ONE ON ONE
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one on one meeting という言葉があります。差しで2人でやるミーティングのことです。

あるクライアントさんが言われました。

「うちは外資系でone on one は奨励されているのですが、私は疑問です。あれをやると良くない人間関係が一層悪くなる感じがします」

全く同感です。one on one は諸刃の剣で、双方がお互いを「責めたり、咎めたりすること」を卒業しているならプラスの効果はあるでしょう。しかし、そうではなくてどちらか片方、または両方が相手を差しで責めたり咎めたりするのなら、その効果は絶望的です。むしろミーティングしないほうがいいでしょう。

言葉は創り手であると同時に使い方を誤れば恐るべき破壊力があることを十分認識すべきです。

個人的にはone on one をなるべく避けます。one on one でなければダメな場合でも、部屋の片隅に呼んで、手短にすませます。別室にこもるのは特別な場合です。

one on one では困った経験があります。部下から自分は高卒で○○年働いてきたが、もうはや大卒の新人に給料で負けている。私はどうしたらいいですか?と問われたことがあります。こういう問いに真剣に向き合っても不毛です。

人間関係はone on one ではなく、普通に仕事をやりながら培っていく、このほうがいいと思っています。

コーチングは提案で決まる
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「お話をうかがっていると、○○してはどうかと思いました」

という言い方はフィードバックのようだし、提案のようでもある。私は提案のつもりです。しかし、アイデアは自分個人の思いつきではなく、あくまでクライアントさんの話を聞いたお陰で、そういう発想が出た、という言い方をします。事実そうですしね。

この言い方は最近結構使っています。クライアントさんの話を聞いたお陰で出た発想と言われれば、クライアントさんも私の提案を押し付けがましいと感じないでしょう?

その結果、○○する方向でコーチングすることになれば、これは付加価値の高いコーチングだと思います。

たとえば、私は最近何名かのクライアントさんに、「本を出してみませんか」と提案しています。クライアントさんのテンションは一気に上がり、

「ワクワクしてきた」

と言われます。クライアントさんがワクワクするような提案こそコーチングの真骨頂ではないでしょうか。こうした提案はコーチングの内容や質を全く変えてしまう力を持っています。コーチングは結局提案で決まると思うのです。

オフハンド・スピーチ
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本業の会社の創立記念式典で閉会の辞をしゃべってきました。場所はホテルのホールで、出席者は130名程度。みんなスーツを着たおじさんばっかり(って筆者もおじさんですが・・・)です。このところ3年連続です。

閉会の辞というのは短くて、メモを見てしゃべるとしまらないので、オフハンドでしゃべる必要があると私は思っています。とは言え、起承転結は必要です。中途半端な長さなので難しいのです。スピーチはある程度しゃべると調子が出てくるものですが、調子が出てきたときに終わらなくてはなりません。

昔、少々自信喪失していた時代は死ぬほど緊張したものです。最近はあちこち講演でしゃべっている関係で人前でしゃべるのは慣れています。聴衆を眺め回しても以前ほど緊張しなくなりました。ただし第一声はやっぱり声が上ずります。どうかすると頭の中が真っ白になったりします。閉会の辞は何と言ってもハードルは高いのです。

今日の出来は1回言い直しがあったので80点というところです。しかし声は大きめで気合を入れてゆっくり話せました。まあ、あんなものでしょう。終わってやれやれです。

この夏に聴衆1000名の前で1時間講演する話を頂戴しています。これはメモをみて話せばいいので、特に心配していません。むしろ閉会の辞よりもずっと楽勝です。

私にとって毎年の式典での閉会の辞はコミュニケーションのなかで最もハードルの高い存在であり続けると思っています。

しかし、紅白の司会でアナウンサーが満場の聴衆の前で、メモも見ずよどみなく話していますね。あれは恐るべきことです。日ごろの訓練のたまものというしかありません。

ため口
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私のクライアントさんだった方ですが、以前私以外のコーチのお試しを受けた時に、

「あ、そうなんだ」

というため口をきかれてげっそりした、と言われていたことがありました。私はCTPを受講しましたが、そのなかでは不思議と、

「ため口をきくな」

という指導は受けませんでした。もちろん常識以前の問題と考えられているのでしょう。ともかく、金払ってため口きかれたらたまりません。コーチがため口きくようでは間違いなく失格でしょう。

日常生活でも、職場や家庭の身内以外は、相手が誰であっても同じように話をすることに美学を感じます。単に年齢が5年や10年違うからといって接する態度が変わるとしたら、そのほうがおかしい。人間誠実であればあるほど、誰と接しても同じ言葉遣いになるのだと思います。

なぜこんな話を持ち出したかと言うと、今回また別のクライアントさんも同じことを言っていたからです。想像するに、たぶんため口をきいたのは同一人物ではないだろうかと思います。そう何人もいないでしょうから・・・

いずれにせよ、嘆かわしいことです。常識以前であっても、

「コーチングの言葉遣いは礼儀正しく」

と指導したほうがよさそうです^^

日経社告に再登場
716


2007年4月4日日本経済新聞関西版

ほんとに小さい記事なのです。日本経済新聞の読者の何名が見ているんだろうかと思ってしまいます。きっと100人にひとりも見ていないことでしょう。放っておけばたちどころにゴミ箱行きですから、今回も記念にスキャナでとることにしました。

色がとんでいるようですが、新聞のスキャンは濃くすると汚いのです。これくらいで上出来だと思います。
750 いいカウンセラーの資質
749 承認の人生と批判の人生
748 後ろ向きの話は短く、前向きの話を長く
747 欠点は改めないで、目立たないように工夫する
746 そこにいるだけで元気の出る人

*
745 あげまん、さげまん
744 承認が承認たりえるためには
743 承認は人格のバロメーター
742 承認と安堵感
741 プラニングは朝一番に余裕をもって行う

*
740 マジョリティが年下
739 鳴門・徳島に一泊旅行
738 若さとは
737 「やり方」と「やる気」
736 自分で考えることにこだわる人

*
735 他の助言者を引き合いに出すべからず
734 悔しい経験は明日への糧
733 個人差があるので焦らず頑張れ
732 20代半ばでコーチになれるか?
731 人は言葉によって生きる

*
730 わが部屋
729 臨床 作業療法に寄稿
728 一日一件
727 ピンキリの研修講師
726 相手を説得する方法

*
725 納得できない書き方
724 受講者の質
723 グーグル1位に返り咲き
722 何でも誠心誠意やればいいというものではない
721 書評

*
720 ONE ON ONE
719 コーチングは提案で決まる
718 オフハンド・スピーチ
717 ため口
716 日経社告に再登場
*
715 答を渡すのも引き出しのうち
714 これから起こる問題についてのコーチング
713 業界の受益者
712 再度日経経営セミナーに登場
711 それ、やめときませんか

*
710 自分を承認できなければ、他人は承認できない、のか
709 コーチングを大所高所から見ると
708 自他の一体感こそリーダーシップの源泉
707 結婚の選択
706 満足できない=人生楽しめない、のか?

*
705 セルフ・コーチングはブログで
704 グーグル1位陥落
703 守秘義務
702 仕事をしない工夫
701 型を崩すのもひとつのやり方


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001〜050 051〜100 101〜150 151〜200 201〜250
251〜300 301〜350 351〜400 401〜450 451〜500
501〜550 551〜600 601〜650 651〜700 701〜750
751〜800 801〜850 851〜900 901〜950 951〜999
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