ダイバーマジック

ここではジョーカーにおける騎士と並び、さらに騎士よりも希少な能力である精神的な能力であるダイバーパワーについて紹介します。

★ダイバー能力
 ダイバーパワーの所持者は、世界観上とても少ない為、ルール上キャラクターメイキングの出身表でダイバークラスを習得できる出身でない限りなれません。それにとらわれず作成する際も、安易にこの力の修得を認めないことをお勧めします。
 また、ダイバーパワーのことを『魔力』と言います。そしてその力を用いて色々な力を行使します。これを『魔法』といいます。魔力の算出は以下の通りです。

魔力(ダイバー能力)=ダイバーレベル+精神力(レベル0だと力も0)

◆ダイバーの種類
 ダイバーパワーの所持者は、その使う能力の違いによって4つの系統に分けられています。

ダイバー
直接的な物理攻撃能力を持つものです。
最も一般的な魔法使いで、全体の代表名称にも使われています。

パラ・サイマル
主に精神的、時間・空間的な力を使い、探知や意識を遠方や過去、未来に飛ばす能力を持つものです。

ハイ・ブレン
精神的な攻撃能力を持つものです。
超帝國時代に滅びたとされています。

ルシェミ
物質や遺伝子を操作できるもの達です。
超帝國時代に滅びたとされています。

ダイバー能力を持つPCは以下の四つから一つを選択してその能力を得ます。そしてNPC専用としてこれら全ての能力を修得できるクラスとして『ダイバー・フォース』があります。

◆PCの修得可能なダイバー能力
 ダイバーパワーの中でも、現在存在しているのは「ダイバー」と「パラ」のみですので、プレイヤーキャラクター(PC)は「ハイブレン」、「ルシェミ」の修得はできません。また、「ダイバーフォース」も通常は修得できません。
 ですが、マスターの作成するNPCは、ダイバーフォース所有者を作成する事ができます。
 ダイバーフォース能力所有者だけが、「ハイブレン」、「ルシェミ」の魔法を修得することができます。

★ダイバーの判定
 判定は他の判定を同様ですが、その基準に魔力を用います。判定は

魔力+2D6=魔力達成値
となります。これは全てのダイバー魔法に共通です。特別な指定がない場合はこの判定を行って下さい。

★ダイバーの基本能力
 ダイバーは生まれながらにして以下のような力を持っています。

カウンターマジック
自分の射程内の発動した術を、打ち消します。魔力判定で、その術の発動達成値を上回なければなりません。

ディスペルマジック
射程内の持続中の任意の術を破棄します。
魔力判定で、その術の発動達成値を上回なければなりません。

センスマジック
魔力範囲内の術の発動、存在を霊的な近くで感知し、見抜く事ができます。別体の本体を見抜くなどの判定にも使用します。結界やカウンターで打ち消される場合もあります。遮蔽系の術に対しては魔力判定で目標の達成値を上回る必要があります。

念知
危険感知能力です。虫の知らせなど危険を予知できます。GMの指示または、PCが希望した場合にのみ使用できます。

念動
小物を手に取る程度の事ができます。

儀式魔術
魔法陣や、長時間の儀式などで、結界の強化、射程増大による遠隔魔術など、より高度な術の行使が可能となります。儀式に必要な設備の準備は2D6日が必要です。
魔力に制限されますが、次の効果を選択してひとつを得る事ができます。

術の補強(魔力5〜)
儀式によって力を貯え、行使する術一つを強化する事ができます。

術の恒久化(魔力15〜)
自分に対するシールド、飛行などの補助的な術の一つを集中なしに恒久的に維持できる。ディスペルや判定などで破られるまで有効です。
儀式一回で恒久化できる術は一つです。

魔力付与(魔力20〜)
 術者自身の魔力を一時的に相手に貸し与えます。
これにより貸し与えれる魔力は、術者のダイバーレベルまでならいくらでも貸し与えられます。
ですが与えた分、術者の魔力も低下します。その際、術者のレベルは低下しません。

レベル上限(魔力25〜)
術者自身の魔力を一時的に増幅します。
特殊な結界(魔法陣、竜脈など)を創ります。その場に留まる限りダイバーレベルが次の様に上昇します。しかしこの場合ダイスのクリティカルによる数値の上昇はありません。

送還(魔力25〜)
 一定時間の滞在を可能とする特殊なテレポート。魔力分の間だけ予めかけたテレポートを維持し、元の場所に戻す事ができます。この術は魔法陣を使う事で修正を得る事ができます。

◆魔法の習得
 魔法を習得するのに、ルールブックでは習得値を上回ればいいだけでしたが、これを1つの魔法を習得するごとに運命点を「1」点必要とすると改めます。
 また、他系統の魔法を習得する時は運命点を「2」点必要とします。

◆キャラメイク時の魔法の習得
 キャラクターメイキング時に魔法を習得する時は、それぞれに対応した系統のクラスレベルを仮の運命点としてそれを消費して習得して下さい。
 もちろん、習得チェックは必要です。

★魔法の行使、抵抗
 魔法は、行使する側が命中判定ロールを行い、それを受ける側がその魔法に対応した抵抗ロールで回避、抵抗を行います。
 そして受ける側が抵抗ロールに失敗した場合は記載された通りの効果を受けますが、受ける側が抵抗ロールに成功した場合、ダメージ系のものはダメージが半減し、抵抗ロールのみのもは効果を発揮しません。

命中判定ロール=魔力+回避難易度+2D6

抵抗ロール
 指定のある回避タイプのどれか一つで対抗することができます。
◇回……回避が可能(成功するとノーダメージです)
◇肉……肉体防御力+2D6(ダメージ魔法の場合成功するとダメージを1/2できます)
◇精……精神防御力+2D6(ダメージ魔法の場合成功するとダメージを1/2できます)

★ダメージ
 攻撃呪文の多くは行使したときダメージを算出します。
☆ダメージ=威力+ダイバーレベル
 ダメージは以上の通り算出しますが、実際に与えるダメージは以下の通りになります。

実質ダメージ=ダメージ−対象の物理or精神防御点

★術の複数に対する行使、同時使用
 ダイバーは一つの対象だけでなく、望んだ数だけの対象に対して術を行使することができます。ですが使用する場合、その術の習得レベル÷2(端数切捨て)と等しいペナルティーを受けます。

★射程
 術の射程距離は魔力によって異なります。(ルールブックには表があります。)

★その他
 広範囲への攻撃ができるのは『電撃』のみです。

★術の拡大
 判定のペナルティーを-10することで射程を1段階延ばせます。

◆ダイバー魔法の解説

◆ダイバー魔法表(攻撃魔法)
魔法名

効果
かまいたちを発生させ対象を切り裂きます。遮蔽物は無視できます。
電撃 広範囲に対して電撃を起こし、その付近一帯を破壊します。遮蔽物は無視できます。
火炎 火炎を目標に対して放ち、焼き尽くします。遮蔽物が有る場合まずそれに命中します。
精神エネルギー波 純魔力攻撃です。外傷を与える事はなく。対象の体内だけを破壊する事ができます。
◇衝撃波 魔力により衝撃波を起こし前方一帯を薙ぎ払います。遮蔽物が有る場合まずそれに命中します。
プラズマ プラズマ球を作り出し、目標に叩きつけます。複数の対象が「接」状態なら全て巻き込む事ができますが、雷撃と違い範囲魔法ではありません。遮蔽物が有る場合まずそれに命中します。
ショック 対象に魔力そのものを叩きこみ即死させます。遮蔽物は無視できます。
窒息 対象の周囲の空気を無くします。気密服などを着用している対象には効果がありません。
魔装 特殊な製法で作られた魔法の鎧をまといます。
魔剣 特殊な製法で作られた魔法の武器を自在に操る事ができます。
スパイドのようなものを離れた距離からコントロールする事で攻撃が可能です。
絶対零度 人間大の大きさの対象を一気に凍らせて破壊します。あらゆるものを破壊できます。ですが、周囲に影響はほとんど出ません。遮蔽物が有る場合まずそれに命中します。
分解 人間大の大きさの対象を原子分解します。人間なら一部ぐらい残りますが、間違いなく即死します。
自爆 術者を中心に爆発を起こします。敵からの攻撃を受けた時に使用する事もできます。爆発に巻き込まれたものは、あらゆる回避ができず防御するしかありません。また、ダメージは術者にも及びますので注意して下さい。
遮蔽物が有る場合まずそれに命中します。

◆ダイバー魔法表(補助魔法)
魔法名

効果
念動 対象(人間含む)を手を触れずに移動させることができます。ですが、相手が術に対して抵抗する意志があるときは効果がありません。
飛行 自らを空中に浮遊させ、かなりの速度で飛行する事ができます。
隠密 術を施した後は、積極的な行動(歩く程度は可能です)を取らない限り、物理的、霊的気配、存在を消す事ができます。また、自動的に維持できます。
シールド 魔力を自身の周りに張り巡らし、障壁を作る事であらゆる物理的衝撃を防ぎます。
ダイバー魔法の「精神エネルギー波」「窒息」「即死」や精神に影響を与える魔法には効果がありません。
また、魔力が50を超える術者はあらゆる物理攻撃を防ぐ事ができます。(バスター砲も防げます)
テレポート 自分の知っている場所に瞬間転移します。対象は術者のみです。他の対象をテレポートする事はできません。
アポート 予め知っている場所に用意しておいた自分の知っているものを呼び寄せます。
大きさは魔力にも左右されますが、MHサイズぐらいが限界です。
ルール上レベル÷2メートルの大きさのものまでとします。
タイムストップ 術者以外の時間を止める事ができます。

◆パラ・サイマル魔法
魔法名

効果
予知 霊的知覚により特定の事柄について予知できます。
探知 霊的知覚で特定の物、人などの場所、足取りなどを追う事ができます。
霊感応 ある程度の印(探知、予知地点、知っている場所、だいたいの場所などが分かり、目的の知っている人物がいるなど)を起点にどんな離れた場所にでもメッセージを送る事ができます。送る対象がダイバーなどの何らかの霊的知覚能力を持っているなら会話も可能です。
幻体 自分の意志で感覚を有した幻像を出現させる事ができます。何らかの印(探知、予知地点、知っている場所、人物などがいる。)がない場所には幻体することはできません。またダイバーパワーや物理的作用を一切おこなう事はできません。
結界 達成値以下の自身に対する非物理的(火炎、プラズマなど以外の精神操作、探知魔法など)魔法を無効化します。この効果は破られない限り基本的に恒久的。術者(一対象、一つの場所、物体など)の場合、魔力秒のみ持続、算出した達成値を半分の値にする事で結界を恒久化できます。
抗知覚 特定の場所、人物などに対して、達成値以下の予知、探知などを妨害できます。
時間飛行 遥か過去や、未来に精神を飛ばし、神などの古のメッセージなどを受け取ります。実生活には全く役に立ちません。
人格憑依 使用条件が厳しく、術者は死亡などして実体を既に失っている事が条件となります。その上で、対象の精神の一角に寄生してあらゆる探知から逃れる事ができます。この間術を使う事は可能です。また、寄生された対象は精神防御力の判定に勝利すれば追い出す事ができます。
反応強化 一時的に騎士と同等の反応力を得ることができます。魔力を反応力として判定を行う事ができます。ですが、騎士戦闘力やダメージボーナスを得る事はできません。もちろんMHに乗ることもできません。
別体
(エイリアス)
自分と全く同一能力を持った同時存在を作り出します。この別体は、同時存在の行動、能力、発生、消滅に全く制限はありません。本体と分体の知覚、知識の共有にも制限はなく、分体が失われても本体にはダメージはありません。また、分体に強力な剣技、魔力などなら分体を通じて本体にダメージを与える事ができるかもしれません。
召喚 異界の存在と接触や、それを召喚する事ができますが、これはアマテラスのミカドのみが使う能力です。

◆ハイ・ブレン魔法
魔法名

効果
ホールド 術者が死ぬか対象が可視範囲から逃れるか、対抗判定に成功するまで対象の動きを動きを封じます。
思考操作 対象に気付かれずにその思考を誘導することができます。
精神攻撃 対象の精神にダメージを与えます。精神力0で気絶、後に適切な治療がなければ発狂、廃人の可能性もあります。
思考停止 対象の思考を一定時間(魔力分間)麻痺させます。
致死 対象の体細胞の活動を停止させ死に至らしめます。

◆ルシェミ魔法
 ルシェミはその特殊さから抽象的な説明にとどめています。もし使用する際もNPC専用としてマスターが必要な時に使用する事をお勧めします。

魔法名

効果
物質変 原子レベル物質の組成を操作する錬金術です。ダイビングアシッドなどがその産物です。
この能力があって初めて新種のダイビングアシッドの設計が行えます。
身体強化 騎士を作り出し、肉体改造を行う能力です。
科学的な改造同様、精神力1点の消費で、敏捷力、生命力をそれぞれ2点上昇できます。
延命 滅びゆく肉体の生命活動を延ばします。限界は有る様です。
遺伝子操作 騎士やダイバーを作り出しその能力を完成された能力です。ただし万能では無く、薬品の助けや、幾世代もの時が必要です。
生体変異 MHサイズの大型の人工生命体を作り出せます。この術はベースで、他にも多数のダイバーパワーや、科学的なサポートが必要です。(つまり、ゴーレムを創造するための呪文です)


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