あきづき級打撃護衛艦「あきづき」
要目(1994年4月)
デザイナーズ・メモ 今回も「やまと」に続いて佐藤大輔氏原作「征途」より、打撃護衛艦「あきづき」です。 原作では、アーセナル・シップのような描写がされていましたが、 これを独断と偏見により形にしてみました。
見ていただければ分かると思いますが、 史実の「むらさめ級」護衛艦の船体に、VLSとSSM「だけ」を搭載した単機能艦艇です。 (ついでに、近接防空火器までミサイル化してみました(笑)) ウォーターラインをイラスト化の旨としているので船体下部は出していませんが、 船首下部にはソナーすら申し訳程度のものしか搭載していません。 もちろん、VLSには爆雷、アスロックもなければ、短魚雷すら搭載しない徹底ぶりにしてみました。 なお、艦の特性上マスト上のヘリ用データリンクドームのようなものは、他艦とのデータリンクシステムとなります。 単にアーセナル・シップにするよりはと思い作り始めたのですが、 なんだか笑い出したくなるようなデザインになってしまいました。 でも、コストと省力化の面から砲兵装こそ搭載しませんでしたが、 何となくロシアンちっくで「強そう」に見えるのではと思います。 それとも、松本零士チックかも(w
それにしても、艦中央部の4連装発射筒の4基横並びは極悪ですね。 あたしゃ、こんな船には間違っても乗りたくありません。 一発轟沈確実です。 いくら武器庫艦もどきとは言え、これは酷すぎます。 でも、鏡の向こうとは言え現代日本でこれ以上の規模の艦艇の量産は難しいでしょうから、 もし本格的なアーセナル・シップだったとしても、似たような規模だったでしょうね。
ただ、もう少しお金をかけてこの艦のレーダーシステムを 「むらさめ級」と同じアクティブ・フェーズド・アレイレーダーとそのシステムにすれば、 かなり独力でも使える艦艇デザインなんですよね。 個人的には、そう言う何となく日本的な中途半端さが気に入ってもいます。
2003年6月22日 文責:扶桑かつみ