特集.新型ノンフロン冷蔵庫VS旧型冷蔵庫





性能のよくなったと言われる冷蔵庫・・?まず購入

 このページでは、「経済的!、環境に良い!」とのうたい文句で最近人気のノンフロン冷蔵庫をVS企画として取り上げるてみました。
冷蔵庫は1年中電力を消費する唯一?の必需品ですね。 冷蔵庫のない生活を考えると・・・ちょと不便ですね。 電力消費を考えてみると、1世帯あたりの消費電力の約2割をこの冷蔵庫が使用しております。 だからこの冷蔵庫を省エネすることでかなりの環境改善に役立つと言うことですね!。
そこで、今回は、約10年間使用した我が家の冷蔵庫をこの機会に新型のノンフロン冷蔵庫に買い替え(旧型は別の場所でまだまだ立派に働いております)、その性能の差を実験、実証してみたいと思います。 旧型冷蔵庫はN社の360Lのもので月消費電力38kwh、年間で456kwhです。 新型のものはT社の415L・年間消費電力260kwhのもので消費電力は2003年冬現在トップクラスのもの、そして冷媒がノンフロンで、冷媒が飛散した場合のオゾン層破壊への影響もかなり小さいとのことです。 実は、旧型の消費電力量の測定方法と新型のものでは測定方法が違うのであとで説明したいと思います。
今回も、食器洗い乾燥機同様に大阪人の癖?で値切りに値切って店頭価格188000円を税込み130000円まで値切りました。(店のブラックリストに載ってるかも・・(汗)) 
 旧型の冷蔵庫には色々細工しておりまして、ビニールカーテンの追加や断熱材の追加を施しており消費電力を抑えております。 それを1年間稼動させたデータとの今回の新型の冷蔵庫との比較となります。(ノーマルのまま細工せずに測定してみます) さてどうなりますことやら。
 ここで検証した結果は我が家の冷蔵庫の使用方法で得られた固有のデータですので、他社の冷蔵庫でどうかは皆さんの機種で実際に検証してみてください。 また、環境負荷については電力使用量からの炭素排出量のみで表現しております。 あらかじめご了承ください。



旧型と新型、どこが違うの?
 ■性能表示を見よう
 ■消費電力測定方法
実際とカタログ値の違い
 ■実際の消費電力
新型冷蔵庫VS旧型冷蔵庫
 ■新型冷蔵庫VS旧型冷蔵庫


■ 旧型と新型、どこが違うの? 


性能表示


設置の様子

性能表示を見よう(新型)
さて、冷蔵庫の消費電力データを取る前に、性能表示を明らかにしておきます。 左の写真が冷蔵庫の扉の内側に表示されている性能表示です。 どの冷蔵庫にも同じようについてますのでお宅の冷蔵庫と比較してみてください。 必要なデータはとりあえずは消費電力量くらいです。
この製品では、

全容量:415L
消費電力量260kWh/年(50・60Hz)

となっておりました。

1年間で260kWh/年も使用するんですね!。 今回はT社の製品を購入しましたが、表示ではN社のもので200kWh/年というものもありまして、値段も同じくらいでしたが、使い勝手のよさを妻と息子に要求されこれになりました。 確かによいです・・私としては、こまめに各種機能+温度設定が出来て(笑)

後で説明しますが、冷蔵庫の消費電力測定方法で測定した結果がこれにあたります。 実際はこれより多くなります。 これも後で説明しま〜す。

P.S:早く改造したいものです・・8月までの辛抱か(笑)
 

 

性能表示


引越し用意!

性能表示を見よう(旧型)
さて、旧型冷蔵庫の消費電力データの方も見ておきましょう。 左の写真が冷蔵庫の扉の内側に表示されている性能表示です。
この製品では、

全容量:348L
消費電力量38kWh/月

となっておりました。

1ヶ月で38kWh/年も使用するんですね!。 年間に直すと456kWh/年となります。 実は、新型の表記が1年間の消費電力量を表示していることには理由があり、その消費電力量の測定基準などが変わったことがココにも影響を与えているのですね。(後で説明しま〜す)

この冷蔵庫は約10年前に結婚したときに購入したもので、消費電力も当時のものにしてはかなり低いものを選んだつもりです。 この冷蔵庫はまだまだ使えますので、別宅へもって行くことにしました。 しかし冷蔵庫は重い・・一人では運べませんでした。 ふ〜。

2003年4月5日

消費電力測定方法
さて、冷蔵庫の消費電力は各社規格により表示しなければなりません。 そこで、消費電力を測定する基準となる方法を一定にしておかねばなりません。 日本工業規格(JIS)で決められた方法で測定し表示しております。 しかし、最近その測定方法が変わりました。 1999年3月まではJIS C9607(消費電力試験方法・B法)で測定しておりましたが、それ以降はJIS C9801で示された方法で測定し表示することになっております。 両者の違いは以下の表のようになっております。
 
JIS C9607 消費電力量試験法(B法) JIS C9801消費電力量試験法
種類 スリースター
フォースター機種
スリースター
フォースター機種
庫内温度 冷凍室
−18℃以下
冷蔵室
−5℃以下
冷凍室
−18℃以下
冷蔵室
−5℃以下
扉開閉回数 なし なし 8回/日 25回/日
周囲温度(湿度) 25℃(45〜85%) 25℃(70±5%)
消費電力の表示 年平均1ヶ月の消費電力量(kWh/月)
(W25×365日)÷12ヶ月
年間消費電力量(kWh/年)
W25×365日/年
W25:周囲温度25℃での一日の消費電力量・・(kWh/日)

★冷凍室(フリーザー)の性能表示について
ツースター スリースター・フォースター
冷凍室内の食品温度 -12℃以下 -18℃以下
冷凍食品の保存期間の目安 約1ヶ月 約3ヶ月

★JISの試験方法
 1.冷蔵室内の温度が0℃以下にならない範囲で最も低い温度になるよう温度調節して試験する。
 2.冷蔵庫の設置場所の温度が15〜30℃の範囲とする。
 3.冷凍室の容積100Lあたり4.5kg以上の食品を24時間以内で-18℃以下に冷凍できる冷凍室をフォースター室とする。

もっと詳しく知りたい方は、JIS規格表を参照してください。

■ 実際とカタログ値の違い 




性能表示
性能表示を見よう
さて、カタログ値(性能表示)と実際の消費電力量の違いはどこにあるのかは、前章で説明した測定方法と関係があり、実際に消費電力を計ってみたものと比べてみましょう。 今の段階では、旧型のものでしか比較できませんのでご了承ください。

消費電力量38kWh/月(456kWh/年)


記録データとの比較
記録データから、年間消費電力量が簡単に出ますので、比較してみましょう。

カタログデータでは、消費電力量:38kWh/月(456kWh/年)でしたが、実際のデータで計算してみるといつも平均して67.5W使用しているので・・・

67.5W×24時間×365日=591.3kWh/年

ということになり、やはり新しい庫内より暖かい食材を入れたり、冷えた食品を出したり、室温の状態、扉の開閉頻度が想定より多いため実際には多めに電力を消費(135.3kWh)していることがわかりました。
と言うことで、冷蔵庫でもカタログ値は消費電力を差別化する基準にはなりますが、実際の運転状況での消費電力とではかなりの乖離が見られるということがわかりました。 カタログ値を鵜呑みにしないで、このデータから考えて3割り増しくらいで考えられるのがよいと思います。

2003年4月5日

■ 新型冷蔵庫 VS旧型冷蔵庫 




新型冷蔵庫VS旧型冷蔵庫
比較結果発表
記録データから、年間消費電力量が簡単に出ますので、比較してみましょう。

旧型の実際のデータで計算してみるといつも平均し67.5W使用しているので・・・
67.5W×24時間×365日=591.3kWh/年(旧型)

新型の実際のデータで計算してみるといつも平均し41.3W使用しているので・・・
41.3W×24時間×365日=361.8kWh/年(新型)

新型の消費電力量は表示されている260kWhより大きくはなりましたが、明らかに新型の方が消費電力が少ないことがわかりました。

実際に、これのデータを取った期間の我が家の合計の電力消費を見ると、夏場では30〜40kWhも省エネできていることがわかりました。(2003年8月・冷夏という要因を除いて計算しました)

結果結論
エアコン同様、少し高いですが省エネタイプのものを購入した方が環境に良いということになりました。
コストは? そうですね。一応計算しておきましょう。 我が家の場合、旧型と新型の消費電力の差は?
591.3kWh/年(旧型)-361.8kWh/年(新型)=
229.5kWh/年..
年間金額にして229.5×23円=5278.5円お得!

という事は、10年使えば52785円もお得!・・ノンフロンと・従来タイプのものとの価格差は数万円もないですし、どうせなら環境に良いノンフロン冷蔵庫がお得ですね!
結果は勿論新型ノンフロン冷蔵庫の勝ちでした。
 

結果:ノンフロン冷蔵庫(勝利!)

2003年8月18日


2003年4月27日〜
最終更新:2003年8月18日


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