「地球防衛軍史概論 改訂二版」修正表

 2012年8月発行の「地球防衛軍史概論 改訂二版」のP.69が、当方の手違いでP.68と同じ文章になっていました。
 この場でお詫び申し上げると共に、正しい文章を紹介します。

 なお、現在再版などの対応は難しいため、もし交換をお望みでしたらお待ち頂くことになります。


■JPGデータ


■文章データ

帯には、中規模の駐留艦隊や哨戒艦隊などが所属していた。加えて月面には練習艦隊と教導隊が、木星圏の各大型衛星には母艦配備されていない艦載機隊が駐留していた。
 また地球防衛艦隊とは別枠で空間護衛艦隊が存在しており、旧式艦が主力だったが船団護衛を任務とし、この時の集結にはほとんど参加せず航路防衛に従事していた。一部は太陽系からの疎開船団にも護衛で随伴している。
 なお、一個外周艦隊の標準編成は、主力戦艦4隻からなる主力戦隊1から2個戦隊を中核に、巡洋艦2個戦隊8隻、駆逐艦1個水雷戦隊16隻で編成されている。これに高速補給艦、駆逐艦母艦などを加えて、三ヶ月交代で太陽系外周の警戒任務に就く事になっていた。
 一方各惑星駐留艦隊は、基本的に艦隊決戦戦力である主力戦艦を含まず、巡洋艦を旗艦とした各惑星圏の防衛を主眼とした小型艦艇が主体となっている。特に小惑星駐留艦隊は、駆逐艦よりも小さい水雷艇多数が配備され、地の利を活かした活躍が期待されていた。また、外惑星艦隊になるほど、偵察に重点が置かれた艦艇が多数配備されてもいる。
 しかし、2201年暮れの集結命令により、全ての艦隊が土星圏へと参集する。
 地球本土からの新造艦などの増援を含め、最終的に3月までに集結した地球防衛艦隊の総数は、超大型旗艦2隻、主力戦艦34隻、巡洋艦並びにパトロール艦80隻、駆逐艦、護衛艦など小型艦艇が188隻になる。また別働隊として、テレザート星からギリギリ決戦に間に合った「ヤマト」を中核に、戦闘空母3隻、巡洋艦4隻、駆逐艦12隻からなる空母機動部隊(第一機動部隊)も存在した。
 他にも支援用の補給艦や、土星各地に潜む形になる多数の水雷艇なども含めると、その総数は500隻にも達した。百数十門の拡散波動砲一斉発射を行えば、恒星すら一瞬で破壊できるエネルギー係数に達しているほどだ。
 この数字は、ガミラス戦役の最盛時を越える数であり、その戦力係数は3000隻以上が観測されたガミラス主力艦隊を防ぐことができる規模だった。
 だが、これだけの戦力を集めても、地球防衛艦隊の劣勢は明らかだった。ガトランティス帝国主力艦隊並びに白色彗星は、ガミラス軍主力艦隊よりも強力だったからだ。
 幸いにして前哨戦の多くは、主に「ヤマト」の活躍により一部の艦隊を撃破できた。だが、ガトランティス帝国の戦力は知れば知るほど脅威感は増していった。決戦前にシリウス、プロキオン方面への強行偵察で確認された敵艦隊の規模は、地球艦隊の二倍以上にも達していた。アンドロメダを越える大型戦艦だけで、約80隻が確認されていた。中でも、1隻で地球側全てと同じ母艦戦力を持つ「バタフライ級超大型空母」(※地球側命名)だけで8隻も確認され、航空機及び艦載機戦力の差は絶望的な開きがあった。しかも、運用されているカブトガニのような形状の大型攻撃機の攻撃力は当時の戦略爆撃機並で、地球側の同クラスの機体を大きく凌駕していた。
 そこで地球防衛艦隊は、複雑な地形を持つ土星を決戦場に選んで相手をおびき寄せ、地の利を活かした空母部隊による奇襲攻撃で空母を叩いた後に、主力艦隊の拡散波動砲一斉発射で敵艦隊を葬ろうと考えた。この前衛艦隊ですら重荷なのだが、その後ろに控える白色彗星本隊の撃滅を思えば、自らの犠牲は最小限にしなければいけなかったからだ。
 そうして地球側が懸命の防衛策を講じている最中、2202年3月8日、ついにガトランティス帝国が動いた。
 戦意が高く、戦力差から自らの敗北