サウスダコタ(SOUTH DAKOTA)級戦艦

同型艦

艦名

就役年

1950年状態
(無記名は撃沈)
サウスダコタ
アラバマ
マサチューセッツ
フロリダ

40
40
41
41

42
現役
現役
42

要目(新造時)
項目 数値 武装 数値
基準排水量 35000t(38000t) 主砲 40.6cm(L45) 三連装3基 9門
全長 207.4m 副砲 なし
全幅 33.0m 高射砲 38口径12.7cm砲  連装10基 20門
機関出力 130000hp 艦載機 水上偵察機3機
速力 28.0ノット(27.0ノット) 水線部装甲 310mm
航続力 15ノットで15000浬 甲板装甲 146mm

備考
 「ステイツ級」の第二期シリーズに当たる条約型戦艦であり、それ故に条約型戦艦としては非常に完成度の高い戦艦として就役しています。
 3.5万トンの船体に強固な装甲と必要十分な砲力、速力を与えられた本艦は、どちらかと言えば決戦海軍寄りのアメリカ特有の重武装艦としての特徴こそ残していましたが、「ステイツ級」同様それまでのアメリカ戦艦からは考えられない高機動性能が与えられており、これが本クラスに戦場での柔軟性を作りだし、第二次世界大戦で生き残った2隻は、アメリカの数少ない中型戦艦として重宝されました。
 なお、搭載された45口径40.6cm砲は、砲戦距離においては自国で開発され「モンタナ級」に搭載された50口径40.6cm砲に優る性能を持っており、しかも非常にコンパクトにまとめられた船体を持つため、防御力も高く設定されており、場合によっては後に建造された戦艦よりも高い直接防御力と砲撃能力を持っていました。そして、このデータを知った海軍当局は、これを知って以後、より本クラスを頻繁に使用するようになります。これは、本クラスが中型戦艦であり使い勝手がよいと言う理由に根ざしていましたが、それだけに前線部隊などでは主力艦随一のワークホースとして非常に重宝されました。
 ただ、カタログデータ上は速力28.0ノットとされていますが、実際は27ノット程度が限界で、この点はその後建造されたアメリカ戦艦の一部にも言えるオーバースペックで、運用側を困惑させる事になります。
 また、公称35000トンですが、実質は38000トンと3000トンも条約違反をしており、これは他国同様35000トンの排水量では、どうあってもまともな16インチ砲戦艦を建造できないという例の一つとして見ることができます。