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「諸君、よく熊本にやって来てくれた。我々熊本学生軍は、諸君らを大いに歓迎するものである。
さて、時間がないのでさっそく本題に入らせてもらうが、かかるに人類の存亡はこの熊本を死守出来るかにかかっていると言っても過言ではない。その為に諸君達はこの熊本に「学兵」として全国から派遣されてきたのだ。
もちろん、学生たる諸君らに全てを託すほど我が国の大人達も無責任ではない。諸君らの任務は、学生生活を維持しつつ後方の、熊本を、無垢の市民達を神出鬼没な憎っき『幻獣』たちの手から醜の御盾となってもらう事にある。
国家も我々も諸君らに死ねとは言わない。しかし、死力を尽くしてこの任務に精励して欲しい。ここを死守できるか否かは諸君ら学兵の双肩にかかっているのだ。もちろん、これがいかに我が儘な言い分かは十二分に承知している。だが、我々は君たちに希望を託すほかないのだ。だからここで最初にお願いしておく。人類の為に個々の人間ができる義務と献身の限りを尽くして欲しい。・・・以上だ。」(名も無き上級指揮官の訓辞より) |