活動報告トップページ>大阪文経塾 5月
2013年5月23日開催

橋下市政の「原点」公約、とん挫
交通局民営化
府市水道事業の統合

ともに市議会の賛同を得ず

辻氏(公明市議団政調会長)、橋下市政に警鐘
 荒木幹男大阪市会議員が主宰する大阪文経塾は5月23日夜、西淀川区大和田2丁目の市立西淀川区民会館(エルモ西淀川)で公明大阪市議団政調会長、辻義隆氏=東住吉区・3期=を迎えて開かれた。多くの会員を前に辻氏は橋下徹市長(日本維新の会代表)が掲げる「大阪都構想」に言及し、この中で辻氏は「都構想の柱だった市営交通の民営化、水道事業の統合も市議会の公明などの反対多数でメドが立っていない」といわゆる〝橋下改革〟がとん挫しているとの見解を表明した。さらに、橋下氏の慰安婦発言が追い討ちをかけ橋下氏の足元は大きくぐらつき、橋下氏の苦境が深まっているとの見解を表明した。


〝橋下市政の暴走〟を自公が防波堤
 辻氏は「橋下氏はこれまで大阪府知事、大阪市長の就任と〝いけいけどんどん〟だったが水道事業の統合、市営交通の民営化の議案の賛成のメドがたたず、さらに橋下氏の慰安婦発言が追い打ちをかけ、窮地に追い込まれている」との現状の認識を示した。
また、辻氏は国政にも言及し、「3年3ヵ月に及ぶ民主党政権下では財源がない中、バラマキ行政や思いつき施策が行われて、国民は大変な苦難を強いられた。現在の安倍政権は自民・公明の連立政権によるリベンジ。日本経済は安倍総理の〝第3の矢〟によるアベノミックスで円安、デフレ脱却で経済は好転に向かっている」との認識を表明した。
一方で、橋下市政については「橋下さんは知事、市長として『大阪に人・モノ・カネを集めよう』と提唱しているが、大阪の代表企業、シャープもパナソニックも業績は厳しい。JR大阪駅前のうめ北の開発エリアには商業店舗は集まっているが、オフィス棟の空家率が高い。経済波及効果につながる『人・モノ・カネ』は集まっていない」と橋下市政の経済施策に疑問を呈した。

大阪市の水道事業、〝自己完結〟
 さらに辻氏は、府市水道事業の統合については「大阪市の水道事業は府内では吹田市についで料金が安く府市の水道事業の統合する以前に自己完結している。維新の統合案では府水道部を42市町村の協同組合として企業団を形成するが、すぐに政治決断できるのか」と一本化について反対の姿勢を示した。
また、市営交通の民営化についても「市営地下鉄の民営化は大阪市100%出資の地下鉄になるだけで、第3セクター、外郭団体が一つ増えるだけ。橋下氏が唱える大阪市の改革、民営化の実態は単なる事務分担の変更による人件費の削減。改革という名の幻想を振りまいていたが、具体論になると穴ぼこだらけ。立派な御殿にみえるが現実は幽霊屋敷だった」と橋下改革の内実を痛烈に批判した。

政治家は「信頼」と「誠実」が大切
 橋下氏の慰安婦発言がきっかけに、夏の参院選でのみんな党と日本維新の会との選挙協力がご破算となった。辻氏は「自民・公明のきずなは強い。当然、政党としての政治判断が違う時もあるが、その時でもお互いの気持ちを尊敬し、分かり合っている」と自公の連立政権の信頼関係を自賛した。そして「政治家は信頼と誠実が肝要。安倍総理は今後も日本の技術力を生かした〝第3の矢〟を発表し、日本経済のさらなる発展を目指す。それらを起爆材にして夏の参院選では自公で過半数を制し、安定政権としたい」と決意を述べた。

講演に先立って荒木幹男議員と握手を
交わす辻公明市議団政調会長(右)
多くの塾生の前で講演する辻氏
「〝橋下マジック〟に市民もマスコミも幻想を抱いた」と話す辻氏


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