松島 英樹 展 〜色光変化絵画〜 


MATSUSHIMA Hideki





   F3  橙色 2009年 (キャンバスにアクリル絵具、ラメ、プラスチックなど)



・会期  2009年12月1日(火)〜12月6日(日)  会期中無休
・時間  11:00〜19:00 (最終日は17:00まで)
・会場  Y室


松島 英樹 展 〜色光変化絵画〜


■コンセプト
私が勝手に名前をつけたのですが2000年から「色光変化絵画」というものを描いています。
今回の展覧会では出来るだけ多くの人に、この新しいタイプの絵を見てもらい、そして知ってもらう事を目的とします。

■展示内容
色光変化絵画をF60号1点、F40号4点、F30号2点、F8号8点、F3号11点の計26点展示予定

なお説明では周囲の光の変化により色光変化絵画の画面も変化するとありますが
会場の照明は通常通り一定の固定された状態になります。
しかし今回の展覧会では毎日、作家が常駐しているわけではありませんが、作家在廊中は、
鑑賞者からの希望があれば、可能な範囲内での天井照明の光量調整などにより実際に作品を
照らす光を変化させ、色光変化絵画特有の変化を解りやすく実際に目で見て体感して頂きたいと
考えております。




    F3  色の光 2009年 (キャンバスにアクリル絵具、ラメ、プラスチックなど)


色光変化絵画とは


 従来の絵画鑑賞は顔料や染料になどによる通常の絵の具を使って描かれた絵を見る行為であり、当然ですが絵の画面上の色は固定されており言い換えれば変化してはならないものでした。そして適度な質と量の光で照らされた、その作品画面を正面から立ち止まって鑑賞する極めて「静」的なものでした。また、画面も当然ながら完全に静止した映像であるので、その絵が喚起するであろう絵の中での動きは全て鑑賞者の頭の中で補われていました。

 しかし色光変化絵画では従来の顔料や染料などによる固定された色の表現でなく,更に画材にホログラムなどの角度により光の波長を変化して反射する素材を使用する事で、画面上の色の主要3要素(色相、明度、彩度)が鑑賞者の絵を見る角度や絵を照らす光により様々に変化する作品を鑑賞する今までに無かった極めて「動」的な鑑賞の可能な絵画です。
これは今までの、絵が喚起するであろう絵の中での動きが、あくまでも鑑賞者の頭の中で全て補われていたのに対して絵画自身が光の変化により直接、目に見える変化をする事で鑑賞者の思考の負担を軽くする効果を狙ったものです。それは新たな絵画表現の可能性を期待するものです。

詳しく説明しますと、作品を照らす光には質、量、方向による変化がありますが、質については太陽の光と人工の光の二つに大きく分けられます。

自然の光の場合   
月明かりの薄暗い状況で見ても良いですし、太陽光の場合は晴れていれば朝から夕方にかけてゆっくりと変化する照射角度と大気中を通ってくる事による光の質による変化が楽しめます。例えば、大きな変化として正午と夕方の違いなどです。また、極めて短い時間であれば直射日光による強烈な輝きでの変化を見るのも面白いです。そして太陽との間にある雲の種類や厚さによる違いでも「動的」な変化を見る事が出来ます。それは風に流される雲により作品画面を照らす太陽光が一時的に遮られたりする事による変化です。それは鑑賞者が太陽光による極めて明るい光の場合と雲により遮られた、やや暗くなった場合の両方の作品の変化を雲の大きさや形による時間的な影響を受けながら見る事が出来るという事です。その際、雲を流している風の強さによっても変化のスピードは違ってきますし、雲の厚さでも、明るさの変化がありますので雨や単調な曇り空の日以外では、頭上の太陽と雲の動きによる空の影響を受けながら、日によって違う変化をする絵を見る事が出来ます。

人工の光の場合 

絵の赤系統の光を強調したい時は電球を使い、青系統の色を強調したい時は蛍光灯などを使うと良いです。また人工の光源では次の事を変化させる事で自由に調整が可能です。
・光源の種類  ・光源の数の増減 ・絵との距離 ・絵との角度
また、これらに各光源の点滅や光の強弱、また照射角度をモーターなどで変化させるなどの時間的な変化を加える事で更に変化が大きくなります。このような光源の調整により絵の変化を自分のイメージ通りにする事が可能です。
もちろん色光変化絵画それ自体はテレビ画面の様に変化しませんが、画面を照らす光と鑑賞者の動きにより今までの絵画鑑賞のような「静止画的」な鑑賞ではなく目に見える変化による、時間を伴った「動画的」な鑑賞が出来る絵画です。

 つまり今までの絵画は鑑賞に最適な作品を照らす光の質と量が存在し、もしそうでない場合では、ただ単に見ずらく鑑賞に不適当なだけであったのですが、色光変化絵画では絵を照らす光が、どのような質、量であったとしてもその全てが絵の多様にあるイメージの内の1つを表現する事になるので、むしろあえて変化させる事により1枚の絵でありながら、様々なイメージを見る事が出来る絵画であるという事です。

また色光変化絵画の最大の特徴としてラメや着色透明素材、ホログラムなどによる画面上のキラキラする輝きを見る事が出来るのですが、これは鑑賞者自身が絵に対して頭または体を少し揺らす事で変化させる事が出来ます。また逆に絵の方を揺らしてみても構いません。つまり絵を照らす光に全く変化がない場合でも、鑑賞者は絵との位置や角度を変化させる事で色の変化を見ることが出来ます。冒頭で「動的」な鑑賞が出来ると書いたのはこういう意味でもあります。

                                 2000年10月10日      松島 英樹


F40 2009年
Color Light Changing Painting
(キャンバスにアクリル絵具、ホログラムなど)

松島 英樹 (まつしま ひでき)
略歴
1968 日本国 兵庫県 神戸市に生まれる
    幼少より主に具象的な絵を描き続ける
    小、中、高校と美術部に在籍し描き続ける
1993 この頃からコンクール展などに出品し始める
1995 阪神淡路大震災により自宅が全壊全焼し全ての作品を焼失。
    その際、幸運にも生き残る事が出来たのだが、同時に自分の生きた証を残したいとの
    強い願望が芽生え、それまで目標にしていた、一般的な良い絵ではなく、今までに
    無かった新しい絵画を出現させるべく、新たに絵を描き始める。
    主に半具象、抽象などの絵を描くが、その他にも通常の絵具だけでなく、様々な素材も
    実験的に使用した絵も多数描き新たなる表現を模索する。
1999 様々な素材を試している過程で画材にラメや着色透明素材などを使用し画面上の色の
    彩度、明度が変化する絵を描き始める。
2000 画材にラメや着色透明素材だけでなく更にホログラムなども使用する事で画面上の
    色相も変化する事になり、これにより色の主要な3要素である色相、明度、彩度の全てを
    変化させる絵を描く。そしてこの技法で描いた絵に色光変化絵画と名をつける。
〜現在 通常の絵具による絵も描きつつ更なる新しい色光変化絵画の表現を求めて創作に励む。


 コンクールなどの賞歴
(ただし今回展示する色光変化絵画ではなく全て通常の絵具を使用した絵での入選になります)
1993 神戸市立博物館「印象神戸」絵画展   入選
2000 芦屋市立美術博物館  「わたしの芦屋風景」展   芦屋市長賞
2001 第2回 武井武雄記念 日本童画大賞   大賞
2003 第2回 武井武雄記念 日本童画大賞   上位3賞受賞者展
   (長野県 岡谷市 イルフ童画館にて3月14日〜4月16日 約30点出品)
2005 第18回 美浜美術展   入選
    第6回 熊谷守一大賞展   入選
2006 第19回 美浜美術展   入選
2007 第22回 鈴懸の径絵画展   サンテレビ賞
    シェル美術賞2007   入選
2008 シェル美術賞2008   入選
2009 第6回 はるひ絵画トリエンナーレ   賞候補
   など

F40         2005年
潮風に吹かれて
(キャンバスにアクリル絵具、ホログラムなど)