◆韓国
政治 李氏朝鮮から大韓国に改名して後は、日本からの技術や制度を導入した改革に力が入れられ、20世紀初頭には近代国家として何とか体裁の整うまでになる。 だが、近代化が急がれた事から、その制度の多くは日本からの純粋輸入となってしまい、現在においてもあまりにも日本的として問題になっている。しかし、それに変わりうる制度を作り出せない事から、現在も法制度の改定をしつつ継続している。 だが、近代国家としては未成熟であり、中央の方針が地方にまで浸透しきらない事もある。 また、東洋的国家の常としてつきまとう、官僚の腐敗には建国時から悩まされており、日本的制度を導入してもその弊害は色濃く残り、大きな内政問題となっている。 なお、1904年に勃発した日露戦争への日本側への同盟軍としての参加が国際社会への実質的なデビューとなり、以後はアジアを中心に近代国家として世界各国と交流をしている。 ただ、外交面で日本追従が多い事から、欧米各国からは日本の衛星国のように見られる事も多く、アジア域内でも問題とされている。
文化 その歴史と同様に中華帝国から大きな影響をうけつつも、非常に古い歴史を誇っている。 古代においては、日本への中華文明の橋渡し的役割も果たしており、中華帝国とともに日本とのつながりも深い。 しかし、20世紀に入り中華文化の影響が薄れ、その代わり近代化を果たした日本文化が政治、経済的なものと共に深く浸透し、特に近代文化の面では最早日本との差がほとんど見られないとすら言われ、韓国国内では、知識層からは大きな社会問題とされつつも、民衆はそれを全く否定しておらず、大きな問題となっている。 一方、日本と韓国の食文化などが近い事から、反対に韓国から日本に輸出されている文化なども若干見られる。 ちなみに、磁器の製造では世界的に有名である。
産業 李氏朝鮮が崩壊するまで、中華帝国に服属し近代化を全く行わなかったので、近代産業が勃興するのは大韓帝国に改名してから以降となる。 だが、それまでに社会資本すらロクに整備されていなかったため、その発展には多大な苦労が伴われ、簡単な軽工業ですら1910年代に入るまで作る事ができなかった。 第一次世界大戦で、経済的に日本の後方生産拠点となり、日本で生産するよりもコストがかからない製品の生産、輸出で産業と経済に拍車がかかり、現在に至りようやく重工業にまで手が伸びるようになった。 しかし当初は、あくまで自国内での産業育成にこだわった事からその発展速度が遅く、また日本資本もそのかなりを閉め出しており、大戦中にそれが180度変わり、今度は反対に膨大な日本資本と欧州の逃亡資産が投下され、今日においても、それに対抗できる国内企業が少ない事からその影響力を無視する事は出来ず、大きな問題となっている。
歴史 中華帝国に最も隣接した地域にある事からその影響は大きく、4世紀頃よりさまざまな王朝が成立したがその多くは、中華帝国における冊封体制下にあった。 14世紀末から近代に至るまで李氏朝鮮が存在していたが、これも今までと同様に中華秩序の中に存在しており、全く外への門戸を開いていなかった。 しかし、明治革命以後の日本の積極外交により強引に開国、日清戦争で清朝の影響が排除されて以後は日本からの制度・技術導入で近代化が進められる。 現在ではようやく工業化の最終段階に入っており、国際社会でも東洋の一国として認知されるようになってきている。