フッド(HOOD)級巡洋戦艦
新造時
同型艦
要目
備考 第一次世界大戦中に、ドイツの14インチ砲搭載巡洋戦艦マッケンゼン級に対抗して計画された4隻の大型の巡洋戦艦。なお、フッドはそのネームシップにあたる。 計画された年次は1915年だったが、1917年にドイツのマッケンゼン級の完成の可能性がなくなった事から、2番艦以降の建造が取りやめとなっている。 計画当初の常備排水量は36300トンの予定だったが、ジュットランド沖海戦の戦訓と日米など海軍列強が新たに建造しつつある戦艦に対抗するため、大幅に防御力を増加させた結果、計画よりも8000トン近く排水量が増大した。 このため、本来巡洋戦艦として建造されたが、その実質は日本でのそれ同様に、巡洋戦艦と言う名を持った高速戦艦だった。このため砲力以外の点では、他国の大型戦艦と全く遜色がなく、また極めて優美な姿をしている事から英国の誇りとして長らく英国海軍の象徴として君臨した。 また、1937年に入り、優先的に近代改装が施される事が決定し、上部構造物の刷新や防御力のさらなる強化、バルジの装着などが施され、新造戦艦と見まごうばかりに艦様を一新している。しかし、優美さと言う点では新造時の方がよいとされ、英国民からは不評だった。 なお、現在では、1955年に退役しモスボール状態を経て、1968年より記念館として大英軍事博物館の岸壁に展示され、記念館として保存されている。
近代改装後(1940年)