中川 トラヲ 「休日の印象」

Torawo NAKAGAWA "The impression of holidays"


作品名 Picnic
2000年制作 oil on panel
160 x 130cm



2001.05.26-06.24
Space C


平面、oil on panel / acril on panel
11点

 中川トラヲが描くペインティングを前に不可思議な印象を受けるのは、見る者が作品のメッセージを読み取る過程でちょっとしたトリックに遭遇するからなのかもしれません。
 明らかに風景画と見て取れるイメージを構成しているのは、それが何なのかおおよそ見当のつく半抽象的な物体や文様、色面です。マチェールはいかにも油彩画の趣である一方、遠近感を無視しフラットに物体を配置してその風景は形づくられています。既視感(=デジャヴ)に相対して中川の言う未視感、すなわち「見たことがある(ような気がする)が実はそうでない」といった感覚がふとよぎます。
 中川の描く風景はあたかも夢にでも現れるような光景、宇宙や惑星、または人跡未到の荒野を連想させるようなドラマチックなイメージである反面、奇妙な具合に緊張感が排除され、心地よい脱力感を伴って、とても新鮮な印象を与えてくれます。見る者は作品を前に物語の終りを求めて様々な思考を巡らせたあげく、デジャヴではない、それとは正反対の感覚を、妙な浮遊感とともに体験することになるのです。

 中川のペインティングのテクニックもさることながら、絵画に対する冒険的な姿勢にも非常に好感が持てます。数年来コンスタントに展覧会をこなし、それぞれ大変好評を博しておりますが、特に児玉画廊にて昨年開催した個展、「あなたが喜ぶようなエピソードを私は何も持っていない」では、初めてのウォールドローイングを発表するなど、ますます表現の可能性を広げ、周囲からも大きな注目を集めるに至りました。
 今回の個展では海岸通ギャラリーの贅沢な空間に、新旧おりまぜたペインティングの数々で、中川の持ち前のセンスと世界観をご紹介致します。
(児玉画廊 児玉公義)


企画 児玉画廊
会期 2001年5月26日(土)〜6月24日(日)

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中川 トラヲ 1974 大阪生まれ
1960 成安造形大学造形学科洋画コース卒業
現在京都市在住
主な個展 1998 事象の地平線 (gallery Coco)
2000 あなたが喜ぶようなエピソードを私は何も持っていない(児玉画廊)
主なグループ展 1997 神戸アートアニュアル’97-art port-(神戸アートビレッジセンター)
1999 非・劇的な日常 at ドーナッツ展 (ワタリウム美術館内 オン・サンデーズ)
2000 Incubation00 (京都芸術センター)


 Dear Afterglow
 2001
 Oil on Panel
 73 x 103 cm


Town Art Gallery 6月22日号に、中川トラヲさんの展評が掲載されました。

 

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