平成9年度 卒業式
卒業生のみなさんへ
卒業生のみなさん、おめでとうございます。
卒業証書をそれぞれ手にして、頭の中では上福島小学校6年間の出来事が、
つぎつぎと浮かんできているのではないでしょうか。
今日は、私から卒業生のみなさんに、お礼と贈る言葉のふたつをお話しさせて
いただきます。
お礼の言葉
みなさんは、この一年、上福島小学校の最上級生として後輩達を、よくリードし
てくれました。
小学校生活での勉強、スポーツなどは勿論のこと、PTAの行事や子供会のキ
ックベースボールやソフトボールの大会や練習においても、時には、自分の妹、
弟のようにやさしく、時には先生やお父さん、お母さんのように、たくましくアド
バイスし、励ましてくれました。
そのなかでも、運動会で見せた組み体操のことですが、最後まで組みあがらな
くて、あきらめかけていた先生を、逆に励まし、説得して、一丸となり、その結果、
見事に組み上がりました。
それは、見ていた後輩達、ご家族、先生方、そして地域のみなさんに大きな感
動を与えました。
学芸会においては、それぞれの夢・未来を劇にして、見せてくれました。
その道は、決して平坦なものでないとは思いますが、劇を見ていた人々に、夢を
与えました。
また、堂々とした演技は、「上福島小学校の6年間で、こんなに成長したよ」という
姿に見えました。
卒業生のみなさんありがとうございました。
学芸会の劇の中にありましたように、このクラスの15年後の同窓会が楽しみでな
りません。
贈る言葉
私が上福島小学校を卒業したのは、今から28年前で、まさか今日、みなさんを前に
お祝いの言葉を言うなど予想もつきませんでした。
昨年、この役をお引き受けするときに、毎日仕事もあるし、好きなテレビを見たい、家
族と過ごしたいというごく普通の気持ちと、この役をどうこなして乗り切るか、正直言っ
て悩みました。
その時に、学生の頃から毎年、夏に行っているキャンプのことを思い出しました。
その参加者の一人、高校からの同級生で、少し身体に障害を受けているのですが、
みんなといっしょにテントを張ったり、薪を割ったり、みんなと同じように、キャンプを楽
しんでいるのです。
確かに、私と同じようにはできませんが、彼には彼なりに、「どうしたらできるのかなぁ、
無理かな、でもやってみよう」という、意気込みがあるのです。
私は、彼を思い出し、この気持ちで一年間やってきました。
これから、みなさんは中学に進み、自分の夢・未来に向かって進まれますが、時には、
乗り越えなければ、前へ進むことができないこともあるでしょう。
その時には、「どうしたらできるのかぁ、でもやってみよう」という前向きな気持ちで、進
んでいただきたいと思います。
しかし、「どうしたらできるのかぁ、でもやってみよう」というのは、「ただ自分だけがよけ
れば」というものではけっしてありません。
みなさんの周りには、友達、ご家族、学校、地域などとたくさんの人々がいらっしゃいます。
その人々によって支えられていることも、けっして忘れないでください。
中学に進めば、さらに多くの人々との出会いがあります。
それらの人々と、勉強やクラブ活動などをいっしょになって楽しく、中学生活を元気にすご
していただきたいと願います。
保護者のみなさんへ
本日は、お子さまのご卒業おめでとうございます。
これから、お子さまは青春時代、親にとって今までとは違った、少し悩む時代へと進んでい
かれます。
今まで以上に、お互いが支えあって、お子さまの夢・未来へと歩まれるようお祈りいたしま
す。
また、上福島小学校在学中はPTA活動に、格別のご理解とご支援をいただきましてありが
とうございました。
高いところからではありますが、厚く御礼申し上げます。
教職員のみなさんへ
校長先生をはじめ、教職員のみなさまがたには、この6年間ご指導いただき、また、いろいろ
とお世話になりました。
おかげさまで、子供たちは立派に成長し、この日を迎えることができました。
ほんとうにありがとうございました。
今日、上福島小学校を巣立ってゆきますが、これからも人生の先輩として、ご指導、ご鞭撻い
ただきますようよろしくお願い申し上げます。
最後に
それでは卒業生のみなさん、自分の夢・未来に向かって、元気に上福島小学校を巣立ってく
ださい。
まとまりのないものとなりましたが、卒業にあたっての、お祝いの言葉とさせていただきます