大阪府現代美術コレクション
上前智祐の世界展


UEMAE Chiyu



  テンテンがびっしり、縫い目がぎっしり。



・会期(年月日)  2006年7月5日(水)〜7月30日(日) 11:00〜19:00  (最終日は17:00まで)

・展示スペース  海岸通ギャラリー・CASO X室

・観覧料 無料

・主催 大阪府現代美術センター (http://www.osaka-art.jp/
・共催 海岸通ギャラリー・CASO

 お問い合わせ先: 大阪府現代美術センター TEL (06)4790-8520  FAX (06)4790-8522 info@osaka-art.jp



大阪府は、約7,800点を超える美術作品を所蔵しており、より多くの方にご覧いただけるよう、大阪府立現代美術センターを中心に
「所蔵作品展」を多く開催してきました。
今回は、20世紀後半の美術界において先駆的なグループであった「具体美術協会」の創設メンバーであり、86歳の今も作品制作への
飽くなき探究心を持ち続け、作家活動を続けている上前智祐(うえまえ・ちゆう)の作品をご紹介します。

上前は、京都府北部丹後半島に位置する中郡奥大野村(現在の京丹後市)の、決して恵まれたとはいえない家庭に生まれ育ちました。
尋常小学校卒業後すぐ、見習い奉公先で、あふれるような着物の色彩や意匠に囲まれる中、「縫い」作業を経験します。その後独学で
絵を学び、画家を目指して「二紀会」に出展します。その数年後、神戸に出た上前は吉原治良と出会い、「具体美術協会」の結成に参加、
解散するまで在籍し続けました。
上前の作品は、「具体美術協会」メンバーの中でも、陽気で話題性のある元永定正や、派手なアクションを使った白髪一雄らの作品とは
異なり、比較的地味ではありますが一貫して緻密な作業にこだわりました。油絵具による細かい点描を集積させた作品や、マッチ棒と
おがくずを塗料で塗り固めた作品、布に執拗に運針を重ねた作品など、様々な質感の作品を生み出し、どの作品も時流に流されることも
なく、綿密な手作業の痕跡によって形成されています。
上前の作品を目の前にすると、表面に現れた手わざの細かさに目を見張るだけではなく、静寂の中に秘められた迫力、生命感、圧倒的な
時間の積み重ねを感じることができます。
どうぞ上前の世界をご堪能ください。

大阪府現代美術センター



略歴:
1920 京都府中郡奥大野村(現在の京丹後市)に生まれる
1950 神戸に移住
1954 「具体美術協会」結成に参加(第1回展より解散まで出展)
    「モダンアート展」東京都美術館ほか(1970年まで出展)
1964 「現代美術の動向展」国立近代美術館京都分館
1976 「Ge展」に参加(2001年まで出展)
    「具体美術の18年展」大阪府民ギャラリー
1979 「吉原治良と具体のその後」 兵庫県立近代美術館
1982 「油彩と縫いによる個展」 大阪府立現代美術センター
1983 「墨画と版画による個展」 大阪府立現代美術センター
1985 「絵画の嵐 -アンフォルメル・具体・コブラ」 国立国際美術館(大阪)
1990 「大阪トリエンナーレ90」 マイドーム大阪
1999 「上前智祐- 集合と稠密のコスモロジー」  大阪府立現代美術センター
    紺綬褒章、兵庫県文化賞受賞
2004 「結成50周年記念 -具体・回顧展」 兵庫県立美術館
2005 「縫う人 - 針仕事の豊かな時間」 ボーダレスアートギャラリーNO-MA
    「上前智祐と具体美術協会」 福岡市美術館
ほか個展、グループ展多数




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