ロードアイランド(RHODE ISLAND)級戦艦
同型艦
要目(新造時)
備考 打倒「大和」を目標として、「モンタナ級」として建造されていた戦艦を建造途中で改設計された戦艦です。 本クラスは、もともと巨大戦艦としては空前の量産を目指した「モンタナ級」の7、8番艦として建造が進められていたものに、建造途中から無理矢理47口径18インチ砲を装備し、「大和級」に対抗しようとしたものです。 「ロードアイランド級」が18インチ砲を搭載できたのは、「モンタナ級」級はがもともと18インチ砲搭載への換装も想定して設計されていた事もありましたが(戦艦にとっての最大の衝撃となる自らの主砲発射時の衝撃に耐えれる船体構造と衝撃を吸収する主砲の水圧装置の装備など)、そうした一つ上のクラスの砲塔を載せる技術を、以前建造された「コロラド級」において経験値として持っている点が大きく反映されています。また、 ただし「モンタナ級」は、「コロラド級」と同様にいくら過剰防御と言われ16インチ砲に対してなら十二分と言える装甲防御でしたが、それはあくまで当初装備された自らの主砲と同じく16インチ砲に対する防御対策であり、「大和級」が装備する46cm砲に真っ正面から対抗するには貧弱な装甲しか持っていませんでした。 しかも、急遽主砲の換装が決まった時点で、垂直装甲だけでもと増加を図った事で直接防御力は改善しましたが、戦闘艦としてのバランスを損なってしまい、いかにも中途半端な印象の強い艦として完成しました。 このため、運用する側の海軍も偶然か緊急でもない限り、本クラスを「大和級」にぶつける事はありませんでしたが、「モンタナ級」と同じ艦の規模にも関わらず速力が遅いという事で共同行動する機会も少なく、結局は本クラス以後に建造された本当の意味での対YAMATO戦艦と共に行動し、戦艦らしく使われる事になります。 実際の運用面は、建造コストの事を考えると満足しうるクラスだったとは言い切れないでしょう。 そして、この改悪とすら言われた本級の建造経験を活かして、後の超大型戦艦群が建造された事を考えれば、反面教師として成功作だったと言えるでしょう。 また、日本の「紀伊級」が本級と同様のワンクラス上の主砲を換装する工事を受け、似たような評価されている事は、海を挟んだライバル国家同士の戦艦だったという事を考えると非常に興味深いと言えるでしょう。