■太陽帝国「楽屋裏」 締め 今後の展望?
今回の「言い訳大全集」はいかがだったでしょうか。 楽屋落ちにならなければと思っていたのですが、やはり「楽屋裏」ではなく「楽屋落ち」になってしまいました。 こればかりか「架空」を扱う以上避けられない事なのかもしれません。もともとが、ファンタジーやSFに類し、内に向かいすぎるジャンルですからね。
さて、この世界は「太陽帝国」と題してお送りしてきた大規模な架空史です。しかし、私個人の目的が「架空世界で沢山の架空艦を浮かべる事」であるため、第四部以後は長らく停滞しています。 また、『小説』を書くことは全く目的とはしていません。この点だけは改めて断言しておきます。もし仮にこの世界の小説を書く事があっても、近代戦争を中心に置いた「架空戦記小説」は書かずに、世界観だけを使った「架空史小説」もしくは、世界観をガジェットとしただけの作品になると思います。 以上の件については、最初から架空の軍艦達に多少は見栄えの良い履歴書を付けてあげるのが私個人の目的だからです。そして、副目的として史実では存在し得ない国家と作ってまわる事がありました。故に、第一部〜第三部、そして第四部までが私個人にとって必要なのです。しかし、第五部となる「第三次世界大戦」および第六部として存在しなければならない「戦後世界から現代へ」という部分は、今のところ初期目的からは外れており、少なくとも今の私にとって必要ありません。 つまりは、架空軍艦と架空国家を並べた時点で完全に満足しきっているのです。 これを模型製作で例えれば、私が好むのは模型そのものを作ることであり、情景模型(ジオラマ)は二の次という事になるでしょうか。もしくは、模型を作成して飾ることはしても、わざわざそれを自らの手で潰す人はいないだろいう、という表現になるかもしれません。 もし太陽帝国世界の「第三次世界大戦」となる第四部までの軍艦を一通り網羅してから、以後の歴史(現代史)をゆっくりと見ていくことになると思います。 そして「世界の戦艦」シリーズとしてお送りしている同人誌上で「太陽帝国」世界の「戦艦」、「巡洋艦」、「駆逐艦」(2007年夏発行予定)を見てきました。また今後は、2008年は「八八艦隊一九三四」世界の戦艦の完全リファインを挟んで、2009年に「空母」、2010年に「潜水艦」をお送りする予定です。そして「潜水艦」を以て、「太陽帝国」世界の第三次世界大戦までの水上艦艇を網羅できる事になります。 そしてこれこそが目的であり、私にとっての到達点です。 (※非常に気の長い話しですが、世界の戦艦シリーズは年1冊の作成が物理的限界です。)
故に、これらの同人誌作成が終わるまで、この世界の歴史の流れを追いかけることはありません。もし仮に1950年以後を追いかけることがあるとすれば、2009年以後という事になるでしょう。 そして、次の同人誌としての展開となる「現代艦艇」をお送りするかもしれない2011年までには「第五部 第三次世界大戦」をお送りできるかと思います。 なお、「第五部 第三次世界大戦」の初期プロット自体は数年前に一通り終戦及び講和会議に至るまで完成しています。プロットだと、あまりにも大規模な戦争になるため、全体で五十節に分けて以上でお送りする予定でした。 しかも、第四部までと同様の文体による第一節など、当の昔に執筆も終わっています。一時期は、ネット上での公開直前まできていたんです。 しかし以上のような同人誌発行、艦艇を送り出すという私個人の本来の目的から外れないため、ネット上での設定や経緯の公開は全て停止させました。
かような私個人の我が儘な理由ですので、以後の世界を見てみたいという方には、ネット上での時間進行だと気の遠くなるようなほど気長に待っていただかなければなりません。それでもよろしければ、これからもおつき合いください。
それでは、「楽屋裏」としてお送りしてきた世界観についての補足説明と言い訳じみた今回の筆を置きたいと思います。
2007年文月吉日 文責:扶桑かつみ