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2015年11月25日開催

災害支援の〝ダッシュ隊大阪〟の中嶋代表が講演
「自分の身は自分で守る」ことが第一義
危機意識と災害への備えが肝心
第6回大阪文経塾(荒木幹男塾長)は11月25日、西淀川区大和田2丁目の市立西淀川区民会館(エルモ西淀川)で、一般社団法人災害復興支援協議会〝ダッシュ―大阪隊〟(大阪府吹田市)の代表理事、中嶋俊明さんを迎えて開かれました。中嶋さんは災害復興支援活動の体験を通してん想定される南海トラフ地震に対して避難経路、食料の備蓄など地震と津波に対する備えと危機意識を持つことが大切などと災害対策の必要性を参加者らに啓蒙しました。また、この日、大阪文経塾のTシャッツができあがり、荒木塾長からお披露目された。


任意団体から一般社団法人へ
 ダッシュ隊大阪は2011年3月の東日本大震災を受けて、6月に中嶋さんが個人で立ち上げ以降、宮城県石巻市鮎川(牡鹿半島)にボランティアバスを10回運行。2013年5月を最後に東北へのボランティアバスの運行を終えた。その後は「兵庫県丹波市豪雨土砂災害」(14年8月―10月)、「茨城県常総市鬼怒川氾濫災害」(15年9月~)で災害支援活動を行い、15年3月には任意団体から一般社団法人の認証を得た。

日ごろの危機意識と準備の大切さ
 中嶋さんは〝ダッシュ―大阪隊〟の近年の自然災害のボランティア活動の紹介し、災害発生時の行動としては、「常日頃からハザードマップ(危険地域)を把握し、避難所までの避難道路と避難時間を確認していることが大切」と日ごろの危機意識と準備を持つことを訴えた。

自分の身は自分で守る
 さらに災害時の援助についても防災の教訓『津波てんでんこ』の言い伝えがあるように「自分の身は自分で守ることが第1義」とし、「炊き出しなども地元の商店が動き出したらやめるべき、ボランティアが地元の仕事をとってはならない。炊き出しから物資の提供、家財道具の運び出し、浸水した床下のどろ出しなど被災民が必要としていることを手伝うことが大切」などと、「ボランティア活動も時間とともに活動内容も移り変わる」ことを紹介した。そして中嶋さんは「災害現場に入ってくるボランティアもボランティアセンター(VC)と関係なく勝手に現場に入ってくるなど、5つのパターンがあると指摘した上で、「現場の状況を把握したVCのもとで活動することが大切」と説明した。

避難場所の確認
 そして地元の西淀川区の地震対策の安全面の対策については「南海トラフを想定すると西淀川区は海抜が低く、津波、高潮に襲われる。避難所に想定されている場所も安全か、停電時に防潮堤は果たして閉まるのか、住民の危機意識も大切」などと危機意識を述べ、災害発生時には「津波が来ても高いビルに逃れるなど安全な避難場所に避難し、自分の命を守ることが第1、そして災害時伝言ダイヤルなどで家族、親戚、友人の安否確認をする」などと述べた。
そして自らの安全を確保した上で、「近所の皆さまへの手助け、特に非健常者、高齢者への『共助』と災害ボランティアセンターへの応援などの『公助』の活動が大切。避難所のトイレ掃除も立派な公助活動。ヒーローになりたがる人は多いが、ダッシュ隊大阪は縁の下の力持ち、名もないヒーローでいい。お互いに困ったことをお互いに助け合うことが重要」と災害時の心構えと活動の意義を説明した。

災害ボランティアの人材育成
 そして中嶋さんはダッシュ隊の取り組みとして東日本大震災の経験から災害時の燃料供給、防災意識の向上、飲料水の確保、行政・社協・他団体との災害時の連携協定、機材の共有化、災害ボランティアの人材育成―などを行っていることを紹介。そして中嶋さんは「ダッシュ隊大阪は被災地に独自の資機材を持参して活動しています。ボランティアセンターで準備できない資機材の保守費用や消耗品購入の費用が必要」と、募金と協力金を呼び掛けている。
荒木塾長も「地元、西淀川区は湾岸地域で南海トラフ地震のあと高い津波が想定される。地元選出の市議としてしっかりと予算を確保して対応に努めたい」と話している。

講演する中嶋氏
大阪文経塾のTシャッツができあがり
お披露目する荒木塾長

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