特集:続・VSエコワット3兄弟・ワットチェッカー・ワットアワーメーター




我が家にも8台目の積算電力量計が手に入りました!。 それはH19年度の省エネコンテストで、資源エネルギー庁長官賞副賞としていただいたもので、VSエコワット3兄弟の再実験をする価値があると判断し、実験してみました。 ・・・さて結果はいかに?!

我が家の積算電力量計
副賞到着!
写真はH19年度の省エネコンテストで、資源エネルギー庁長官賞副賞です。
副賞までいただけるとはありがたい話です。
この中に、今回ご紹介するワットアワーメーター本体も入っておりました。
ワットアワーメータ
これはそのワットアワーメーターです。 仕様によるとかなり本格的な内容であることがわかります。
他の機器より一桁小さな値も表示。
定格電流:15A
測定可能範囲:最小0.3W〜1650W
測定精度:JIS2.5級相当
JIS2.5級とは、家庭用電力計と同じ精度があるということで、かなり正確ということです。
エコワット3兄弟
写真は私の所有するエコワット、左から旧型、新型、最新型です。
旧型:T3T-R
新型:T3T-R1
最新型:T3T-R2
エコワットの説明書には色々と細かな字で取り扱いや誤差などの製品仕様の表示がなされています。
最大負荷:15A
誤差:±10%
測定可能範囲:最小5W
力率:100%に固定で計算
波形が歪んでいる場合は正確に測定できない・・・
と書かれております。
エコワットの従兄たち
このエコワットより精度のよい写真上段右のワットチェッカー、そして今回いただいた上段左のワットアワーメーターが実験に加わります。

実験開始
我が家にある家電製品で調査開始!
写真のように負荷となる家電製品に直列に接続したワットアワーメーターとワットチェッカーとエコワット3兄弟、これで色々な家電製品で調べてみることにしました。
 
 

 

直列接続の注意点!
ワットアワーメーターは1W以下の電力も測定でき、直列接続するエコワットなどの消費電力も測定してしまうので測定対象の負荷に一番近い位置に配置して正確に測定します。 次に1Wの測定ができるワットチェッカーが接続し、残りはエコワット3つを接続し本体負荷の影響を最低限に抑えます。



結果発表〜♪
各種機器別の測定結果
2008年11月に各家電製品に対して消費電力量をそれぞれのエコワットと基準機としたワットアワーメーター・ワットチェッカーで測定してみた。
消費電力・力率についてはワットチェッカーの値を記録した。
 
 
ノートPC
(5:30)
掃除機
(0:07)
HP給湯器
(3:00)
食洗機
(0:40)
IH炊飯器
(4合,0:42)
ホット
カーペット
(0:40)
冷蔵庫
(23:00)
平均
誤差
ワットアワーメーター
(kWh)
0.181 
0.190 
1.669
0.582
0.200 
0.220 
1.192
 
ワットチェッカー
(kWh)
0.18
0.19
1.67
0.58 
0.20 
0.22 
1.19
 
エコワット
(kWh)
0.20 
0.17
1.68
0.54
0.18 
0.20 
1.23
 
新エコワット(R1)
(kWh)
0.88
0.38
2.14
0.58
0.22 
0.22 
2.38 
 
新エコワット(R2)
(kWh)
0.17
0.21
1.89
0.59 
0.19 
0.22 
1.03
 
力率
0.58
0.6-0.98
0.80 
0.99
0.36-0.99
1
0.99
 
消費電力
(W)
35
1,042
230
1035
960
632
230
 
VA
58
1038
330
1038
960
632
230
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
標準偏差
0.31 
0.09 
0.21 
0.02 
0.01 
0.01 
0.55 
 
平均
0.32 
0.23 
1.81 
0.57 
0.20 
0.22 
1.40 
 
 
               
ワットアワーメーター
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
ワットチェッカー
-0.6%
0.0%
0.1%
-0.3%
0.0%
0.0%
-0.2%
-0.1%
エコワット
10.5%
-10.5%
0.7%
-7.2%
-10.0%
-9.1%
3.2%
-3.2%
新エコワット(R1)
386.2%
100.0%
28.2%
-0.3%
10.0%
0.0%
99.7%
89.1%
新エコワット(R2)
-6.1%
10.5%
13.2%
1.4%
-5.0%
0.0%
-13.6%
0.1%
補足:力率というのは簡単に言えば家庭用電源AC100Vの電流波形が正弦波なら100%、歪んでいると100%以下ということで効率が悪いということです。
ワットアワーメーターの実力
実験中ワットアワーメーターとワットチェッカーはほぼ同じ値がほぼ同時に表示され、精度の良さが実感できました。

やはり力率悪化で誤差が増える傾向に
やはりエコワットそれぞれの取扱説明書にも書かれているのですが、力率はある程度考えて測定はしているが正確ではないという結果がそのまま出たことになります。エコワットの誤差±10%というのは間違ってはいないようでした。 力率が悪化するほど標準偏差が大きくなりばらつきが大きいということです

やはり新型のT3T-R1注意が必要!
ある程度、問題の無い範囲で旧型と最新型は測定できることがわかりましたが、新型の2代目のT3T-R1は問題があります。 特に力率の悪い機器については表記されている誤差範囲を大きく超え、過大に表示されます。
現在入手できる最新型は問題ないことがわかりました。

まとめ
T3T−R1
T3T-R1にご注意を!
このコンセント差込口が黒いT3T-R1のエコワットは力率の悪い物をつなぐと実際より大きく測定し、表示されます。 しかし、メーカーが申しますように、単一機器を測定して電力消費の推移を知るのには十分な効果があると思われます。
T3T−R1はちょっと・・
異常な値を示すT3T-R1と最新型のT3T-R2の外見がほとんど同じなのですが少しだけ違いがあります。
それは、メス側のコンセント挿入口が白(T3T-R2)か黒(T3T-R1)かです。 あとは、背面のラベルにT3T-Rxと表記されているので見分けがつきます。
エコワットの精度を補正して使う
エコワットは簡易型なので他のもののように正確には測定できないのですが、ワットチェッカーやワットアワーメーターとエコワットで単一機器を同時測定して、その測定結果からエコワットとワットチェッカーなどの値の比率を計算して補正値を求めておけば、エコワットでもある程度正確な値を出すことができます
例えば写真ですと・・
K=0.75/0.73 = 1.0274
エコワットの値0.73にKを掛け算すると
W=0.73×1.0274 = 0.75
となり、補正ができます。
しかしこの係数が通用するのは係数を導き出すのに使用した負荷に対してだけですので、他の機器を測定してこの係数を掛けても意味がありませんのでご注意ください。

ある程度正確な測定をするなら、最新型のエコワット、倍以上の価格はしますが正確なワットチェッカーをお勧めいたします。 
皆さんもひとついかがですか?

電気代やCO2排出量測定にエコワット

ひとランク上の測定にはワットチェッカーがおすすめ

[SHW3A] ワットアワーメーター コンセントに接続 『送料無料』


お役立ち情報源や商品紹介 



2008.9.5〜(第一弾完了)
最終更新:2008年9月25日
つづく・・


HOME
プライバシーポリシー