二千年に一度天国で起こるまちがいによって、女の子でありながら男の子をもって生まれてきたサファイア。魔王メフィストはそのサファイアの男の子の心を抜き取って娘のヘケートに与え、ヘケートを強大な魔力を持つ大魔女にしようと画策します。ところがメフィストは天使が苦手でチンクがサファイアの側にいては手出しができません。そこでメフィストはジュラルミンとナイロンを使ってチンクをサファイアから引き離し、サファイアを自分の住処に連れさってしまいます。しかしヘケートは大魔女になるのは気がすすまず、逆にサファイアやチンクのピンチを助けてしまうのでした。





原作で悪魔に狙われるのは、サファイアの女の子の心。その目的もヘケートを「気高く、美しく、しとやかにする」ためで、アニメではおとなしくて、泣き虫なヘケートも、原作ではかなりおてんばで気の強い娘に描かれています。あくまで想像ですけど、原作をアニメ化するにあたって、主人公であるサファイアによりアクティブな性格が求められたのではないかと思います。それに対応してヘケートのキャラクター設定も変えられたのではないでしょうか(アニメ版のサファイアなら女の子の心をヘケートにあげてしまいそう★)。ちなみにパイロット版では、原作に近い感じでヘケートははねっかえり、サファイアはちょっと乙女チックな感じに描かれています。
ところで「天国で起るまちがい」を引き起こしたのはチンクなのですが、この第2話の時点ではそのエピソードは登場していなので、全く初めて「リボンの騎士」を見た人には「天国で起ったまちがい」って何なのかわけが分からないんじゃないかな?と思うのですがどうなんでしょう…。私自身は初めて見たときの記憶がはっきりしないもので、特に疑問に思ったことはなかったのですが。あまり問題なかったのかもしれませんね。
※本編制作以前に作られる見本版のこと。DVD-BOXに特典映像として収録。