「鳥瞰―遊熱」 甲斐良夫

KAI Yoshio

A室 X室

・会期  2005年10月25日(火)〜11月6日(日)
       休 み:なし
       時 間:11:00〜19:00(最終日のみ17:00)

・会場  海岸通ギャラリー・CASO A室・X室

 床からそそり立ち、天井から中に浮かび、壁に展開する、二部屋に渡る空間全体を使った鉄の立体作品20〜30点。



  自然と、「鳥瞰-遊熱」をタイトルとしました。
  無垢鉄の削ることを第一段階として、次に熱を多く消費してイメージするものを作り出しました。

  生きてゆくことはエントロピーの増大を含め、それに見合う生き方は何なのかなと自問もしています。
  宇宙は熱核反応の後に鉄を作って反応を終えたとします。地球はまさに反応の終わり、鉄そのもの
  であり、われわれがもし勘違いをしているのだとしたら、われわれは鉄を使っているのではなく、鉄を
  使わされているのだと思います。

  鉄は、硬く、熱に弱く、そして泣くように錆びる様子はなんとなく人間に似ていると思います。
  小さな作品ですが、床、壁、空間全体を使った展開をイメージしております。どうぞご高覧下されば
  何よりの幸甚です。(甲斐良夫)



A室

 鳥瞰―遊熱 2005

空気 1999 

 フラッグ 2005
X室


 鳥瞰―遊熱 2005

フラッグ

もう上がらなくてもよい
そう、今までにも上がっていないから
何者であったのだろうか
そう、身内がいないとどこまでも飛べる
たわいないと思うことが夢なのだ
今、ここでグッドバイしたら何が残る
そう、残し物は他人が困るものだ
親を選んで赤ん坊は生き出したりはしない
運にまかせて理屈を覚え
たまたま白地に丸い赤の旗があった
たぶんに有史以来の貧乏人が
心を売って金持ちになったことに気付いたか
歩く姿は猫背に限る
埃しか出ない山奥にしがみつくものにも
持っている旗は感動ものだ
メイド任せの優雅な黄昏を
暇な顔には眉間の立て皺
もうここら辺で上るのをよそおうか
もうここら辺で許してあげようか人の業
そんじょそこらの美人づらを
まだまだある あそこにもここにもあるじゃないか
とことん使うに限るだろう
そう 国を挙げての争奪戦
とことん数字で屁理屈をつけよう
グッドバイバイ フラッグよ



略歴
 1944 大分県生まれ
 1965 坪井一男に師事する。

 1990年代以降の主な個展
 1991 「浮遊する土」 AD&Aギャラリー、大阪
 1992 「つちのはし」 ギャラリー白、大阪
 1993 画廊の視点 大阪府立現代美術センター
 1994 「たつというわだかまり」 ギャラリーすずき、京都
     「記憶の土-楽園そして楽園」 ABCギャラリー、大阪
 1996 「地球を放り投げる」 ギャラリーすずき、京都
 1998 比良から新しい風が・・・ 比良美術館、滋賀
     「饒舌と沈黙」 ABCギャラリー、大阪
 1999 「しょうひのかたち」 ギャラリー楓、大阪
 2001 「空気」 ギャラリー楓、大阪
 2002 「フラッグ」 AD&Aギャラリー、大阪
 2004 「遊熱」 ギャラリー白、大阪
 記憶の道 1994 1700x6000 鉄棒、砂塵、セメント
 ギャラリーすずき(京都)
 空気 2001 2060x250 鉄、辞書、エポキシ樹脂
 楓ギャラリー(大阪)