◆MH戦闘方法◆
ここではMHの戦闘時に行うべきこと、行えること、そしてそれらの用語やゲーム上での行動の方法について紹介していきます。
なおこの戦闘ルールは原作の雰囲気を再現することを前提とした戦闘システムとなっています。
★MH戦闘の基本的な事柄の説明
・MH戦闘では1戦闘ターンは3秒ではなく、5分あり、1戦闘ターンはいくつかのフェイズに分かれていて、1フェイズは30秒です。
・大半の判定は2D6ダイスを使用して行ないます。
・戦闘は基本的にヘクスを使用して行なわれる。もしこれを複雑だとゲームマスター(以後GM)が判断したときは、特に使用しなくてもかまいません。
・2D6ダイスで「2」ならファンブル、「12」ならクリティカルとなります。(詳細は後のクリティカル&ファンブルルールに掲載します。)
※必ずどのような行動を行なうか、行動前に明確に宣言を行なってください。
◆各フェイズの説明
MH戦闘は「ターン」に区切られますが、さらに「フェイズ」と呼ばれる各種行動によって区切られます。
索敵フェイズ
全MHの索敵判定とそれに関するファティマへの指示を行ないます。
データ処理フェイズ
全MHのファティマの状況報告、モード変更、スキャン判定などを行い処理します。別名“ファティマとお話フェイズ”
戦闘フェイズ
反応ロールを行い移動、打込み、火器の使用などセリフを飛ばしながら処理
エンゲージフェイズ
離脱、会話、ドラゴントゥース、通常火器の使用、脱出の選択と判定
移動フェイズ
二度目の移動と対人火器&人の行動処理
★戦闘の手順
MH戦闘は、大まかにフェイズを基本に以下の手順で行なっていきます。
1 機体状態の確認 ↓ 2 索敵フェイズ ↓ 3 データ処理(お話)フェイズ ↓ 4 戦闘フェイズ:行動順番(主導権)の決定 ↓ 5 行動開始:反応ロールの高いMHから行動を開始 ↓
↓ 8 エンゲージフェイズ ↓ 9 移動(離脱)フェイズ |
※基本的にこの要領を繰り返して戦闘を継続します。しかし何方かのMHが何らかの理由で戦闘不能に陥ったり、戦闘を放棄した時点で戦闘は終了となります。
◆戦闘手順
ここでは上で説明した戦闘概要の節細かな行動方法や戦闘方法の行ない方や用語の説明を戦闘手順をおって紹介していきます。
1. 機体状態の確認
このフェイズでは前のターンで消耗し、そして回復したエネルギーの状態の確認と、能力値に対するペナルティー、機体の損傷程度を確認します。
2. 索敵フェイズ
このフェイズは敵を確認する為のフェイズです。
MHのSEN値×5ヘクス内の新たにあらわれた物体を確認します。
同時にそれに対するデータの読取り(スキャニング)も行なえます。状況によっては(霧、嵐など)索敵範囲の縮小や索敵チェック(2D6でSEN値+ファティマの演算処理能力でそれ以下を出さないと発見できない。)をおこないます。
なおデータの読取り(スキャニング)を行なった場合SEN値+3ヘクス内のものにしかおこなえず、さらに歩行か防御姿勢しか行なえません。
また索敵のセンサー有効範囲と視認出来る範囲とは必ずしも同一とは限りません。視認出来る範囲は騎士レベル=ヘクスとします。
しかし霧やひどい嵐などに視認範囲は随時変化します。その辺りはGMの裁量で、適当に対応してください。
3. データ処理(ファティマとお話)フェイズ
このフェイズでは、ファティマがMHをより有利な戦闘状態に持っていく為のMHの微調整を行うフェイズです。
★プログラムモードの変更
何か周囲の状況が変化した時、その状況にMHをあわせます。
なお双方のMHとも行わねばならない場合はその時間的開き(秒)がそのまま反応値の修正です。(20−〔ファティマの演算処理能力+2D6〕)+1秒
★スキャン&データの読取り宣言
発見済みの目標のスキャニングをする。
スキャン判定値(SEN値+ファティマの演算処理能力)+2D6また打込みに際してデータを読取ることをファティマに命ずることを宣言することにより同様の行為を行なうことも出来ます。
★モーションサンプリング
敵MHの全ての行動を計算、予測します。判定値はスキャン判定値を使用し、通常達成値が20以上なら+1、26以上なら+2戦闘基本値に修正が加わります。ただし敵MH、騎士、ファティマのデータをあらかじめ知っていなければ、全くモーションサンプリングを行なうことは出来ません。(例 以前そのMHの乗ったことがある。騎士、ファティマを知っている等)
★エミュレート
ファティマルールのところで詳細説明。
★戦闘時の一時的軽量化
取り外しのきく装甲やリキッド等を捨て機体を軽くします。これに要する時間は、(20−〔ファティマの演算処理能力+2D6〕)+1分とします。最低1分かかります。
●装甲の取り外し
腕、胴、脚の二次装甲を合計、強度6、耐久力12を減らすことによりSPEを+1することができる。しかしそれ以上は無理。なお装甲の取り外しは各腕部、各脚部、強度1、耐久力2、胴部、強度2、耐久力4、の配分の減少が妥当かつ普通の装甲の取り外し方でしょう。
●エネルギージェネレーターのリキッド(冷却オイル)の放出
SPEを+2できます。ただしそのターンからパワー消費が二倍になり、すぐに(次ターンより)で駆動部やジェネレーターがいかれてしまいます。もしそれ以上作動させる場合はオプションルールの“変調表”チェックを毎ターンの最初にしてください。
●ダンパーの取り外し&ダンパーオイルの放出
SPEを+1できます。ただし二次装甲に対するダメージが1D3されます。
★強制補正
制御難易度を+2程度の調節により、能力値や出力を上昇させることが出来ます。制御難易度を1上昇させることにより能力値(SPE、POW、BAL)3、出力1だけ増加できます。能力値の方は自由に振り分けるこどが出来ます。しかし機体の限界能力値以上の補正はできません。
出力の方は上昇した分の出力はブーストには利用できますが、パワー回復には使用出来ません。
強制補正は制御難易度上昇分×10を目標値とする。(10or20)
これをファティマはファティマの演算処理能力+2D6で補正判定をします。
そして騎士は騎士レベル+2D6でMH制御判定をします。そして補正判定に失敗した時はファティマの場合はオプションルールの“変調表”チェックを行って下さい。騎士が失敗した時はコントロールを失い1D3ターンの間基本操縦値に-4のペナルティーを受けます。
4.〜5. 戦闘フェイズ
行動順番(主導権)の決定
MHなど目標物を発見しているMHはその戦闘ターン(5分)の主導権(行動順番)の決定を行ないます。そして、索敵フェイズに失敗(できない)したMH、移動フェイズで離脱したMHは自動的に行動順番は最後となり、プログラムモードの変更をしたMH、ファンブルしたMHは反応値に修正を受けて判定を行います。
反応ロール(主導権)の決定方法
反応値+2D6(各修正)
そして反応ロールの高いMHから行動を開始します。
6.〜7. 戦闘についての説明
★移動についての説明
(一度目の移動)
それぞれのMHは反応値の遅いもの順に移動先を宣言します。そして反応値の高いものから順に移動を行います。
移動方法は、歩行(通常移動)、走行(全力移動)、ホバーリングの三種類があります。
●テレポート
目標地の座標が設定できることファティマによる設定入力をおこなうことが条件です。なお大破ダメージを負っているとテレポートはできません。
データ:最大移動力:500ヘクス 消費パワー:75
2D6+ファティマの演算処理能力で判定をする
テレポートの時の修正ですが索敵範囲外だと-2、500ヘクス以上だと-4、他星系だと-10です。これらに加えて何らかの理由(索敵範囲内、可視範囲内、電波などの発振等)で座標の正確な設定が不可能な場合はさらに-10の修正を受けます。
判定表
※移動の際、未発見MHの隣接ヘクスに侵入すると自動的に発見できます。(この際、発見された側が発見側をすでに発見済の場合、発見された側は不意打ち可能です。)また敵MHの隣接エリアに侵入するとエンゲージしたことになり、移動はそこで終了します。なおこれは一度目の移動の場合です。
★双方の戦闘攻撃
●まず攻撃側が攻撃ロール値を算出します。
攻撃ロール値=攻撃力+攻撃力修正+2D6 (主武装攻撃力)
=命中修正値+基本命中値=命中判定値(固定) (対物通常火力)
=命中修正値+基本命中値+2D6=命中判定値 (対人通常火力)
●次に防御側が防御ロール値を算出します。
防御ロール値=完全回避値+2D6 ・完全回避は全ての攻撃を打消します。
=(効果的回避値+2D6) ・命中箇所を指定できる避け方です。
=主武装受け値+2D6 ・武器による受け値です。
=ベイル受け値+2D6 ・ベイルによる受け値です。
本来、防御ロールにおいて、効果的回避を宣言することは出来ません。これは回避行動を行なう場合のみ有効です。防御側が回避を宣言した際、まずこれは完全回避を指すものとなり、攻撃が命中し、この時点で攻撃側との達成値が完全回避値+10以内であればそれは効果的回避となり、その時点で始めて防御側は命中箇所を指定できるわけです。もちろん完全回避の時点で敵の攻撃を避けているなら効果的回避をする必要性は全くありませし、敵の攻撃が、効果的回避値以上なら命中箇所は攻撃側がランダムで決定します。
そして対抗判定の結果……
●攻撃ロール値が防御ロール値以上なら攻撃成功で命中となります。
●攻撃ロール値が防御ロール値以下なら防御成功となります。
●攻撃側は攻撃判定が成功したのならダメージを算出します。
●防御側は防御(回避)判定が失敗したのならダメージを受け、さらにそれにより受けたペナルティーを求めます。
これを互いに行います。そして次のフェイズに移行します。
★戦闘行動時のパワー消費について
●戦闘時のブーストについて
行動 |
|
打込み チャージ ラッシュ ベイルアタック 回避 各受け 受流し ノックバック攻撃 通常火器 特殊装備 ブースト使用時 |
5 攻撃回数×4 4 2 1 2 2 1 1 1〜 |
8. エンゲージフェイズ
特別に指定が無ければ特殊装備(兵器)の使用もこの時行ないます。
なお、この時も戦闘フェイズの主導権は引継ぎします。
対物通常火力の判定
命中修正値+基本命中値=命中判定値(固定)
対人通常火力の判定
命中修正値+基本命中値+2D6=命中判定値
特殊装備の判定
特殊装備(兵器)による
★グレネードランチャーの弾幕としての使用
グレネードランチャーはチャフ、スモークも兼ねることができ、投射範囲内のMHのSEN値を−5することが出来ます。
★特殊装備の複数使用
通常火器と違いバスター砲、ビラルケマ等の複数装備が記入している場合、同時使用が可能です。
★離脱判定
一度目の移動と違い、これは損傷した時、武器を落とした際、拾って仕切りなおす時などエンゲージを組んでいるMHから離脱するための行動選択です。離脱する必要がない場合、離脱する気がない場合などこの行動を選択することはできません相手が離脱を許す場合を除いて双方のMHは戦闘基本値+2D6で対抗ロールをおこない、この行動を選択した側が勝つと離脱できます。
しかしこの行動を選択した側は次ターンに自動的に先制攻撃を受けます。敵MHの索敵圏外に出た時点で、完全離脱でき敵MHはこの行動を選択した側のMHを見失います。
9. 移動フェイズ
離脱判定を行ったMHのみ移動することができます。なお離脱判定の成功したMHがここで、移動しなかった場合、離脱判定の意味はありません。
MHと人が同時に行動している場合ここで処理します。よってMHの対人火器使用もここで行います。あとは通常の戦闘処理を行っていきます。
10. パワーの回復
ジェネレーター出力と等しい値だけパワー残量が回復します。しかし当然
MAX値(大抵は99)以上にはなりません。
※よく行なう行動パターンのパワー消費からパワー回復分を差し引いた値はどこかにメモしておくと便利でしょう。
また計算機でパワー管理するのも良いでしょう。
★パワー0による機能停止
パワー回復以前にパワー残量が0になった場合、パワー回復はなく、そのMHは機能停止します。
対処方法
ファティマ修正+2D6で、クリティカルか達成値20以上ならそのターンは機能停止をまぬがれる。しかし機能停止してしまった再スタートをかけねばなりません。
再スタートをかけるには、ファティマ修正+2D6+再スタートにかけた分数で、達成値20以上をださなくてはなりません。達成値が20以上で成功するとジェネレーター出力+1D6のパワーが回復し、MHは再始動します。
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