活動報告トップページ>荒木幹男議員の宮城県・仙台市視察レポート

荒木幹男市会議員(自民市議団幹事長)一行、被災地を視察

被災地を「目で見て。肌で感じ」大阪、地域の防災・危機管理に役立てる

荒木幹男市会議員一行は4月18、19の2日間、3・11の東日本大震災の被災地、仙台市(宮城県)、気仙沼市(同)、陸前高田市(岩手県)などを現地視察した。
荒木議員は実際に被災地を訪れ、「目で見て・肌で感じて現地の方々との交流を通じて、大阪、地域の防災・危機管理、家族の安全避難にも役立てたいと感じました」と話しています。

震災塩害が深刻な問題に
 最初に訪れたのは宮城県の東北最大の都市で、「杜の都」との別名をもつ仙台市。震災当時は4波の津波が押し寄せ、津波の高さは10㍍だったといいます。丘陵部地域の宅地で擁壁が崩壊・地すべりが発生し被災宅地は4000世帯、死者797人、建物被害全壊3万棟、避難所は最大10万6000人(3月12日)、被害額の推計は約1兆3684億円に及んだ。
 浜街道は大渋滞、三陸自動車道が防波堤になり、防波堤以後の山側の津波被害は免れた。しかし、その後水田に海水が冠水したたまで震災塩害が深刻な問題になったといいます。
 その対策として、土壌サンプルを採取。土壌の塩分を取り除くために、綿花を栽培したところ、「1年後には土の濃度が震災前と同じに、それ以上になった所もあった」といいます。

観光地・松島、早く復興
紺碧の松島湾に260余島の島々が浮かぶ松島。伊達政宗公ゆかりの観光名所として知られる。
 幸い松島は付近の島々にぶっかり波の勢いが弱まり、海から300㍍ほどしか津波が到達しなかったため、幸い一番早く復興していました。

井土搬入場、仮設焼却炉視察
 仙台市における震災廃棄物(家屋・家財・自動車・倒木など)は推計135万㌧。「自己完結型」のがれき処理を目指し、一、二次仮置き場を一元化した「搬入場」を整備。
 仮設焼却炉は市内3基、計480㌧/日、24時間稼動、現在5人でメンテナンスしながらあたっています。バグフィルタなどの排ガス処理設備を設け、ダイオキシン類などの排出も極力抑制している。
 処理場内では、ヘルメット、マスクを装備が厳守で、私たち自民市議団一行もフル装備で視察しました。焼却炉周辺では、埃(ほこり)が立ち込め、焼却炉の壁には、「いつも元気で」「東北魂」など東六郷小学校、六郷中学校の児童・生徒からの寄せ書き、絵が描かれていました。
 仙台市の担当者からは「搬入場内には、公園だった所があり、震災当時数人がいましたが、滑り台の上に避難し、水は滑り台すぐ近くまで迫っていましたが〝九死に一生〟を得ました」と教えていただきました。

仙台市、瓦礫は3年かけて処分完了
 平成23年5月16日に発注し、6月まで調査、7月から工事して9月1日に完成し、試運転しました。現在、既存焼却炉で5%(600トン)焼却しています。
 仙台市では3年間で廃棄物135万トン(16年分の瓦礫)を処分完了の予定です。
 平成24年4月18日現在、21万トン焼却しリサイクル完了します。処分費は900億円(3年間)。作業は解体組合、建設業組合、塵廃組合が協力しています。
 また、石巻市も3年間で616万㌧(106年分の瓦礫)を処分完了予定。平成24年は16万㌧を処分予定です。

仙台市役所訪問
 現地視察を終え、一行は仙台市役所を訪問しました。市消防局防災企画課長消防司令長から被害状況、復興状況を説明していただきました。
 防災企画課長からは「平時から、建設業組合、解体業組合とは訓練などで顔の見える付き合いをしていたのが復旧、復興に役立った」といいます。
 仙台市会議員との面談も行い、瓦礫の受け入れは大阪府での要請と、熊本県での瓦礫受け入れの予定があること、震災廃棄物は現段階では3年間で処分完了予定だが、「前倒しとなる可能性もあるので、広域処理の一旦を担う」と話していました。

仙台市、廃棄物撤去進む
 宮城県内では政令指定都市の仙台市の中心街はほぼ震災の跡形はみられなかった。郊外は所々が瓦礫、津波で打ち上げられた船などはみられるが、ほぼ撤去は進んでいる様子でした。
 消防司令長、仙台市議からも「仙台市の廃棄物処理は早い対応が出来ているが、他市町村は力がなく、まだまだ対応は出来ていない」というのが現状といいます。

処理場にて
視察中
ゴミ処理場にて取材中

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