VS(比較しよう!)「湯沸かし対決!」



電気VSガスVSその他このページでは、とかくガス会社や電力会社、機器メーカーのデータには自信を有利に見せかける物がみられるので、第3者的な立場から比較したデータを公開していきたいと思います。

色々な電化製品やガス機器などを使用した場合、環境負荷だけでなく日常生活においての賢い使い方も説明し、各ご家庭の機器構成で何が有利かを証する方法まで説明したいと思いますので、どうぞ参考にしてみてください。 しかし、私の身近にある物でしか比較できませんので製品ごとの性能差はあるとは思いますので、目安として考え、皆さんも検証してみては如何でしょうか?


■ 「湯沸かし対決!」 IH(電磁調理器) VS ガスコンロ 

IH(電磁調理器)


ガスコンロ


温度センサー

さて、皆さんコーヒーやお茶を飲むときにはお湯はどのようにして沸かしておられますか? 我が家は朝はコーヒーか緑茶ですので必ずと言って良いほどお湯を沸かします。 さて、ここではお湯を沸かすための色々な方法を比較検討してみたいと思います。

比較対象:ポータブルIHクッキングヒータ(1200W)、ガスコンロ(4000kcal、2550kcal、1200kcal)。

測定条件:2リットル の水の入ったステンレスケトル(勿論IH対応です)に入れ沸騰させる。 初期水温22.5℃、室温25.9℃、湿度51%、換気扇(弱)運転あり、天候く もり、気圧未記録、同一日30分おきに計測する。 測定には温度測定システムを使用して5秒おきに水温、排気温度、室温を測定し記録していく。 温度セン サーの精度は誤差0.2Kサーミスタを熱電対温度計で実測校正4ch、測定後エクセルで解析。(本業?がこんなところで役立つとは...)
なお、このホームページで紹介しているガスコンロのフードは使用しておりません。 また、換気扇の消費電力は考慮に入れておりません。

■ 火力についての補足説明
ガス微弱火:2550kcalコンロで火力最小設定
ガス弱火:4000kcalコンロで火力最小設定
ガス中火:4000kcalコンロで火力中間設定
ガス強火:4000kcalコンロで火力最大設定
項目
IH(電磁調理器)
ガス微弱火 ガス弱火 ガス中火 ガス強火
消費電力(W)
1200W
- - - -
消費電力量(kwh) 0.22 - - - -
消費ガス(m3
-
0.038 0.034 0.036 0.052
加熱時間(分)
13.3
34.3 16.2 10.5 7.8
消費エネルギー(kcal) 190.1 418.0 374.0 396.0 572.0
CO2排出量(g) 79.2g 79.8g 71.4g 75.6g 109.2g
熱効率(%) 33.9(80.91)*1 37.1 41.5 39.1 27.4
熱効率比較(%) 100(基準) 109.4 122.4 115.4 79.8
光熱費(円) 5.06 5.34 4.78 5.06 7.31
*1 環境負荷と熱効率を同時に考えるとき電気とガスでは事情が異なってきます。 電気はその発電段階での熱効率や送電時の電気抵抗によるロスなど考えなければなりません。

結果を吟味: これは微妙な結果が出ました、炭素排出量を見ると差があるもののどれも使い方や光熱費の単位価格の変動などによっては費用めんでは結果が逆転する可能性が ありそうです。 しかし、環境負荷を表している炭素排出量を計算してみるとガスの弱火か中火が良いようで、おすすめできます。
でも、この実験をしているときにやっぱり感じたのですが、末端での熱効率の良いIH(電磁 調理器)は換気も必要ないくらいに室温が安定し、ガスのように燃焼後に出る排気ガスもありませんからある意味安心して使用できます。 また、直接炎が出て いるわけではないのでお年寄りなどの一人暮らしや、小さな子供がいる家庭では安全に思います。 奥様方には天ぷら(温度も自動で一定に保てる)や炒め物で 油煙が上がりにくいIHの方が掃除が楽で良いかもしれませんね! でも、鍋やヤカンをステンレスや鉄のものに買い換えないといけないのと丸底のフライパンが使えないのが難点でもあります。(笑)
続いてガス火ですが、火力の強さは申し分なく丸底の中華鍋など使い放題..それはさてお き、夏場はIHに比べれば暑いですね! 冷房を邪魔してしまいます。 冬場の暖房には一役買いそうですが、排気ガスが出ますから換気が必要になります。  それにしても末端での熱効率が40%前後しかないのが残念です。 このあたりは熱効率の良いもの(ガス・電気給湯器や太陽熱温水器など)で余熱を得てから ガスや電気で加熱すれば効率が良くなりますね!(最近は10%程ですが熱効率を向上させたコンロも登場したようで注目です!) これはまた別のVSで..

私の結論:台 所の環境(熱気や汚れ、掃除のしやすさ)を考えるとIHなど電気がよろしいようですが、環境負荷を考えてみるとわずかではありますがガスの方が優れている ようです。 我が家は夏場はIH+ガス給湯器またはIH+太陽熱温水器で、冬場はガス火で部屋も暖めます(換気を忘れないように)。 光熱費でもガスの方 が少しですが安く済んでいるのでこの勝負はガス火の勝ちと言うことになりますね!(但し、割引契約などによっては結果がかわってきます..しかし環境負荷 の評価はかわりませんが)

勝者ガス(弱火・中火)!
(2001年10月14日)


■ 
「湯沸かし対決!」 電気ポット VS ガスコンロ (その1) ■

電気ポット


ガスコンロ


温度測定

さて、皆さんコーヒーやお茶を飲むときにはお湯はどのようにして沸かしておられますか? 我が家は朝はコーヒーか緑茶ですので必ずと言って良いほどお湯を沸かします。 さて、ここではお湯を沸かすための色々な方法を比較検討してみたいと思います。

比較対象:2.2L電気ポット(870W)従来製品で保温機能強化なし、ガスコンロ(4000kcal、2550kcal、1200kcal)。

測定条件:2リットル の水の入ったステンレスケトルに入れ沸騰させる。 初期水温22.5℃、室温25.9℃、湿度51%、換気扇(弱)運転あり、天候くもり、気圧未記録、同 一日30分おきに計測する。 測定には温度測定システムを使用して5秒おきに水温、排気温度、室温を測定し記録していく。 温度センサーの精度は誤差 0.2Kサーミスタを熱電対温度計で実測校正4ch、測定後エクセルで解析。(本業?がこんなところで役立つとは...)
なお、このホームページで紹介しているガスコンロのフードは使用しておりません。 また、換気扇の消費電力は考慮に入れておりません。

■ 火力についての補足説明
ガス微弱火:2550kcalコンロで火力最小設定
ガス弱火:4000kcalコンロで火力最小設定
ガス中火:4000kcalコンロで火力中間設定
ガス強火:4000kcalコンロで火力最大設定
項目
電気ポット
ガス微弱火 ガス弱火 ガス中火 ガス強火
消費電力(W)
870W
- - - -
消費電力量(kwh) 0.195 - - - -
消費ガス(m3
-
0.038 0.034 0.036 0.052
加熱時間(分)
15.4
34.3 16.2 10.5 7.8
消費エネルギー(kcal) 168.5 418.0 374.0 396.0 572.0
CO2排出量(g) 70.2g 79.8g 71.4g 75.6g 109.2g
熱効率(%) 39.06(93.23)*1 37.1 41.5 39.1 27.4
熱効率比較(%) 100(基準) 95.0 106.2 100.1 70.1
光熱費(円) 4.49 5.43 4.78 5.06 7.31
*1 環境負荷と熱効率を同時に考えるとき電気とガスでは事情が異なってきます。 電気はその発電段階での熱効率や送電時の電気抵抗によるロスなど考えなければなりません。

結果を吟味: これもまた微妙な結果が出ました、炭素排出量を見ると差があるもののどれも使い方や光熱費の単位価格の変動などによっては費用めんでは結果が逆転する可能 性がありそうです。 しかし、環境負荷を表している炭素排出量を計算してみるとガスの弱火か中火が良いようで、おすすめできます。(微妙な結果です。)  費用面では電気ポットが多少有利です。 
この結果から見ると、先のIHクッキングヒータよりも密閉空間の中で加熱している分、熱効率も良くなっています。 でも、電気ポットと言えば保温機能ですよね!..結構保温するのにエネルギーを消費しているのをご存じでしょうか?。 最近では、タイマーを使用したり、保温機能を強化して従来製品の半分ほどの保温エネルギーで済ませる電気ポットも登場しております(これから購入される方は保温性能のようもの方が良いですよ!)。 そこで気になるのが電気ポットを購入すれば保温機能も自ずと使用することを念頭に置くとで保温でエネルギーを使用する場合と使用毎にお湯を沸かすのではどちらが環境負荷が大きいかと言うことでこれは調査する必要がありますね!

私の結論(その1):台 所の環境(熱気や汚れ、掃除のしやすさ)を考えると電気ポットよろしいようです、環境負荷を考えてみるとわずかではありますがガスの方が優れているようで す。 お湯を必要なだけ計量して沸かすのであればガス火の方がわずかではありますが環境負荷が少ないようです。 また、費用面でも殆ど同じということにな りましたが、わずかにガス弱火の方が勝っていると言うことで第一回戦は圧勝ではないですがガス火の勝ちですね。 さて、保温機能を利用するとどうなります やら...(つづく)
第1ラウンド勝者ガス(弱火・中火)!
(2001年10月14日)


■ 
「湯沸かし対決!」 電気ポット VS ガスコンロ (その2) 「保温機能を使うと..」 ■

電気ポット


ガスコンロ


魔法瓶


実験の後はコーヒー

さて、電気ポットの特徴としては、 電気を使用して一定温度に保温する機能があり、いつでも熱いお湯がボタン一つで得るところに利点があります。 さて、この保温機能ですがはたして環境によ い機能なのでしょうか? それとも毎回沸かした方がよいのでしょうか? 比較検討してみる必要がありそうですね! ここでは、湯を沸かすことに関してわず かの差ですが連戦連勝のガス(弱火・中火)を基本に一般的なお湯の使用方法を基に、比較してみたいと思います。 また、最新の保温機能を強化した魔法瓶型 の電気ポットもカタログ値で比較してみたいと思います。

比較対象:2.2L電気ポット(870W)従来製品で保温機能強化なし、ガスコンロ(4000kcal、2550kcal、1200kcal)。

測定条件:2リットル の水の入ったステンレスケトルに入れ沸騰させる。 電気ポットは保温機能を使用し電源は常時接続し24時間の平均消費電力は、32.86W(実測)。 初 期水温22.5℃、室温25.9℃、湿度51%、換気扇(弱)運転あり、天候くもり、気圧未記録、同一日30分おきに計測する。 測定には温度測定システ ムを使用して5秒おきに水温、排気温度、室温を測定し記録していく。 温度センサーの精度は誤差0.2Kサーミスタを熱電対温度計で実測校正4ch、測定 後エクセルで解析。 なお、このホームページで紹介しているガスコンロのフードは使用しておりません。 また、換気扇の消費電力は考慮に入れておりませ ん。

■ 火力についての補足説明
ガス微弱火:2550kcalコンロで火力最小設定
ガス弱火:4000kcalコンロで火力最小設定
ガス中火:4000kcalコンロで火力中間設定
ガス強火:4000kcalコンロで火力最大設定
項目
電気ポット
ガス微弱火 ガス弱火 ガス中火 ガス強火
消費電力(W)
870W
- - - -
消費電力量(kwh) 0.195 - - - -
消費ガス(m3
-
0.038 0.034 0.036 0.052
加熱時間(分)
15.4
34.3 16.2 10.5 7.8
消費エネルギー(kcal) 168.5 418.0 374.0 396.0 572.0
CO2排出量(g) 70.2g 79.8g 71.4g 75.6g 109.2g
熱効率(%) 39.06(93.23)*1 37.1 41.5 39.1 27.4
熱効率比較(%) 100(基準) 95.0 106.2 100.1 70.1
光熱費(円) 4.49 5.43 4.78 5.06 7.31
*1 環境負荷と熱効率を同時に考えるとき電気とガスでは事情が異なってきます。 電気はその発電段階での熱効率や送電時の電気抵抗によるロスなど考えなければなりません。

■ 電気ポットの保温機能のデータ(実測値+同容量省エネタイプのカタログ値)
項目
電気ポット
省エネ型電気ポット
(T社カタログ値より)
保温消費電力(W)
32.86W
22W
1時間あたり消費電力量(kwh) 0.033 0.022
1時間あたりCO2排出量(g)
11.9g
7.9g
1日あたり消費電力量(kwh)
0.789
0.528
1日あたりCO2排出量(g) 284.0g 190.1g
光熱費(円/日) 18.15 12.14

結果を吟味:これは、おもしろい結果が出ましたね!。 保温機能に多くのエネルギーを消費していることが判りました。 ちょっと一般的な例を考えて比較してみましょう。(と言っても我が家の場合ですが...)
例えば、2リットルのお湯を1日に3回沸かすことを考えると、電気ポットで沸騰させ保温しておくと...
3回沸かすのに必要なエネルギー: 0.195kwh×3=0.585kwh
1日中保温するのに必要なエネルギー:32.86W×(24h-0.76h)=763.7Wh...0.7637kwh (CO2排出量 274.9g)
電気ポットを使った際の1日当たりの消費エネルギー:0.585+0.7637=1.3487kwh (CO2排出量 485.5g) (30.98円)
と言うことになる。

これを、ガス火でその時に必要な量だけを沸かすようにすると...
6リットル沸かすのに必要なエネルギー: 0.034m3×3=0.102m3(CO2排出量 214.2g) (14.34円)

なんと2倍以上も保温機能を使用した電気ポットはエネルギーを使用していたのですね! 驚きです。
金額的にも電気ポットの保温機能はお得ではないということになり一定量のお湯を沸かすのにはガス火と激戦を演じたのですが、残念な結果になりました。(当然の結果なのですが..)

私の結論(その2):いつでもお湯がすく使えるという意味において、利便性で有利な電気ポットでありますが、環境負荷を考えるとガス火で毎回必要量お湯を沸かした方が良いことが判りました。 光熱費もガス火で毎回必要量沸かした方が良いようで、おすすめできますね!
また、ガス火でも好きなときにいつでも暑いお湯を使えるようにする方法があります。 これは、別のところでも紹介しましたが、エアポット・魔法瓶を利用することで満足できると思います。 最近の魔法瓶は性能も良くなり、100℃のお湯を入れて10時間経っても76℃(カタログ値..我が家ので実測すると72℃を保っておりました。)だそうで、お茶やコーヒーに十分使える温度を保つことが出来ます。 夏場は冷たい飲み物を入れておけば、冷蔵庫の開閉回数も減らすことが出来ますからこれまた省エネですね..お試しを!

第2ラウンド勝者ガス(弱火・中火)!+魔法瓶・エアポット
(2001年10月14日)

裏話:この実験の最中コーヒーや緑茶を何杯飲んだことか...眠れません。 残った沸騰したお湯はお風呂の湯船へ直行でした。...

2001.9.3〜
最終更新:2007年5月30日


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