エルクメン、シュルツェ、
ザンダー、グロッセ 
- CASOへの感応 

Erkmen, Schulze, Sander, Grosse
- Four Artists Respond to CASO




会期: 2003年11月1日(土曜日)−11月30日(日曜日)
 会場: 海岸通ギャラリー・CASO 全館

 開催時間: 午前11時−午後7時(最終日は午後5時迄)
 入場料: 500円

 主催: ギャラリーヤマグチ
 キュレーション: マリアナ・ストックブランド(チナティ財団館長) Curated by Marianne Stockebrand (Chinati Foundation)
 助成: 大阪ドイツ文化センター、ifa、国際交流基金
 後援: トルコ大使館(「トルコの時代・2003年日本におけるトルコ年」)、朝日新聞社
 協力: 住友倉庫


 作家 Artist:
 アイシャ・エルクメン AYSE ERKMEN  (トルコ)
 アンドレアス・カール・シュルツェ ANDREAS KARL SCHULZE (ドイツ)
 カリン・ザンダー KARIN SANDER (ドイツ)
 カタリーナ・グロッセ KATHARINA GROSSE (ドイツ)

 この展覧会は、アメリカ人作家ドナルド・ジャッドが設立したテキサス州チナティ財団の現館長であるマリアナ・ストックブランド女史がキュレーションをする「海岸通ギャラリーCASO」で開催される初めての国際展です。

選ばれた4人の作家(アイシャ・エルクメンートルコ、アンドレアス・カール・シュルツェードイツ、カリン・ザンダーードイツ、カタリナ・グロッセードイツ)は、CASOの空間を展覧会の直前に認識した時点より制作にとりかかります。つまり、CASOのもつ独特な空間が創造を想起し、空間との関係において作家は各々の独自のコンセプトのもとに作品制作を展開して行くことになります。敢えていえば「アートと空間」という言葉がこの展覧会に相応しい名称かもしれませんが、もとより作家個々のコンセプトを尊重し各作家の名前をタイトルにし、「four artists respond to CASO」をサブタイトルといたしました。

各々の作家は国際的に十分な発表歴もあり、秀れた作家として高い評価を得ています。日本、大阪、「海岸通ギャラリーCASO」でしか創造できないアートの呈示になります。秀れたアートが物としての存在だけではなく、作家固有のコンセプトの中に密んでいることを新たに主張する展覧会になるでしょう。
11月1日には作家・キュレーターによるレクチャー、パーティーを予定しています。


連絡先: ギャラリ−ヤマグチ (info@g-yamaguchi.com)
〒552-0022 大阪市港区海岸通2-7-23
TEL:06-6577-0998 FAX:06-6577-0995


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<作家>


Ayse Erkmen "Chambal" Ayse Erkmen "Chambal"

エントランス・ホール   アイシェ・エルクメン Ayse Erkmen

「シャンバル」 1999 ビデオアニメーション
" Chambal" 1999 Video animation



ベルリンの動物園にいる「シャンバル」という名のライオンを長時間撮影し、一こまずつ並べ替えて、アメリカの映画会社MGMのタイトル映像となっているライオンのしぐさに似せるようアニメーション化したDVD作品です。
スペースAに展示しているカリン・ザンダーの鶏卵の作品と対峙し、百獣の王「ライオン」と弱者を象徴する「にわとり(Chicken)」との関係性をもって展示され、同時に観客に対する「ウェルカム」と「グッドバイ」、つまり展覧会を観に来た人にとっての始めと終わりの時間的な問題をもあらわします。

1949年トルコ・イスタンブール生まれ。イスタンブール市芸術大学彫刻科卒。87年よりトルコを拠点に個展を開催、93年ごろよりドイツを中心にヨーロッパ各地のギャラリーおよび美術館にて個展開催、グループ展に参加する。2000年には東京のギャラリードゥで個展を開催する。
主にイスタンブールに住み、ベルリンにもアトリエを持つ。国立フランクフルト美術アカデミー教授。


Karin Sander "Italic Eggs" Karin Sander "Italic Eggs"

スペースA   カリン・ザンダー Karin Sander

「イタリック体の卵」 2001 空気乾燥された白と褐色の鶏卵、白と茶色の台座(各125x30x30cm)
" Italic Eggs" 2001 air-dried chicken eggs, two plinths



「・・・自然に乾く過程で、卵殻の内側の卵白と卵黄は、卵殻の内部から緩んで引き締まった塊に収縮し、それ自体が卵の重力の支点となる。卵の状態は、外部の影響によっては処理されず、ただ乾燥してゆく過程の結果である。卵は、イタリック書体で書かれる文字と解釈される。 (カリン・ザンダー)」
作品はほぼスペースの中央に置かれ、たった2つの卵と台座が大きなスペースを支配しています。スペースの持つヴォリュームも良く考えられ、何もないスペースそのものも取り込んだ非常に大胆な展示となっています。

1957年ドイツ・ベンズブルグ生まれ。市立シュツットガルト美術アカデミー卒。89年から1年間ニューヨーク・ホイットニー美術館のスタジオプログラムに参加。92年のドイツ・アブタイベルグ美術館の個展で大好評を得、彼女の作品は国際的に認知される。98年にはスイス・サンクトガレン市立美術館でも個展を開催。日本でも最近は、国立国際美術館の「身体とロゴス」、千葉市美術館・京都国立近代美術館・福岡市美術館の「ミニマル/マキシマル」にも参加している。
現在ベルリン在住。国立ベルリン美術アカデミー教授。


Andreas Karl Schulze Andreas Karl Schulze

スペースB   アンドレアス・カール・シュルツェ Andreas Karl Schulze

「左に曲がります。右に曲がります。まっすぐ行きます。どうも。」
 2003 1363枚の正方形のカラー綿布 (各5x5cm)
" HIDARI NI MAGARI MASU. MIGI NI MAGARI MASU. MASSUGU IKI MASU. DOMO."
 2003 1363pieces of coloured cotton squares, 5x5cm each



タイトルも全ての方向に作品があることを示しているように、スペースを囲む4面の壁面の上に、ある法則によって小さな色が配置されています。観る人の背後にも何かを感じさせる作品であり、また作品の中にまでも入っていく感覚が生まれ、ペイントした小さな作品を巨大な絵画として成立させるという絵画の新しい方向性を示しています。

1955年ドイツ・リェイドに生まれる。85年国立デュッセルドルフ美術アカデミーのミュンスター校卒。アカデミー在籍中より展覧会に参加し、ヨーロッパを中心に活躍。93年テキサス・チナティ財団のアーティスト・レジデンス・プログラムに参加し、ドナルド・ジャッドに注目され、その後98年福井県立鯖江高校の大規模な恒久展示プログラムに参加する。2002年ドイツ・ハイルブロンの美術館で大規模な個展。
現在ドイツ・ケルン在住。


Katharina Grosse Katharina Grosse

スペースC・D   カタリナ・グロッセ Katharina Grosse

「無題」 2003 壁の上にアクリルスプレー
" Untitled" 2003 Acrylic on wall



スペースAから望むと、何もない白い壁だけが強調され、スペースに入り込んだとき、背後にスプレーで描かれた豊かな色が白い壁や天井にまで広がっている巨大な絵画が出現します。また分割された2つのスペースにまでその絵画がまたがり、一ヶ所からは全体を見渡せなくなっています。絵画としての構成のあり方に新しい方向が見え、このスペースでしか見られない特殊な作品を展示しています。

1961年ドイツ・フライブルグ生まれ。96年よりドイツ・アメリカ・スイス・オーストラリア等で個展・グループ展を開催。99年にはテキサスのチナティ財団のアーティスト・イン・レジデンスに参加。2001年、韓国・慶州のアートソンジェ美術館、ロンドンのホワイトキューブギャラリーで個展を開催するとともに、イスラエル、ブラジル、チリでもグループ展に参加している。
現在、デュッセルドルフとベルリンにて制作、在住。ベルリン芸術大学教授。


Karin Sanderroom Y

ギャラリーヤマグチのスペース
   アイシャ・エルクメン、カリン・ザンダー、アンドレアス・K・シュルツェ、カタリナ・グロッセ

 4人のコラボレーションによる小品の展示。話し合いにより壁が茶色に塗られた空間に、話し合いによって決まった位置に作品が展示されている。





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関連事業:シンポジウム 
**終了**

主旨及び目的:
4人の出展作家との討論にてアートと空間の関係、アートの空間性、空間のアート性を主題にし、最終的にはアートの理想的な設置場所や在り方を探究することを目的とします。進行役をストックブランド女史、パネラーはメシャード氏を中心に各作家を交えたシンポジウムになります。

■ CASOへの感応―four artists respond to CASO ■

 2003年11月1日(土) 海岸通ギャラリー・CASO
 共催:    大阪ドイツ文化センター

 ・午後2時〜3時30分   スライドレクチャー: 「4人のアーティスト」
    フリードリッヒ・メシェード
    (DAADベルリン、アーティスト・イン・レジデンシープログラム・ディレクター)
 ・午後3時45分〜5時  パネルディスカッション
   司会:    山口 孝(ギャラリーヤマグチ)
   パネラー:マリアナ・ストックブランド(チナティ財団館長)
            アイシャ・エルクメン(作家・トルコ)         アンドレアス・カール・シュルツェ(作家・ドイツ)
            カリン・ザンダー(作家・ドイツ)            カタリーナ・グロッセ(作家・ドイツ)
 ・午後6時〜   レセプション








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