シカンナカムイ型戦艦
同型艦
シカンナカムイ | 1940年10月就役 |
二番艦 | 建造中止 |
要目
項目 | 数値 | 武装 | 数値 |
基準排水量 | 45500t | 主砲 | 50口径40.6cm砲 3連装4基 12門 |
全長 | 248.6m | 副砲 | なし |
全幅 | 32.0m | 高射砲 | 65口径10.0cm砲 連装12基 24門 |
機関出力 | 180000馬力 | 艦載機 | 3機 |
速力 | 32.5ノット | 水線部装甲 | 356mm |
航続力 | 18ノットで8000浬 | 甲板装甲 | 127mm+50mm |
備考
「森の国」ことニタインクル公国。
オーストラリアの東にある二つの大きな島を中心として広がる日系国家を構成するおとぎ話に出てくるような穏やかな国。
一般にはそのような印象が持たれている国だったが、日本帝国において遠方に存在するという事で、
独立国として大きな自治権を持ち、また日本、アイヌ以外で唯一外洋海軍の保有を許された国でもある。
だが、基本的に外敵と呼べる国がないことから、精密機械工業を中心とした産業国として豊かであっても、
沿岸海軍以上のものは建設してこなかったが、それも隣国のオーストラリアの軍備増強と、
アジア、太平洋地域の雲行きが怪しくなったことから、1920年代より小さいながらも熱心に海軍の建設が進められるようになった。
それでも当初は、巡洋艦や護衛駆逐艦を中心とした警備海軍の域を出るものでなかったが、
1937年に海軍休日が終わったことで、太平洋各国の軍拡が開始された事から、
それに対応するため同海軍でも、この国としては大規模な海軍拡張が開始された。
その目玉として計画されたのが本級である。
自国に大きなドックがないことから、建造は日本に発注され、同国で建造中だった葛城型戦艦をタイプシップにした仕様が要求された。
葛城型戦艦との大きな違いは、船体ストレッチして砲塔を1つ多く搭載し、機関出力も大幅に上昇されている事にある。
このため、この国のライトグレーの塗装と相まって、スマートで非常に優美な姿を見せることとなり、
各国からは、「森の姫君」と称えられた。
しかし、その戦闘力は侮りがたく、中型戦艦としては最強クラスの攻撃力を誇っていた。
また、当初は2隻の建造が予定されていたが、空母や艦隊型駆逐艦の建造のため、
そちらに予算が割り振られ、建造をせずに取り止めとなっている。
このため、ニタインクル史上唯一の戦艦として存在することとなった。
運用実績は、安定した戦艦設計をタイプシップとしていた事から良好で、
また、その装備から日本艦隊と共同行動する事もよくあった。