ウショロンクル(USHO-ROUN-QURU)級戦艦
同型艦
要目(新造時)
備考 久しぶりにアイヌ王国が独自に設計建造した大型戦艦。 海軍休日が明けて、連星国家の日本皇国が国力に任せて立て続けに新型戦艦を建造していましたが、国力に劣るアイヌ王国その間慎重に設計を進め、その結果本クラスを建造しました。 実質的には7万頓クラスの船体に12門もの新開発50口径41cm砲を装備したその姿は、コストと建造期間の短縮を狙って日本の新造戦艦と船体設計の一部と船体各所の部品などを共用した事から、ある種似通った姿をしていましたが、北の海での運用を考えて生み出された航洋性の高さとその重厚さは日本の戦艦以上で、装備された主砲も半自動装填式を採用している事で、最短で25秒、平均して30秒に1回の斉射が可能という高性能砲で、弾薬投射量など日本が建造していた「大和級」と同程度の戦闘力が与えられていました。 また、北の国であるアイヌの伝統とも言える大柄な船体には、十分以上の装甲防御と大出力機関が据えられており、排水量に比べると非常に贅沢な内容となっています。 これは、アイヌ王国が大海軍をなかなか建造できないが故の措置でもあり、この当時のアイヌ海軍が母艦戦力の充実に力を入れている事からも、日米のような実際戦わせるための戦艦と言うよりは、「見せ金」として側面を多く持たせた艦と言えるでしょう。ただ、その「見せ金」戦艦ですら、実際の殴り合いをまず第一に考えて建造するあたりが、海洋国家としての特徴とも言えるかもしれません。 また、その武装に配置などは非常にオーソドックスで、日本皇国製の戦艦と比べるとその違いを見ることができます。 ただし、高角機銃(ボフォースの40mm砲)砲塔にシールドを施し、砲撃中も火力発揮が可能とされているのは、就役時期を考えると世界中でも本級ほど徹底されたものは少ないと言えます。 そして最大の特徴は非常に大きな司令塔を持っている事で、これは本クラスにおいて始めて取り入れられたもので、技術の進歩により複雑化した艦の指揮機能をここに詰め込もうとして大きくなったものです。 この点は、伝統的に防御力を重視するアイヌ海軍らしいと言えますが、いささか過剰な防御と言えなくもないでしょう。 ちなみに、オーストラリア連邦では、本クラスの汎用性と優秀さを買い「ハヤト級」として同級の一番艦をアイヌ王国に発注、さらに設計図面を購入して二番艦の自国建造を行っており、実際は4姉妹となっています。