見ることのオイコノミクス


岡野香織・中埜幹夫  OKANO Kaori, NAKANO Mikio



会期
  岡野香織 : 2002年1月12日(土)〜1月20日(日)、11:00〜19:00(最終日17:00まで)
  中埜幹夫 : 2002年1月22日(火)〜1月27日(日)、11:00〜19:00(最終日17:00まで)

会場 海岸通ギャラリー・CASO スペースD
企画 大井麻由美



岡野香織
1.12-1.20
中埜幹夫
1.22-1.27


作家について:

 岡野香織は、1999年東京造形大学研究生終了、現在奈良県大和高田市在住の油彩画家です。誰もが日頃目にする果物や野菜、植物などの形を、繰り返し、絵の具を何層も塗り重ねて描きます。モチーフは絵の具の合間に見え隠れし、一見とらえどころのないあいまいな形をしています。しかし、輪郭を辿るうちに徐々に立ちのぼってくる形が、見る人の心の奥にある記憶に重なり合い生まれてくる世界は、単なる形態の繰り返しを超え、見る人の体験の中にいきいきとした存在を持ちます。岡野にとっては画廊で展示することも、日々生きることの中で不確かになっていくものの姿を再び自分の中でとらえなおす手法のひとつです。




 中埜幹夫は、1999年大阪芸術大学研究生終了、現在大阪市在住の美術作家です。中埜は、美術は社会あってのもので、作品は、私たちが今まで生きてきた中で本当はもっと話題にされていなければいけなかったはずのことを話し合うきっかけを作るものと考えています。キャンバスにアクリルで描かれる絵画は、画材と、色の選択で、ポップな雰囲気を持っています。しかしモチーフは、決してポップであるはずがないものばかりです。例えば「HIROHITO」という作品では、昭和天皇の軍服姿のグレーのシルエット、ダグラス・マッカーサ、山形有朋、伊藤博文の顔写真と、日の丸、星条旗、大日本帝国旗の3つの旗を描いたプラモデルの箱をガラスケースに入れ、深紅のベルベットで飾られた台の上に飾りました。





企画について:
 オイコノミクスは、共同体のあり方という意味です。現代美術は、いま、ここで絶えず作られ続けているものです。例えば今回なら、作家が作品を作り、画廊が展示し、さらに誰かが見て、語るというプロセス全部が、現代美術を創り出しています。この過程すべてを現代美術と見なし、いま、ここ(大阪)で、若い2人の作家が美術を作り出すやり方を探ります。使う素材、描く対象もちがいますが、2人の作家にとって美術は、人が生きていく中で必然的に生まれ、作られるのものというリアリティを持っているのです。

 現代美術の制作に関わる方法の1つとして、寄附を募っています。現代美術に興味があるけど、絵を買うのはどうも、とか、若い作家に協力したい、とか、企画のアイデアがおもしろいなど、お考えの方、1口千円で受け付けております。ご協力いただいた方には特典を考えております。宜しくお願いいたします。
 (企画 大井麻由美

 1月12日(土)17:00より、オープニングパーティー。