シャクシャイン(SANKU-SUAINU)級戦艦
同型艦
要目(新造時)
備考 アイヌ王国が建造した最大、そして最後の戦艦です。 基本的には「ウショロンクル級」の拡大発展型で、その時の建造経験が大きく反映されています。 そうした中で同級最大の特徴は、新開発の軽量50.8cm砲を12門を装備する点で、同じ20インチ砲戦艦に比べると小さな排水量で12門もの多数を装備している事です。 これは、冶金技術の向上が実現させたもので、日本帝国の優れた冶金技術の高さを見せる物と言えるでしょう。 実際同程度の砲を装備するのは、アメリカの「ワシントン級」と日本の「秋津洲級」だけと言われています。 また、同時代の技術革新は、艤装の様々な点に及んでおり、大出力ディーゼル機関の搭載を可能とし、先端技術においても対空誘導弾の装備、各種新型電探の開発など、条約明け戦艦の中にあってもほぼ最後に就役しただけに実に様々で、それらが装備され完成した姿はまさに新時代の戦艦と呼びうるものでした。 また、装甲防御も1枚の装甲板で防いでしまおうと言う従来のものとも、ダメージコントロールを重視した多層防御とも違い、単に大威力砲弾の破片を意識しただけでなく新世代の兵器である対艦誘導弾によるダメージを意識したものとなっている点も注目に値するでしょう。このため、直接的には20インチ砲にはやや頼りない防御力でしたが(それでも非常に重厚な防御力だが。)、多層に施された各所の強固な装甲板は、実際の戦場においてその真価を発揮し、ただ巨弾を防ぐことだけを考えて建造された艦との差を見せることになります。 また、この改訂型多層重防御方式とされた、防御方法は空爆に対しても非常に有効で、優れた対空防御力もあいまって、本級は完成後、空母機動部隊で最後の盾として運用される事が多く、その砲力を発揮する機会はひどく限られたものとなりました。 ですが、対艦誘導弾に対する防御を施された高速戦艦というのは、戦後の海軍にあっても非常に有効であると判断され、交替で長期間の現役をつとめ、何度も改装されつつも現在に至るも運用される事になります。