「ENHANCED ORGANISM
−拡張する有機体−」


大崎のぶゆき+出原司 OSAKI Nobuyuki + IZUHARA Tsukasa





・会期  2005年11月29日(火)〜12月11日(日)
       休 み:なし
       時 間:11:00〜19:00(最終日のみ17:00)

・会場  海岸通ギャラリー・CASO B室
・協賛  住友倉庫

 中堅と若手の作家による、大規模なコラボレーション・ワーク。


ENHANCED ORGANISM -拡張する有機体-


 出原はこれまで主に生物を題材にした版画による巨大な壁面作品を制作してきましたが、
「ENHANCED ORGANISM」では、これを"Enhance"して壁を覆う作品を展示します。
 また大崎は森や草原のイメージをパターン化して一見、自然でありながら人工的に作りこまれる
写真作品や、理科学実験に使うフラスコなどを百数十個用いて硬質でありながらも有機的な造形
物で「人工←→自然」といったイメージを提示します。

 今回の展覧会のキーワードとなった現代、人工、自然、都市などは私たちが存在する「環境」の
メタファーとしてイメージされ、広い展示空間に構成される作品は現代社会においてフィクションで
ありながらもある種のリアリティーを持って構築されるのではないでしょうか。
 なぜならこの展覧会は「同世代的思考による協調性」や「コンセプトや素材の類似性」といった類似的、
単一的な切り口からではなく、両作家を隔てる20年もの歳月という決定的な社会環境の違い、経験
した時間の差、また思考方法も違う全く性格の異なった作家が、偶然にも同じ時間軸上に出会い格闘
しながらコラボレーションを試みるという展覧会です。この展覧会の性質はカオス的であり、バランスを
失い今にも崩壊するかのような現代社会を象徴するようであり、「共有するリアリティー」を読み解く展
覧会として私たちが生きるこの「環境」を捉え直そうとする試みが行われるのです。




作家

 大崎のぶゆき/OSAKI Nobuyuki

  1975年大阪生まれ。京都市立芸術大学 大学院美術研究科 版画専攻修了。
  2003年大阪府芸術家交流事業「ART-EX」によりドイツ・デュッセルドルフ市に滞在。
  <ほくろ><そばかす>と題された皮膚と身体に内在する記憶やイメージを描いたペインティングのシリーズ、自身を型取りし制作した人型ピンホールカメラを用いる<skin hole project>、世界を認識する触覚の最小単位である物質の表面に焦点を当てたオブジェや日用品の指紋を検出するインスタレーションなど様々な方法、素材を用いながら「世界をどのように認識するか」といった、世界と私たちとの関係や、世界との境界をテーマにした作品を展開する。

大崎のぶゆき 「ホムンクルス」 フラスコ、チューブ、シリコン、アクリル樹脂、その他/2005


「そばかす-0343-」
綿布にアクリル、鉛筆、クレヨン、パラフィンワックス
170cm×180cm/2003

「untitled(water pistol)」
シリコン樹脂/サイズ可変/2004


「skin hole project 2003」 ドキュメント映像(15分)

「skin hole project 2003 (Duesseldorf)」
人型ピンホールカメラ、48枚の写真、
映像(Kunstraumでのインスタレーション)/2003





 出原司/IZUHARA Tsukasa

  1953年京都生まれ。京都市立芸術大学美術学部専攻科西洋画修了。海中の動植物の断片をリトグラフで制作しつなぎ合わせた大型の作品を制作する。近年は表現の手段への興味や社会的関心などからオオカミの復活といったモチーフを扱い展開する。
  主な展覧会に、<現代版画・21人の方向>(国立国際美術館・99年)、<海獣図鑑・天野裕夫と二人展>(浜田市世界こども美術館・00年)、<エクステンション/MAXI GRAPHICA>(京都市美術館・01年)、<Looking East/Looking West>(Brattleboro Museum ,USA・02年)など。現在、京都市立芸術大学教授。



「coral tree」 モノタイプ BIBIspace(韓国)でのインスタレーション

「シュトゥルムウントドランク、乾燥した波」
シティギャラリー(神戸) 1993

「トロフィーズ」
リトグラフ、木製支持架、220.0×400.0×320.0(cm)1991

「南の海でゆっくり漂う」
リトグラフ、木製支持架、392.0×949.0(cm) 1988

「Beanstalk'05改」 モノプリント 2005.