OSAKA 04
Osaka ・ Art ・ Kaleidoscope



大阪・アート・カレイドスコープ 「OSAKA04」
春・花・生−21世紀の芸術と生命の交差





  CASO会場の作家:
  金田実生
  荒木経惟
  崔辰旭
  名和晃平
  銅金裕司
  田嶋悦子
  稲垣智子



 大阪府立現代美術センターは、大阪を世界に向けてアピールするために1990年(第1回展)から2001年(第10回展)まで開催してきた国際公募展「大阪トリエンナーレ」終了後の新企画として、新たな大阪のイメージを創出するため、「大阪のいまの姿」をキーポイントに、現代社会における様々なテーマを設定した美術イベントを毎年開催します。
 第1回は、「生、生命=ライフ、バイオ」をテーマにしたイベント「大阪・アート・カレイドスコープ OSAKA04」として実施します。展覧会は、「春・花・生 -21世紀の芸術と生命の交差」と題し、絵画、写真、工芸、インスタレーションなど様々なジャンルの作家11名を国内外から招待し、テーマに沿った展示を大阪府立現代美術センターと海岸通ギャラリー・CASOの2会場で(ほか、市内数ヶ所のギャラリーで協賛する展覧会、トークイベントなどを)行います。また、関連イベントとしてシンポジウム、ワークショップ、パフォーマンス、ダンス、ライブ、そして展覧会にあわせた年1回のアートマガジンの出版などを行います。
 (関連イベントなどの詳細は、大阪府立現代美術センター(06-4790-8520)までお問合せください。)




「花は何処へ行ったの?」

 カレイドスコープとは万華鏡のことですが、本展は19世紀のバラの宮廷画家ルドゥーテから現代の奇才の写真家アラーキーまでの12作家が繰り広げる花物語であり、文字通り「華麗度スコープ」なのです。大阪府立現代美術センターと海岸通ギャラリー・CASOを中心に市内数ヶ所のギャラリーなどで開催いたします。
 今、美術表現において、いつの頃からか人は「美」を語ることを忘れてしまったようです。「美」を語ることのできた時代の美術は豊かな表現力を持っていたものです。
 これまで「花」は人々の「美」の象徴でもありました。現在、私達の「美」の表現は何処へ行ってしまったのでしょうか。
 また、「美」は「生命」と同義語でもあります。生きとし生けるものそのものが美しさを秘めているのではないでしょうか。
 本展は、美術としての「美」の表現を探るとともに、様々な芸術表現と生命の交差の中で「交通するアート」を目指すものです。
 (本展プロデューサー 加藤義夫)




 会期: 2004年3月13日(土曜日)−3月31日(水曜日) 日曜休館
 会場: 海岸通ギャラリー・CASO 全館 (および大阪府立現代美術センター
 開催時間: 午前10時−午後6時(最終日は午後5時迄)
 入場料: 無料
 OSAKA04 展覧会マガジン:500円にて販売



プロデューサー: 加藤義夫(加藤義夫芸術計画室)
展覧会マガジン編集: 原久子(ハラ・アートオフィス)

主催:大阪府立現代美術センター
後援:文化庁、朝日新聞大阪本社、朝日放送、NHK大阪放送局、財団法人大阪21世紀協会、
    関西テレビ放送、産経新聞社、テレビ大阪、日本経済新聞社、毎日新聞社、毎日放送、
    読売新聞大阪本社、讀賣テレビ放送
協賛:株式会社エビス化成、エプソン販売株式会社、牛乳石鹸共進社株式会社、
    サントリー株式会社、株式会社七彩

連絡先: 大阪府立現代美術センター(大阪市中央区大手前) 電話:06-4790-8520





第1会場 大阪府立現代美術センター
展示室A:花のリビングルームをイメージさせる展示室
村山留里子 奇麗の塊シリーズ(RGシリーズ)村山留里子 奇麗の塊シリーズ(RGシリーズ)

 押江千衣子・・・絵画
 古巻和芳・・・絵画
 ロバート・クシュナー・・・絵画
 村山留里子・・・オブジェ

 シンポジウム用テーブル・椅子デザインはデザイナー集団grafによる

展示室B:資料性の高い展示室
 高知県立牧野植物園所蔵の「花の図譜」
 (19世紀の宮廷画家ルドゥーテ Pierre Joseph Redouteによる)





第2会場 海岸通ギャラリー・CASO
インスタレーションを中心として、花のテーマだけでなく生命に関連した作品の展示

荒木経惟 色情花
「色情花」 2001、Taka Ishii Gallery, Tokyo
araki nobuyoshi
荒木 経惟 ARAKI Nobuyoshi

「花曲」シリーズ
 写真 インクジェットプリント
 各108.0×163.0cmを4点 1997
 何必館・京都現代美術館 蔵


1940年東京都生まれ。千葉大学工学部で絵画と映画制作を学び、63年広告写真家として電通に入社。
70年「キッチンラーメン・エロリアリズム」73年「東京物語」などのプロジェクトを開始。東京の街と女性は、二大主題である。
写真撮影の傍ら数々の展覧会を開催し、250冊を超える写真集と著作を刊行。
araki nobuyoshi



kaneda mio kaneda mio
金田 実生 KANEDA Mio

上の写真、右から
「匿われるやわらかいもの」 156.5x174.5cm 油彩、紙 1999
「夜の動作」 155.0x165.0cm 油彩、紙 2002
「ここにいることが真実」 105.0x115.0cm 油彩、紙 2001
「冬の呼吸」 154.5x174.0cm 水溶性クレヨン、鉛筆、紙 2004
下の写真の作品
「目覚めのとき」 160.0x160.0cm 油彩、キャンバス 2003


「大切なものは何か、私たちは何を選べば良いのか。例えば未明の息吹にふと気付く。その必死の強さは現実の厳しさとともに小さくも力強い希望を感じさせます。時に、見過ごしがちな時間を辿ってみる。本当に大切なものは何か考えてみる。そんな問いかけです。」

1963年東京都生まれ。86年多摩美術大学大学院修了。89年の個展後は8年ほど作品の発表を行わなかったが、97年に発表を再開し現在にいたる。
主な展覧会は、01年「絵画の領域」佐倉市立美術館、02年「ダブルリアリティー」府中市美術館、03年「自然のなかで」豊科近代美術館。その他、詩画集「四月と十月」に散文と作品による参加など。
kaneda mio



choi jin-wook choi jin-wook
崔 辰旭 CHOI, Jin-Wook

「itinerary of extinction」 磁石、酸化鉄粉 2004
「in reality but not in name」 55.0x43.0x55.0cm 磁石、酸化鉄粉 1996


物理的な生命の果てにもう一つの生命が始まる。
"死にゆく者、殺す者"
それら生命は"小さい時間"の中を泳ぎ再び"長い時間"へと向かう。
その全ては磁石の上の鉄粉のように、永久的なものではありえず空間の中に消滅するだけだ。
生命の有限性--芸術が科学を模倣しようが呪術を真似しようが決して歪曲できない--を厳粛に受け容れ、その次を祈り待つ。


1966年ソウル生まれ。ソウル芸術高校、ソウル大学美術学部彫塑科、同大学院修了。中央美術大展の第15回、16回展(湖巌アートホール、92年、93年)でそれぞれ優秀賞と最優秀賞を受賞。96年に第1回個展を開催、03年2月にソウルのクムサンギャラリーで第2回個展を開催したほか、数多くのグループ展に出展。
現在、ソウル大学、デジン大学、ソウル女子大学、ソウル芸術高校で講師。
choi jin-wook



dogane yuji dogane yuji
銅金 裕司 DOGANE Yuji

「ヴォイスプラントロン2004」
 アレカヤシ、プラントロン、コンピュータ、アンプ、スピーカ
 インスタレーション 2004


植物の声はどこからくるのでしょうか?

これは比喩ですが、そのような声はどこにもない、子供のときには聞こえたかもしれないけれど、もはや聞こえなくなった、いや、そういえば、田舎のおばあちゃんが最近そんなことを言い出した、とかおっしゃる方もおられるでしょう。こう言われて始めて、かつての体験をいまここで思い巡らせて、「そのとき疑いなく花の声を聞いた」と言いだす人もいます。それは、自然の声とか、天の声とか、あるいは死んだ両親のつぶやきなのかもしれません。植物の声が聞こえてくることが「ない」とは言えないでしょう。
ところで、ここの空気の変化を感じていただけましたか?澄んだ感じはしませんか?
確かに、花や緑はある充足した体験を促してくれます。聞こえない声を聞かせてくれるような、それは、少しなつかしくて、もともとそこにいたおおもとの自分に出会えるような、何かしら心を満たしてくれるようで、それはまるで植物になったような悦びでしょうか?その体験そのものが植物の声、あるいは音楽と呼べるような気もします。

ここでは植物から採取した電気情報を声に変換したわけですが、ねらいの1つは、皆さんの心の中で、この体験を思い、回想したときに、独自に鳴り出す音楽があることを想像してもらえたら、そこに「美」みたいなものが生まれるのではないかと、ご提案するものです。
植物はヤシ科のアレカヤシです。葉から蒸散と言ってたくさんの水蒸気をだしています。同時に空気を浄化してくれるでしょう。一鉢でも効果は大きいのに、これだけいると空気はかなり綺麗になると思います。その活動がこの展示により「声」でわかる、とも言えるでしょう。このように、この場を澄み切らせてみたいと思いました。だから、この植物というわけです。1つの鉢植えの葉あるいは茎の脳波レベルの微弱な生体電位をとって、いくつかの声に変換しています。声の主は坂井れいしうさんという歌手と飛び入りの方々です。ただ、本当の歌手は違うところにいるようにも思えます。


1957年神戸市生まれ。生物メディア作家。
海洋学、植物生理学を修める。現在、東京藝術大学先端芸術表現学科非常勤講師。
ランの研究と営農指導に携わりながら91年から「植物と環境の生理」を音で解読表現する「プラントロン」プロジェクトを開始。さらに96年から箱庭でアルスコンビナトリア(組み合わせ術)と心理劇を模索する「ガーデンシアター」プロジェクトを開始。01年よりロボットと庭園を結合する「内・外在ロボット」プロジェクト開始。
主な展覧会は96年「ボイスプラントロン」O美術館、97年「エアープラントロン」Nadiff、98年「幻想植物園展」平塚市美術館、00年「生命の析出する海辺」ギャラリーSOL、CAS、00年「人々プラントロン」淡路国際園芸博覧会、同年「ロボットミーム展」日本科学未来館、03年「人とロボット展」パリ日本文化会館(藤幡正樹と協作)。
ほか、CD記録集「エコロジカル・プラントロン」、東京芸大取手校地に外在性ロボット「耳の庭」展示。
dogane yuji



tashima etsuko tashima etsuko
田嶋 悦子 TASHIMA Etsuko

「cornucopia 99-III」「cornucopia 03-II」「cornucopia 03-VIII」
「cornucopia 02-I」「cornucopia I」「cornucopia 03-IX」
「cornucopia 00-XI」「cornucopia 03-IV」 ガラス、陶 1999-2003


「コルヌコピア」は「豊穣」を意味する言葉。創作することがコルヌコピアを求める行為であり、継続は可能性を導き新しい創造が生まれる。私にとって、特に素材と技法は重要で、「工芸」が生み出す役割は大きいと考えます。

1959年大阪府生まれ。81年大阪芸術大学工芸学科陶芸専攻卒業、現在同大学にて専任講師。
84年より大阪・京都・名古屋・東京にて個展。92年に大阪市より「咲くやこの花賞」受賞。
主な展覧会に、87年「土と炎展」岐阜県立美術館、90年「アートナウ」兵庫県立近代美術館、93年「クレイワーク展」国立国際美術館、02年「現代日本工芸展」マレーシアおよびインドネシア、同年「日本陶芸の100年展」岐阜県現代陶芸美術館、03年「現代陶芸の華」茨城県陶芸美術館など。
tashima etsuko



tomoko inagaki tomoko inagaki
稲垣 智子 INAGAKI Tomoko

「春」 石鹸、造花、映像 インスタレーション 2004
 協賛:エプソン販売梶A牛乳石鹸共進社


春。華やかなこと。短いものの中にある永さ。花。清浄による再生。喜び。全体性。融合。快楽。
この作品は生命の賛歌的なところがあります。ものを見せることで生あるものの美しさや時間が明確になります。

1975年大阪府生まれ。東京の美大を中退後97年渡英、98年ミドルセックス大学美術学部入学。
在学中よりパフォーマンス、インスタレーションを主に発表を開始。ロンドンを始め、イギリス各地、パリ、ブリュッセル、サンクトペテルブルク等で展覧会、フェスティバルに参加。
01年卒業、帰国。02年に大阪のCASにて個展、同年神戸アートビレッジセンターにて神戸アートアニュアル「ミルフィーユ」、03年「こもれび展」水戸芸術館、同年ウィーンのGalerie Krinzingerにて個展。在大阪。
tomoko inagaki



nawa kohei nawa kohei
名和 晃平 NAWA Kohei

「VoxCell」 発泡スチロール 2004
「Expansion/Scum #2」 発泡ポリウレタン、アルミボックス 2004
「PixCell -(White)#2」 ミクストメディア 2004
「PixCell -(White)#3」 ミクストメディア 2004


私たちが普段「見て」「触って」「感じて」いるもの、ひいては「もの」とは一体何か。人のリアリティーを支えている視覚と触覚の関係を焦点とし、CELL(細胞、器)という概念を彫刻の方法論に生かしながら展開している。
CELL・細胞は呼吸し、分裂して組織を作り、代謝を続けながら形を保とうとする。そういった生き物のようなリズムを作品の展開に持ち込みたい。それは私の身体感覚とも共鳴するはず。

1975年大阪府生まれ。98年京都市立芸術大学卒業(彫刻専攻)。同年英国王立美術院(Royal College of Art)交換留学。03年京都市立芸術大学大学院美術研究科博士課程彫刻専攻修了。
03年京都府美術工芸新鋭選抜展にて最優秀賞。同年キリンアートアワード2003にて「奨励賞。04年大阪市より「咲くやこの花賞」受賞。
00年〜01年Boomerang Art Projectに参加し京都とブレーメンで展覧会。02年に大阪のノマルエディション/プロジェクトスペースにて個展。03年にノマルエディションとスタジオJ共催で個展、同年東京のアップリンクファクトリーにて個展。
nawa kohei nawa kohei






 CASOでのシンポジウム「芸術と生命と美の交差点」 
**終了**
  2004年3月13日(土) 午後5時−午後7時 入場無料
   パネラー:稲垣智子、金田実生、古巻和芳、銅金裕二、名和晃平(いずれも出品作家)
   司会進行:加藤義夫
  オープニングパーティー 同日午後7時−午後8時30分

 CASOでのアートライブイベント(コーディネーター:原久子)
  ヴォイス・パフォーマンス「ヴォイス プラントロン 2004 ライブ」  
**終了**
  さかいれいしう(声楽家)・真鍋大度(DJ、ターンテーブル)
   2004年3月20日(土) 開場18時、開演18時30分
   入場:OSAKA04展の展覧会マガジン(500円)に添付のチケットが必要。
   定員:100名(先着順、オールスタンディング)

 協賛事業・「写真展《KANSAIをつくる50人》」
  参加フォトグラファー:小口翔平、志賀理江子、鳴海健二、平野愛ほか
  海岸通ギャラリー・CASO 2階ラウンジ
  2004年3月13日(土)−3月31日(水) 10時−18時、日曜休館

 その他、府立現代美術センターも含めたシンポジウム、イベントの一覧表
 お問い合わせは大阪府立現代美術センター(06-4790-8520)まで。









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