ネルソン(NELSON)級戦艦
同型艦
要目(新造時)
備考 英国海軍が本来建造したかった、16インチ砲装備の戦艦。 1番艦の就役が1940年であると言う事からも、英国が「キング・ジョージ5世級」の性能には全く満足していなかった証と言えるでしょう。 ただし、見た目だと主砲が1門多いだけで、艦橋構造物を始めとする上部構造物の大半は「キング・ジョージ5世級」との差はほとんどなく、多くの同国の将兵が見間違えたと言われますし、実際の戦場においても敵がよく間違える事になります。 そのため、あえて作戦行動中は2番砲塔の真ん中の主砲を下げ、他をあげて航行して欺瞞するという事すらされたと言われています。 ただ、見た目が「キング・ジョージ5世級」と似通ってい持ても、排水量で3000トン以上もの差があり、そのためより充実した装甲防御と大きな出力を持つ機関が搭載されています。ですが、舷側装甲帯は「キング・ジョージ5世級」よりも少なくされており、直接的な防御の面においては、やや軽く設計されています。これは、「キング・ジョージ5世級」が本来過剰防御過ぎるほどの装甲を与えられているからで、同級の方が適正な装甲を持っていると言えるでしょう。 なお、英国はいたく気に入ったのか、本クラスは4隻も建造しており、新時代の英国の主力戦艦としても自国・他国でも認識されるようになります。 ただし、後に建造されたアメリカの超大型戦艦群に対するにはやや能力が不足すると考えられるばかりか、ライバルとされた「アイオワ級」にも主に砲力の面で劣勢な事から、この程度の戦艦しか量産できなかったとして、これを英国の斜陽の象徴とする意見もあります。 もっとも、運用実績は堅実な設計であるが故に非常に良好で、英国を代表する戦艦としての体面を施しています。