インヴィンシヴル(Invincible)級戦艦
新造時
同型艦
要目
備考 日本の「八八艦隊計画」、米国の「ダニエル・プラン」など列強海軍の海軍拡張に対抗するため、1922年に計画された大型巡洋戦艦。計画当初は、世界最大の巡洋戦艦だった。 本クラスに求められたのは、仮想敵国(英、独、日)が建造するであろう新型戦艦に対して全ての面で対抗できる艦であり、そのため妥当な火力、重厚な装甲、俊敏な健脚が与えられる事となり、巡洋戦艦とされているがその実質は純然たる高速戦艦だった。 しかしその後、軍縮会議により計画が二転三転し、会議の結果建造が認められた2隻は、1924年にその間の技術の進歩を踏まえて設計を新たにして、初期計画とはいささか異なった姿で就役している。
本クラスの最大の特徴は、英戦艦としては初めて16インチ砲を採用し、その主砲の全てを艦の前方に集中装備している点にある。就役した当時、世界中の海軍関係者の度肝を抜いた。 なお、主砲の集中装備が行われた理由は、防御区画の大幅な短縮にあるとされたが、集中装備からくる爆風対策と誘爆の危険性を考慮した結果、それ程効果はなかったと言われている。 それ以外にも、塔型の艦橋など列強が驚嘆すべき新機軸が多数盛り込まれており、その設計は英国のみならず諸外国の造艦技術に大きな影響を与えた。 なお、オリンピック休戦中に近代改装が施され、防空火器などが大幅に刷新され、以後電探兵装など細々とした改良を施しつつ、第三次世界大戦も乗り切っている。しかし、第三次世界大戦終了の頃には、機関の寿命が付き、英国民に惜しまれつつ退役している。
近代改装後(1940年)