シルバーランドは国中がカーニバルで賑わっていました。町へ抜け出したサファイアは仮装行列にひっぱりだされ、亜麻(あま)色のかつらとドレスを身に着けさされて可憐な美少女に大変身。カーニバルに招待されてやってきてたフランツ王子は少女がサファイアだとは気づかずに一緒にダンスを踊ります。一方ジュラルミン大公はカーニバルの騒ぎを利用してサファイアを暗殺しようとたくらんでいました、そして偶然その計画を知ってしまったチンクは捕らえられてしまいます。いつもの姿に戻ったサファイアはチンクがどこかに閉じ込められていることを知り、街じゅうを探しますが見つけることができません。そんな中ジュラルミンとナイロンの計画通りにサファイアの身に危険が迫っていくのですが…。





「亜麻色の髪の女の子」に扮したサファイアが、フランツ王子とダンスを踊るという『リボンの騎士』の中でもハイライトのひとつとなるエピソードが登場するのがこの回のお話です。「亜麻色」と言う色は「灰色がかった薄茶色」や、「黄色がかった薄茶色」という意味に定義されているようで、はっきりとしたイメージがつかみにくいのですが、髪の色を指す場合は金髪のバリエーションのひとつを指すことも(淡いというか鈍い金髪に近い色?)あるようでして、『リボンの騎士』でもアニメや原作のカラーイラストでは黄色っぽい色…というかブロンドに近い感じで描かれているように思います。それはさておき、この「亜麻色」という響き自体がどことなくロマンチックで柔らかな印象を与えてくれて、物語の雰囲気を盛り上げているような気がいたします。あえてこのフレーズを使われた手塚先生はさすがのセンスをしておられますね。