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まずはゴールの把握を

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GROWモデルは元カー・レーサーで『はじめのコーチング』の著者として知られている英国のジョン・ウィットモア卿が最初に提唱したもので、「コーチングの基本中の基本」とされています。

GROWモデルの4段階
GOAL(目標)

REALITY(現状)

OPTIONS(方法)

WILL(着手)
何を目標にしますか?

現在、どんな状況にありますか?

どのような方法で改善・実行しますか?

いつから実行に移す予定ですか?

コーチングがカウンセリングとか身上相談とかとどう違うのかと言えば、GOAL(目標)が最初に来ることです。GOAL(目標)が最初に来るとどういう効果が見込めるのでしょうか?

ずばり、対話の生産性があがり、対話の時間が大幅に短縮されます。

たとえば、塾の先生のところに母親が子供の相談に来たとします。REALITY(現状)から話にはいるとどうでしょうか。2時間くらいかかるんだそうです^^



(前略)
「先生、うちの子は最近どうも・・・・・・」

と始まるのだが、大体何を相談しているかが分かるまでに1時間くらいはかかる。しかし、ここは辛抱強く聞かなくてはならない。そして、話が3周半くらいして、ようやく

「それで、うちの子はなかなか勉強しないんですよ」

と本題に入るのだが、今度はいろいろ分析が始まるのだ。

「まったく、父親に似たのかしら、いえ、お父さんはあれでなかなか辛抱強いところもあるから、おばあちゃんに似たのかしら。もう飽きっぽくて。性格に問題があるんでしょうか、それとも・・・・・・」と。

「そうでしょう。お子さんのそういう性格は --- 」

と、お母さんが息子をけなし嘆いていることに同調すると、お母さんの態度はパッと変わってしまう。

「でも先生、うちの息子はとっても優しい子なんですよ」

「・・・・・・」

最初は私も真面目に考えて、お母さんとお子さんのために正しい知性で対応しようと懸命に頭を悩ませたものだ。しかし、だいたい要領が分かってからは、

「大丈夫ですよ。お子さんは才能がありますから、まだまだ伸びますよ」

と答えることにしている。すると、

「そうですか、先生、安心しました」

と2時間ほど話して帰られる。ああ、本当に良かった、という顔をしてお帰りになられるのである。

要するにお母さんの悩みごとというのは、自分が心配だということなのだ。本当はお子さんを信頼しているのだが、不安感があるために、ああでもない、こうでもない、といろいろ言うわけだ。いろいろ言った上で、「でも、やっぱり息子は大丈夫なんだ」と、内心答えはあらかじめ決めてあるのだ。

(『宇宙からの強運』 深見東州 1996年 たちばな出版より引用)



REALITY(現状)から話にはいり、それのみで終わるのがカウンセリングなのでしょう。つまり話を聴いてもらって理解されれば癒される、というわけですね。カウンセリングの「癒し」としての意義は積極的に認めるものです。しかし、コーチングの「行動による問題解決」の立場から言えば上記の対話は非常に効率が悪いと言えます。長時間話したのにもかかわらず、具体的な行動は一切導かれていないからです。

ではGROWモデルだとどうなるのでしょう。

上記の例でGOAL(目標)を把握するためには、準備手順としてまず何の相談に来たのか、をとりあえず明らかにする必要があります。これはほんの短時間でできます。上記の例では、たとえば、

「息子の成績が下がる一方なので、相談に来た」

ということになるでしょうか。

次にGOAL(目標)を語ってもらうわけですが、GOAL(目標)を微に入り細に入り語るのは無理ですから、これも短時間で軽く提示するにとどまると思われます。上記の例では、たとえば、

「息子の成績を上げて、志望校に合格できるようにしたい」

といったところでしょう。

この段階からREALITY(現状)を話してもらうと、自然と何がGOAL(目標)からずれているのか、限定して話すことになります。関係のない話はとりあえずする気にならないものです。上記の例とまったく違った展開になるだろうというのは、容易に想像がつきます。たとえば、

「パソコンでゲームばかりして、ほとんど本を読まない」

などといった内容が聞かれることでしょうが、甚だしい脱線は起こりえないと思います。これはGOAL(目標)を設定することによって、対話が「行動による問題解決」という方向性を持つからです。方向性を持てばREALITY(現状)のステップも効率的に短時間で終了することになります。GOAL(目標)にはホントに軽く触れるだけなのに、こうなるのです。

その結果、OPTIONS(方法)とWILL(着手)にはかなり早く行き着くことになります。2時間かかっていたものがおそらく30〜40分で終わると思われます。

このように考えれば、GOAL(目標)を冒頭に把握し、対話に「行動による問題解決」という方向性を持たせるのがコーチングである、と言えるのではないでしょうか。

OUTLINE(概要)の把握も必要
クライアントとコーチでGOAL(目標)の共有ができていない場合は、コーチはGOAL(目標)を把握しなければなりません。そのためには前述したようにGOAL(目標)にはいる準備手順として、何の件の対話なのか、コーチがクライアントの問題の概要をまずは明らかにする必要があります。この場合、

OUTLINE(概要)→GOAL(目標)→REALITY(現状)→OPTIONS(方法)→WILL(着手)

と持って行きます。OUTLINE(概要)はREALITY(現状)を短くサマリーしたものです。OUTLINE(概要)を問うのはGOAL(目標)をあきらかにするための手順であるわけです。

クライアントとコーチでGOAL(目標)の共有がすでに完了している場合はGOAL(目標)を飛ばしてREALITY(現状)から始めることができます。

いずれにせよ、GROWモデルを使うには、事前にOUTLINE(概要)を把握する必要がある、ということになります。

私の体験から
私はインターネットのホームページで体験コーチングというのをやっています。これは無料のサービスで、申し込んで来られた方に30〜40分のコーチングを行い、その場で大筋でどうすればよいのか、という解決の方向性を導くというものです。04年9月現在ですでに200人はお相手しています。

始めた当時はREALITY(現状)からはいって、OUTLINE(概要)を整理しながらGOAL(目標)は自分で憶測していました。これでもOPTIONS(手段)まで導けますが、時間が長めにかかる傾向がありました。

それでGOAL(目標)を早い段階で、必ず相手に明確に答えてもらうようにしたところ、短時間ですむようになりました。得てして忘れがちになりますが、基本はやはり大切であると痛感した次第です。GROWモデルはやはりそれだけのことはあると思います。

よく自分は何をすべきかわからない、GOAL(目標)を探したい、という人がおられます。つまり、GOAL(目標)を見つけるのがGOAL(目標)である、ということですね。この場合はコーチングというよりはカウンセリングに近くなります。GOAL(目標)を見つけるため、自己の棚卸しをお手伝いすることになります。『ソース』を参考書としてご紹介しています。

しかし、ホントはGOAL(目標)なくしてコーチングなし、なのです。杓子定規なことを言うつもりは毛頭ないのですが、やはり明確なGOAL(目標)があってこそ、GROWモデルは最大限に機能する、と言えるでしょう。

結論:
まず始めにGOAL(目標)を明らかにすることで対話は生産性が大幅に向上する。これはコーチングの基本でもある。


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 2003 Yoshiaki Sugimoto