■サンクス、ホットプルーム
■地質活動史概要 かつて原始地球が形成されたときの衝突の熱(重力エネルギー)が地球内部には、蓄えられている。 衝突時の熱は減少する一方だが、内核の重元素が崩壊することで4〜10テラワットの熱が連続的に補充されていることもあり、地球形成から46億年経っても、未だに地球内部は高温を保っている。 その膨大な熱により、マントルでは大規模な対流運動:プルーム(plume)が起こっている。 深さ2,900kmの外核の熱で立ち上ったマントル成分(ホットプルーム)は地殻を押し出す形で移動させ、プレートテクトニクスの原動力になる。 プレートテクトニクスにより、マントルに浮いたマントルの軽い成分からなる冷えた浮きカス(地殻)は移動する。その速度は人間の主観からは非常に遅いが、地質学的年代を経れば大陸を離散集合させていた。 地殻は再びプレート境界に沈み込み、コールドプルームがマントルに入り込む。 コールドプルームによる下降流は周辺のプレートを吸い寄せるため、超大陸が形成される原動力になる。 約10億〜7億年前にいくつかの小さな大陸が合体し、単一超大陸ロディニアが誕生した(それ以前にもいくつかの超大陸の存在が推定されている)。 7億年前には巨大ホットプルーム(スーパープルーム)によって大陸は分裂、おおまかに分けるとゴンドワナ大陸、ローレンシア大陸が誕生した。 ゴンドワナ大陸・ローレンシア大陸・アジア大陸が合体して約3億年前にはパンゲア大陸が形成された。 パンゲア大陸の全周を囲むプレート境界からマントルに沈み込むコールドプルームが発生した。複数のコールドプルームは数千万年後に外核に到達し、今度は巨大な上昇流スーパープルームを生み、2億5000万年前にはパンゲア大陸を再び分裂させはじめた。 この時期はスーパープルームの影響で火山活動が活発になりP−T境界(古生代と中生代の境界)の大絶滅を引き起こした。 ■大東島の形成 1億8,000万年前、ジュラ紀には北はローラシア大陸、南はゴンドワナ大陸へと分裂した。 ローラシア大陸はユーラシア大陸と北アメリカ大陸に分裂する。 それ以前には、東太平洋では太平洋プレートとファラロンプレートが海嶺から東西に広がっていたと見られている。 しかし、ファラロンプレートの中央海嶺直下のホットプルームが何らかの理由で弱体化し、ファラロンプレートの中央海嶺は勢力を弱め約1億6000万年前に消失し、ファラロンプレートは太平洋プレートの従属物となって北西に押しやられることになった。 北西方向に動いていた太平洋プレートの境界が北極プレートと全面的にぶつかって横ずれ断層を形成、約1億6000万年前、ローラシア大陸西端で大陸を分断しはじめた。 ローラシア大陸直下の東太平洋海膨を境に約40万平方キロほどの陸塊が分離、やがて島になり、太平洋を横断する壮大な旅に出た。 これが、現在の日本領大東島の誕生である。 現在では日本海溝付近まで移動している大東島は、太平洋プレートに乗り最初は北西に、1億2000万年前からは西北西に移動したとみられている。 ファラロンプレートが北極プレートの下に半ば以上沈み込んだころ、約4000万年前には太平洋プレートの移動方向はほぼ西向きになった。 大東島の石炭資源は、古大東島が現在よりも低緯度にあったジュラ紀中期に形成されたものと考えられている。 ◆神視点からのいいわけ 大東島を日本付近に移動させるために、かつて太平洋にあったファラロンプレートが1億年以上早く衰退し(ファラロンプレートの中央海嶺直下のホットプルームがなぜか史実と違って衰退したのが原因でしょう。たぶん)、太平洋プレートに押されて北西に移動したということにしてみました。 その際、東太平洋海膨も史実より若干東方に移動し、サンアンドレアス断層が史実より1億5500万年ばかり早く形成されました。 もともと北に向かっていた太平洋プレートはファラロンプレートに邪魔されてより北西に移動方向を変え、4000万年前にインド大陸がアジア大陸に衝突してからはその衝撃でほぼ真西に移動するようになった、ということにします。 また、北極プレートなるものは存在しません。北アメリカプレートのことを指しています。 史実では南北に繋がる太平洋底の天皇海山列も、この世界ではみられません。代わりに大東島の南方、北緯25度のあたりから北緯19度のハワイ諸島まで続く太平洋海山列が存在します。 これらは史実ではハワイ-天皇海山列といい、ハワイ直下のホットスポット上に生まれた海底火山が太平洋プレートの移動に伴って点々と残ったものです。 (因みに、ハワイホットスポットによって形成された天皇海山列の方向が史実において変わったのは、インドプレートがユーラシアプレートにぶつかった4000万年前のこととする説が有力である by wiki) 約2,800万年前に出来たミッドウェー島も、この世界では北緯28度ではなく北緯21度に位置しています。 大東島の存在との整合性を撮る為には、太平洋に点在する島の位置も変わらなくてはなりません(設定オタクと呼ばれても仕方ないですが)。 中部太平洋のホットスポット(サモア・イースター・カロリン諸島など)は史実通り存在する。ただし、これらの島々を含む中部太平洋の群島は史実よりもやや南方(ニューギニア島寄り)に存在することにする。 マリアナ諸島はフィリピンプレート上にあるので史実と同じ。 北太平洋には、大東島が移動した後に北アメリカ大陸からひきはがされた陸が若干あったでしょうが、太平洋を渡る途中で浸食され縮小、北緯30-40度の海域に点在することにします。最大でもハワイ程度の大きさの島、ということにします。 カリフォルニア州の半分がなくなっているため、この世界の北アメリカ大陸西岸は海岸から直ぐにロッキー山脈が連なることになるので、さぞかし住みづらいでしょうね。 史実のプレートの動きは以下のサイトで確認できる。
http://sps.unavco.org/crustal_motion/dxdt/images/nuvel1a_nnr.gif
また、過去の大陸移動については以下のサイトで視覚的に確認できる。
http://www.scotese.com/earth.htm
また、ここに示した史実の大陸移動の歴史やマントル対流の内容は、こういう説もあるよ、という程度で認識してください。