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2014年3月29日開催

木下吉信大阪市会議長 大阪文経塾で「大阪市教育環境と市会の動き」をテーマに講演

橋下氏は「選挙をパワーゲームと思っている」と批判

都構想で特別区ができたら〝市民サービス〟は低下
 荒木幹男市会議員が主宰する大阪文経塾は3月29日、西淀川区大和田2丁目の市立西淀川区民会館(エルモ西淀川)で木下吉信大阪市会議長を迎えて開かれた。木下氏は「大阪市教育環境と市会の動き」をテーマに講演し、今回の橋下徹市長の辞職に伴う市長選について「橋下さんの選挙は民主主義の名を借りたパワーゲームと思っている」と批判し、「都構想で特別区ができたら市民サービスは低下する」との見解を示した。


維新人気の陰りで住民投票を急ぐ橋下氏
講演を前に荒木市議としっかりと握手を交わす木下吉信大阪市会議長(右)
木下議長は「政治家は自分の言葉で話す。そのことが武器だ」と強調した
 木下氏は「自民党の議長は3年前の荒木先生以来、維新の議長が続いたが問題を起こし辞任した。私は昨年暮れに第110代市会議長に就任し、法定協議会の委員として参加していた」と述べた。
そして、今回の橋下市長の市長辞職に伴う問題については「財政シミュレーション、地下鉄の民営化などの懸案をすり抜けて2014年秋の第2ステージの議論をやっている。いきなりスキップして区割案の話をするとは何事か」と橋下氏の政治手法を厳しく批判した。
そして市長選についても「我々は、選挙は神聖と思っている。橋下人気に便乗した選挙は有権者をなめている」と選挙手法を批判した上で、「政治家は自分の言葉で話す。そのことが武器だ」と橋下人気を借りた維新の議員の選挙手法を批判した。

そして木下氏は橋下氏が大阪都構想の区割案を急ぐ理由として、「来年の統一地方選で維新の議席は府会で半分以下、市会でも第一党から落ちることが予想される。橋下氏は拙速と批判されても14年秋に住民投票に持ち込みたい思惑がある」との見解を披瀝した。

特別区民の行政サービスの低下は必至
 さらに木下氏は住民サービスの点にも言及。「現在、各区にスポーツセンター、区民センターなどが平等に提供されているが、特別区になればユニバーサルサービスは無理。大阪市は政令指定都市で特別区になれば中核都市になり、住民サービスの低下につながる。施設サービスができる区とできない区に分かれ、都構想による特別区になれば市民への公平な扱いは不可能になる。地域間の格差が生まれ極めて不平等な扱いになる」と市民サービスの低下が起こることに危機感を示した。また、財政面でも「大阪都になれば大阪市の固定資産税、地下鉄民営化、水道事業などが『大阪都』に移管され、大阪市民へのサービスの低下は避けられない」との認識を示した。

木下氏、学校の多様化を評価
 橋下氏が進める学校の統廃合についても「子どもの数が減って学校の統廃合が進んでいるが、昔と違って学校の多様化が進んでいる」と現状を紹介した上で、「学校が地域の施設、地域コミュニティの場として活用されている。コンクリート化が進み、学校の土の運動は貴重」と指摘した上で、安易な統廃合に警鐘を鳴らした。


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