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2016年9月21日開催

古代国家の統一と成立のかげで

坂田氏、古事記には、われわれ祖先のエネルギーが満ちあふれている


荒木幹男市政報告会は9月21日、西淀川区大和田2丁目の市立西淀川区民会館(エルモ西淀川)でゲストに古事記研究家で日本会議大阪女性の会理事、坂田和子氏を迎えて開かれ、参加者らは坂田氏の講演を通して、古事記に記述されている古代国家の統一と成立のかげで、素朴で明るい古代人の人間像に魅了された。
荒木氏は「大阪市のあり方をめぐって総合区と特別区の説明会が各区で行われている。人間にはコントロールできることと、できないことがある。過去の出来事はどんなに執着してもできない。私たちは未来志向が大切」などと市政報告を行った。


日本現存最古の歴史書、古事記
 引き続いて坂田氏が講演。坂田氏は「古事記は日本現存最古の歴史書で文学書。上つ巻(序・神話)・中つ巻(初代から十五代天皇まで)・下つ巻(第十六代から三十三代天皇まで)の3巻に分かれており、天武天皇の命によって稗田阿礼 (ひえだのあれ) が『誦 (しょう) 習』していた『帝紀』『旧辞』を、元明天皇の命によって太安麻呂 (おおのやすまろ) が撰録し和銅5 (712) 年献上したものである」と紹介。

素朴で明るい古代人の人間像
 そして、古事記と日本書紀の違いについては「両者は神話の世界観が全く異なり、編集目的も全く異なっている」と指摘した上で、「古事記は、語り部によって伝えられた『日嗣ぎ』の伝承を、忠実にほぼそのまま記述し国内向けに書かれている。一方の日本書紀は白村江の大敗、2千人の唐軍の進駐という状況下、失われた我が国のアイデンティティを再構築するために、中国風の史書を作ることを目的とした」と解説した。
そして坂田氏は「上巻にはイザナキ・イザナミ二神の国生み、天照大神・スサノオノミコトの葛藤、天の岩屋戸、ヤマタノオロチ退治などのなじみ深い物語が多い。古代国家の統一と成立のかげで、素朴で明るい古代人の人間像が、おおらかに記述されている。神話・伝説であり、文学であり、歴史である古事記には、われわれ祖先のエネルギーが満ちあふれている」と結んだ。

日本人の平和な暮らしを支えて
 また、坂田氏は20年に一度行われる伊勢神宮の式年遷宮にも言及し、「式年遷宮は、多くの国民的関心を集めました。私も参加しました。私たちの祖先は10代遡れば日本人はみな、先祖が何処かの世代で繋がっている事が推定できます。だから他人と思って喧嘩をしてはいけない事を知っていた。其れが島国である日本人の平和な暮らしを支えて来ました」と日本人の持つ特性も紹介した。

「未来志向で市政を推進したい」と話す荒木氏
「古事記には素朴で明るい古代人の人間像が、
おおらかに記述されている」と解説する坂田氏

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