陽帝国」関連の本がないかとお聞きの人がいたので、そう言う方に対して作ったようなものなのですが、刊行して本当によかったと思いました。
次は、できればサイトで掲載していないような事についての本でも作れればと思います。
(いや、第二章の「本化」、「CD化」をお求めの方もいらしたのですが、形式上と私自身の技術的未熟で難しそうなので・・・それに本にしたら今回の10倍以上の質量になってしまいます(汗))
おおそうそう、メイド、メイド、今回のテーマについて触れねば(笑)
私はサークル主催者と言う事で、ほぼ一日自らのスペースに張り付け状態なので、目の前を通る人とか来て下さる方のウォッチングを毎回密かな楽しみにしています。また、「The
Five Star Stories」の原作者が海外ではファッションデザイナーとしても評価されていると言うだけあり、気合いの入ったコスプレをされる人などが多く(全体的にお洒落な人も多いですし☆)、当スペースで買い物をされなくても、楽しみにさせてもらっています。しかも今回はコミケ会場内で入り口前の島端という絶好のロケーション。目の前を通る人には事欠かない場所です☆
で、午前11時頃、スペースがじっくり内容を確認している方で少し団子状態で、売る側としても妙なプレッシャーを与えないため、視線を通路の方に泳がしていると近くを歩いている一人の「メイドさん」に視線が止まりました。
その清楚なイメージでキメたメイドさんは、20世紀初頭の冬の倫敦にいても通用しそうな感じの、なかなかに気合いの入ったコスの方だったので、「お、ヤルな」などと勝手に採点していたら、そのメイドさんの視線がこちらを向いたのです(「私に」ではありませんよ(爆))。
この時の情景を漫画的(ライトノベル的)に表現するなら、「両手をパーに広げて口元近くに寄せ、口の中にはハートマークが描かれ、もう、可愛いと表現するしかない仕草で喜びをあらわして・・・」といった風に当サークルを発見されました。
そして、小走り状態でこちらに近づき、人だかりの間から「ぴょこ、ぴょこ」と顔を出して、当方の刊行物にとても興味を示してくれています。(失礼な話しですが、実に少女漫画的表現がよく似合う方でした・・・(汗))
しかし、こういう方はよくいらっしゃるのです。テーブルトークは分からないけどThe Five Star Storiesは大好きだという方は・・・。そして当サークルは、ポスターを作ったりカラー表紙の本を多数揃えたりと、一見間違えても仕方のないディスプレイ状態です。
サークル側としては内心、「ゴメンね、ファンジンじゃないんです」と思いつつ、落胆して本を置き立ち去るであろうまでしばし静観するしかないのが常です。
しかし、そのメイドさんは熱心に当方の本を数分間検分し、喜んで何冊か買って行ってしまいました・・・。
白魚のような手から代金を受け取る時は、オレ様、口あんぐり状態です。
失礼ですが、人は見かけによらぬもの。いや、コミケというものをまだまだ甘く見ていたようです。
嗚呼、ありがとう。正統派(?)、小柄で黒髪ストレートでついでに眼鏡っ子のメイドさん。目から鱗が落ちた思いです。願わくば、次回のお越しも心よりお待ちしております(自爆)
会場撤収後は食事をして一服してから、3日目を控えての同人誌購入のための作戦会議です。
また、翌日お手伝いするであろう知り合いのサークルさんの宿泊する所へのご挨拶も欠かせません。
12月30日(月曜日)
そして、3日目。
男性参加者にとっては、サークル参加者、一般参加者共に「決戦日」です。
この日に、どれだけ沢山お目当ての本をゲットできるか、沢山の本を販売できるかに全てがかかっていると言って過言ではない人も多数いるはずです。
まあ、私はこの日を「触」と呼んでいますが・・・
何しろ、「創作・同人ソフト・ギャルゲー・他」と言うジャンルの割り振りですからね。
きっと今回も阿鼻叫喚の地獄絵図が展開される事でしょう(笑)
もちろん私たちとしても入念な打ち合わせの元、第一攻撃目標をそれぞれ分担しての開場入りです。
ただし私自身は、別に欲しい本はほとんどないので、ただただ「買い専」な知人たちのために、指令のまま買いに走るだけです。
何と言っても、コミケ最終日はこの行列並びをしないと参加した気になりませんからね☆(自爆)
そして、私の第一次攻撃目標は「あいすとちょこ」というサークルです。
何でも内輪の詳しい者によれば、ここ最近急速に頭角を現しているサークル(作家)だそうで、今回は徹夜組の最有力ターゲットの一つだそうです。
過去数回同じ所からスタートさせられている私としては、かなり行列ができるけど列さばきの悪い、という程度の認識しかなかったのですが・・・。(このサークルの作家がいかなる人かあまり知りませんし(苦笑))
まあ、何はともあれ夏同様開場1時間以上前に、事前にサークル参加者の購買層によって作られているシャッター前行列に並び、突入準備に入ります。
そして、9時10分にはシャッターオープン開始。スタッフ側は余程一般参加者とサークル参加者双方により発生する可能性の高い混乱を警戒しているようです。(何でも今回もけが人が29日の時点で発生したそうで。)
で、私も小走りで行列に並ぶ他の戦友たち(笑)に追い越されつつも、悠然と目的のサークルの行列に並びます。別にサークル参加者として事前に入っているのだから、これ以上慌てても仕方ないというものです。
そして、この私の余裕(笑)が、この日のメイドさんとの出会いを決定しました(爆)
私の前に偶然並んでいた金髪のメイドさんは、忙しげに周りを伺い頻繁にケータイで連絡を取っていました。何やら人捜しをしているご様子。
そして、後ろに並んでいた私に「チョット人捜しをするのでこの場所お願いします。」と頼むと、小走りでどこかにいってしまいました。
なお、その間のメイドさんの電話の内容には、「『CUT A DASH!! 』30冊」「ここは、自腹で買い物するのか?」と言う内容が含まれており、このメイドさんが非常にベテランの買い専集団か、サークル「CUT
A DASH!!」の知り合い、大手サークル関係者などという、とんでも無く「濃い」方だなとこの時認識。何しろ、サークル「CUT
A DASH!!」と言えば、ここ数年コミケ最大の列を創り上げるサークルですからね。
そして、行列先頭がサークル前へ移動し、列全体が移動を開始する9時45分頃、人捜しを諦めたメイドさんが戻ってきて、もとの私の前に並び直しました。
でまあ、それから本を購入できるまでの約30分、人当たりも良い方だったので、待つ間の暇つぶしを兼ねてそのメイドさんと軽快なコミケトークを楽しむ事となります(笑)
なお、向こうが私との会話をしていた理由は、私がメイドさんの場所を一時確保していたという事と、私のバッグには開始前から何冊かの本(知人などに配るための「八八艦隊1934」。もちろんそのような人に見せれるものではないので、会話の中で誤魔化された(笑) なお、開始前から同じ本を何冊も持ち歩くのは、かなりの確率で知り合いへのご挨拶に回るどこかのサークル代表という事になる。)があり、しかも私自身が「混雑サークル対応用」チケットの余り物を列に並んだ段階で持っていた事(仕事により戦列不参加の戦友の余りもの。今やただの紙切れ(苦笑))などから、私がどこか大手サークルの関係者と見たからだと思われます(まあ、こんなチケット持っている時点で全く見当違いではないのですが。)
そして、そのメイドさんから話される内容は、真実であるならコミケオタなら驚愕に値する情報ばかりでした。
箇条書きにすれば以下のような内容になります。
・メイドさんはみつみ美里(注1)の知り合いの知り合い(自称。それ以上自身については語らず)
・みつみ美里の知り合いから、彼女への接待のために自分はメイドのコスをして会いに行った。
・みつみ美里は、とても可愛いもの好きであり(ためにメイドコスをした)、実にペンギン大好きである。(これは良く知られた話しですが、かなり長い時間これに関する今回のエピソードを聞きました。)
・今回も企業ブースで売っていた大きなぬいぐるみ(1万5000円相当)がいたくお気に入り。
・この列に並ぶ前(午前9時半以前)にみつみ美里に会って、今回の本を見せてもらった。
(内容や、今回の本について実に丁寧に教えていただきました(笑))
・(今回「あいすとちょこ」の隣だった)「SEVENTH HEAVEN」の主催者七瀬葵(注2)は、以前コミケの失敗で大量の借金を抱えて首が回らない状態。
・(恐らく前々回)10000もの新刊、グッズなどなどを多数用意して、結局1000程度しか売れず大赤字となり、今までの売り子の首を全て切り、前回は新たなスタッフで販売をしたために販売がもたついた。
・今回のパンフ(コミケ63)などの表紙だった人が、これを描くまでに5年もかかった。
・なぜなら、依頼された本人がその事を忘れていたから。
・(2002年)11月にとあるゲーム会社の原画氏が死去された。
・死因は過労死。「寝てきます」と帰りその後すぐに亡くなった。
・そのため、追悼本を今回のコミケにあわせて作ろうとした。(音頭取りが誰かは、会話からは不明)
・ところが集まった作家陣があまりにも豪華で、これを刊行すればこの本を置くサークルとその周辺が大きなパニックなるのは確実で、そのためにお蔵入りした。(原稿は集まったぽい話し方だった。)
・その他何となく聞こえてきた電話の内容と、向こうから見せていただいた「お買い物リスト」などから、それ程大きなグループではないらしい。(これだけで分かる時点で、自分のコミケオタぶりが分かるのが悲しい・・・)
・当人も「買い物」にはあまり慣れていないご様子。
注1:みつみ美里=サークル「CUT A DASH!!」の主催者。現在のコミケの女帝。コミケオタ用語で「ちゃん様」、「323様」と呼ばれる。本当は某ゲーム会社の原画氏。また、開場から1時間程度なら本人も販売するので、あのサークルで販売している女性が一人いるから、いたらおそらくご本人だそうです。
注1:七瀬葵=サークル「SEVENTH HEAVEN」の主催者。かつてのコミケの女帝。大のナコルル好き?
まあ、だいたい覚えている限りはこんなところです。(他にもいくつかあったような気もするが)
そして、閉会間際にお互い買った本の交換をサークル仲間としている時に私が、「CUT A DASH!!」の新刊を見て「あ、メイドさんの言うとった通りや」と一人呟くと、それをめざとく聞きとがめた買いの熟練のサークルメンバーが興味を持ち、上記の会話内容をかいつまんで話すと、さらなる驚愕した事実が判明しました。
上記の事が真実であるなら、「ちゃん様」と面識がありあそこのサークルの本を事前に30冊も取り置きしてもらえる人はごく僅かであり、そこにコスして遊びに行くような人は限られているそうです。その時点で最低有名サークルの関係者である事は確実。
そして彼は、そのくだんのメイドさんを「いたる様」と断定。
「いたる様」とは、サークル「SOLDIER FROG」の主催者「樋上いたる」の事で、大阪にある某有名ゲーム会社の原画氏です。
そして、私の話が進むにつれて彼はその確信を強めていました。
(メイドさんがくぐったと言うシャッターゲートとサークル「SOLDIER FROG」の場所が近いなどの状況証拠などもありました。ついでに、関西弁なまり)
「袖触れあうも何かの縁」といった感じで話しをした名も知らぬメイドさんでしたが、私にとっては実に興味深いすれ違いとなりました。
もちろん、この会話が全て虚構であると思われる人もいるでしょうし、そうでなくてもメイドさんの会話が全くの虚偽であるとされる方もいるかも知れませんが、今までの私の経験からするとあの会場内でのこういった会話は、お互い暇つぶしを兼ねた情報交換の場であったり、ちょっとした自慢話やひとつ話しの場ですので、多少の誇張はあっても全くの虚偽である可能性は極めて低いと言えると思います。
また、私の見識眼からしても話しに大きな虚偽があるとは思えません。ですからこれを見ても、祭りの場での「ひとつ話し」とサラッと流してくださるか、気になった方は調べてみるのも一興かと思います。
なお、私の心の悪魔が、この会話内容を多少でもアングラの場に広めろと言っているようにも思い、話のネタとして出す事にしました(笑)
かくして、開始前後のそのメイドさんとの接触を最大事件として3日目も無事終了し、コミケも無事終了、私にとっての一年も大過なく終えることができました。
(私にとっての年越しとは、すでにこのイベントそのものと化していますので(笑))
なんだかコミケだけに関するかなりディープな内容となってしまいましたが、正月の暇つぶしの一つでも思ってくだされば幸いです。
また、コミケや同人誌即売会を知らない方も、こういったアングラ世界もあると敬遠や嫌悪したりせずに温かい目で見て下さい(笑)
(※なお、当然ですが今まで出たサークルや個人と私自身は全くの無関係です。)