千年の歴史を持つベトナム伝統芸能「水上人形劇」。元来、農民たちの間で、農作業の合間に豊作を祈って行われていた地方の娯楽でした。本場はハノイで、ホーチミンではなかなか見ることができなかったのですが、2007年に専用劇場がオープンして以来連日賑わうほど。ベトナム語が分からなくても、ベトナム伝統楽器の音色や水中で操られる人形のコミカルな動きは観客を十分楽しませてくれます。
水面を舞台にして繰り広げられる人形劇は、3~5分程度の短編が17話で約1時間弱の構成となっています。農民たちが演じていた1000年も昔から伝わるもので、農民の生活が基盤となっており民話、習慣、伝説、民族的なストーリーは、大まかに理解できる内容です。ベトナム伝統楽器の音色にも聞き入ってしまいます。どのように操っているかは門外不出とのことですが、さまざまな動きをし、また、火や水のしかけもあり、飽きさせない演出となっています。
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