釣果で楽しむ
食卓

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がまかつ釣〜るBOOKより

今回は特別バージョンで魚の締め方についてまとめよう。釣れたときに集中して釣っておきたいという気持ちが先立つが、せっかく仕留めた魚をおいしく食べたいなら、ナイフを使ってきちんと締めて血抜きをしておきたい。
 ナイフの刃先はこまめにチェック
  ナイフのブレードはそんなに長くなくてもよい。ただ、ブレードのしっかりしたものを使いたい。また、刃先がこぼれたものは砥いでおくこと。その方が確実にきれいに締めることができる。ナイフを刺したものの思うようにいかず,何度も刺して魚がボロボロになったという人も少なくないだろう。ブレードがしっかりしているとそれを防ぐこともできる。
 あれば便利なアイテム 
 大物になればタモですくって取り込む。その後は・・・磯や波止などの上に放り出すと魚は暴れる。実はこれもよくない。暴れることにって体を打ちつけ身に血が入ってしまうのだ。ここで重宝するのがアイゴバサミだ。タモを持ったままでアイゴバサミを使い,良形なら口にアイゴバサミを突っ込んでしっかりと持つ。小さい魚なら、エラブタのあたりでしっかりと持つこと。
 締める時の豆知識
 魚をしっかり持ったら、磯や波止の上に寝かせてナイフで締める。この時、どちら側にナイフを刺すか注意したい。もしその魚が自己記録で、後で魚拓を取ろうと思っているのなら、魚の頭を左(腹が下)にして締める。基本的に魚拓は魚の頭が左で、そうしないと魚拓にナイフで刺した後が写るからだ。
 そうではなく尾頭付きで塩焼きにでもと考えているのなら、逆の面にナイフを刺す。皿に盛り付けて出すときは頭が左。魚拓のときと同じように刺すと後が見えるのでこれもよくない。だから逆の面に刺すのだがこの時、右手でナイフを刺す人は魚の頭を右(腹が下)にしないといけないので、実際は魚を持ちきれない。そこで背を下、腹を上にする。これで左手で魚を持ったまま右手でナイフを使うことができる。


 後は体の表面に付いた血を洗い流しておけばよい。
 頭を締めるポイントがわかりづらいかもしれないが、無理に力を入れなくてもスッと刃が入るところがある。後は慣れとしかいいようがないのだが・・・。また、しっかり締めないといけないと思い勢いよく突き刺す人がいるが、刃先が突き抜けると傷めてしまうので気を付けたい。
 さて持ち帰り方だが、例えば真冬のグレ釣で重い氷を持参する人は少ないだろう。魚は常温で持ち帰ればよく、数尾なら氷なしでもよいだろう。だが大釣りして魚が多いときは、魚の体温でクーラーやクーラーバッグの中の温度が上がってしまうので、そういうときは少し氷を入れておきたい。

釣果をおいしく持ち帰る技を紹介

 2ヵ所を確実にココを刺せ
 締める時はまず目の後ろ、エラブタの斜め上を真っ直ぐに刺す。締まれば魚が口を開けてけいれんして動きが止まるのですぐにわかる。次に尾の付け根、背骨の上をブスリと刺す。これで余分な血を抜くわけだ。