●序章「白船来航」

 1853年の春先、浦賀には当時世界最先端の異国の艦隊が突如来航した。しかし「彼ら」は、一見日本人に似ているようで、そうでもなかった。どこかで見たことのある姿ながら、世界のどの民族、国家でもなかった。
 彼らは地球人の姿を模倣した異星人だったのだ。
 無論当時の日本人が、「彼ら」の正体に気づくはずもなかった。
 なおその艦隊は、太陽系に到着した時点で損傷した宇宙船だけしか寄るところ無くなった「彼ら」異星人がでっち上げた、この惑星での最先端技術を反映させた艦隊であった。
(※艦隊は外輪蒸気艦ではなくスクリュー駆動の蒸気戦列艦。しかも大気圏内外両用の連絡艇が立体映像で作り上げた、イギリス製の虚像をコラージュしたものに過ぎない。)

●発端「ノー・コンタクト」

 予想外の事態から、その時最も近い安定したG型のスペクトルの恒星系を目指して何とか太陽系にたどり着いた「彼ら」は、到着時点で殆どの技術と同胞、そして高度製品の生産力をすでに失っていた。
 「彼ら」はある目的で恒星間旅行をしていた途中、太陽系近在で宇宙災害に遭遇し、乗っていた母船に大きな損害を受けたのだった。
 バサード・ラムジェット(恒星間ラムジェット)推進の母船も、メインエンジンは宇宙災害で完全に破壊していた。この時母船を何とか稼働させているのは、初期加速用と発電用の反物質炉と核融合炉(+推進機関)だった。しかも反物質炉に必要な反物質の精製は自力ではままならず、核融合炉による推進では光速の百分の一までの加速ができるかどうかだ。しかも母船内の慣性制御や重力制御機能、生命維持装置を可動させるために動力の多くのエネルギーが使われており、とてもではないが長期間の星間間航行に耐えられる状態ではなかった。
 そうして太陽系内に入った「彼ら」だが、そこが良性の恒星系である事を知る。安定したG型スペクトルの比較的若い恒星、彗星を吸い寄せるジャイアントプラネット、適度な位置の岩石惑星、全てが好条件を意味していた。しかもその岩石惑星は大きな衛星を伴い、極めて安定した軌道描き公転と自転を行っていた。適度な地磁気も発している。宇宙空間上での超優良物件だった。これを個人の住宅に置き換えれば、土地の整地と基礎工事まで終わったようなもの。後は住宅を建てるだけの優れた平地だった。
 「彼ら」は自らの事故と損害も忘れて、何という幸運だろうと喜んだ。
 しかも詳しく観測すると、さらに希望は拡大した。
 多数の生命の存在が確認されたのが朗報な上に、どうやらある程度の知的生命体が存在している可能性が高まったからだ。近寄るまで分からなかったのは、知的生命体が電波を利用するまで文明を発展させていなかったからだった。宇宙科学的には、原始人レベルの文明だ。
 しかし「彼ら」は、自らの文明人であるという矜持から、無体な侵略や原住民の殺戮を否定する傾向が強かった。まずは調査と情報収集、そして友好的交流や協力が可能ならその為の準備を行わなくてはならない。
 そうして生命の存在する第三惑星の衛星軌道に至った「彼ら」は、残された観測機器を用いて惑星の精密な調査を開始。そこで人類文明を「発見」する。
 「彼ら」が見たのは、野蛮な原始人の生活そのものだった。自力で惑星重力を離脱する能力もなければ、電波を利用する術すらほとんど知らないと考えられた。
 惑星上のごく一部では蒸気の利用が始まっていたため完全な原始人とは言えないが、とてもではないが平等な条件での友好的接触はできそうにもなかった。恐らく原住民は、自分たちの事を異星人だとは理解すらできないだろう。しかも無数の国家に分かれて、原始的な武器で戦争や侵略、植民地支配という蛮行に手を染めていた。文明レベル的に仕方ないとはいえ、とんでもない蛮族の住む星だった。
 最有力手段として想定されていたファーストコンタクトは一時中止され、さらに詳細な調査を行うこととなった。観測機器をさらに投入し、さらに母船に搭載されていた降下艇が数隻地表に降りたって、光学迷彩状態で現地文明の情報収集を行った。そうした調査の中で、最も平和で文明的で、なおかつできるだけ孤立している地域を「選ぶ」作業が進められていく。
 そうした「彼ら」の行動には理由があった。

 「彼ら」は帰るために船を修理しなければならず、その為も拠点を得ようとしての行動だったのだ。
 「彼ら」の母船は、月面軌道到達までにさらに機能低下が進んで、静止衛星軌道に止まる以外の能力をほとんど失っていた。しかも母船自体が戦闘目的ではなく自衛用の装備以外の武器を持たないため、知的生命体を長期にわたって征服する力は存在しなかった。そもそも彼らに他星系を征服したり、原住民を殺戮するという考えが全くなかった。最悪の場合でも、理不尽な一方的攻撃を受けた場合の自衛行動のみ受け入れられていた。
 そして、そもそも彼らが母星系を旅立った目的も他の太陽系探査であり、そのための船だった。現状はむしろ願ったり叶ったりの状況ですらあった。
 しかし彼らだって、故郷に帰りたかった。そのためには船を修理しなければならず、それは自分たちだけでは途方もない時間がかかる事だった。何しろバサード・ラムジェットを装備した大型恒星探査船を修理しなければならないのだ。
 「彼ら」は、宇宙のヴァスコ・ダ・ガマやマゼランの遭難した姿だったのだ。
 ただ彼らには、いくつかのアドバンテージがあった。特に、乗っている船が、無数の知識を蓄えた大型恒星探査船だった事は大きなアドバンテージだった。
 主人工知能(量子コンピュータ)には、自らの研究の助けとするために彼らの母なる星が築いた優れた文明と文化が仮想空間内で見事にライブラリー化されていた。また乗組員も研究者や専門技術者が多く、知識や経験にも事欠かなかった。
 しかし船は工場船や工作艦ではないため、彼らの文明が持つ高度技術製品を作る生産能力のほとんどを持っていなかった。しかも大事故に遭遇して船は破損し、人員にも大きな損害が発生していた。
 旅に同行していた同胞の数も、旅の途中の事故のおかげで半数以下に激減。残すところわずか500名程度だった。治療用のクローン培養装置を改造すれば同胞のクローン精製は可能だったが、装置ができたとしても年間数名の生産が精一杯だった。工作機械も簡易修理用のものがいくつかあるだけで、大規模な工作機械はなかった。あればとっくに母船を修理していた。そもそも今回の事故は、想定されていた事態を大きく越えていたのだ。
 しかし「彼ら」にも母なる星に帰る権利と、組織者として帰還する義務があった。取りあえ自分たちの置かれた状況は長距離通信で母星に送られていたが、母星が受信して救援なりが来るまで地球時間で最低でも300年以上が必要だった。いかに文明が進んだ彼らとはいえ、いまだ光の早さを越えることはできていなかった。そして長寿を誇る「彼ら」とはいえ、流石に300年は長い気がした。
 ここで「彼ら」にはいくつかの選択肢があった。
 ただ漫然と同胞の救援を待つ事。これが最も妥当で順当な判断だった。中途半端に遅れた文明の原住民と交流を持っても、彼らの文明のはるか過去の事例を見る限りロクな事がない筈だった。
 そこで最有力な意見だったのが、原住民に知られることなく原住民の文明進歩を見守りつつ同胞の救援を待つというものだった。彼らの多くが元々研究者や学者のため、そうした意見が強かった。これならば退屈しのぎには事欠かないし、原住民に迷惑をかけることもなかった。
 しかし、出来る限り早く帰りたいという一派も存在した。彼らの最も急進派は、原住民を利用して船を修理できるだけの技術の再現を図る可能性を示唆した。つまり選択肢の一つとして、原住民を侵略して従属化させて効率的に力を蓄えることが考えられた。しかし今の自分たちの力では、最初は征服できても、数の差からその後押し切られる可能性も十分に存在すると、彼らの一番の拠り所である母船の量子型人工知能は答えをはじき出した。原住民に対する征服のための攻撃の準備を行うにしても、自動工作機械群そのものを製造するという段階からの生産力の再構築から行わねばならなかった。「彼ら」が十分な力を蓄えるには、原住民の最先端文明を持つ者の力から考えて、数十年の時間が必要だった。それほど、地球に来訪した「彼ら」は疲弊していた。
 ただし侵略は最初から否定されていた。これはほとんど全員一致の意見でもあった。彼らは星と星の距離すら制覇した高度な文明人であり、侵略や略奪は自らの文明の矜持にかけて受け入れらなかった。それに、極めて高度な物質文明を持つ彼らにとって、戦争や侵略という野蛮な行いはもはや伝説上での出来事でしかなかった。
 しかし早く帰りたいという意見を無視する事もできず、やむなく原住民を利用することを決定する。
 ただし利用に際しては、原住民世界にある程度とけ込み、当面は彼らの技術レベルの中での発展と勢力拡大を行うことが決定された。一番の理由として自分たちには大きな生産能力がなく、当面利用できるものが量子電算機の中の情報しかないからだ。加えて、とけ込まねばならない理由もあった。
 「彼ら」の文明内では、万が一にも他の知的生命体を発見した場合、一定の高度文明を持っていない限り原則として干渉してはいけなかった。またやむを得ぬ場合の接触であっても、原住民との戦闘、原住民同士での戦闘を誘発させる事は厳禁されていた。
 しかし一方では、原住民を高度文明に導く事は文明の先達としてむしろ肯定される向きがあった。
 ただし今回の場合は相手の文明が中途半端に低く、原住民一般が凶暴なため、激しい心理的ショックは可能な限り避けるべきだと判断されたのだった。
 当面行える限界は、とけ込んでも尚、文明進歩の誤差範囲内での限られた技術の供与による文明進歩の促進程度だ。
 そして原住民が一定の文明レベルに達した時点で、改めてファーストコンタクトを行うか、何らかの方法で高度技術を与え、「彼ら」が必要とする技術物品を得ればよいと考えられた。
 非常にまどろっこしい方法だが、幸い「彼ら」には長い時間があった。何しろ「彼ら」にインプラントされたバイオ・デバイスとナノマシンのおかげで、「彼ら」の寿命は機械が故障でもしないかぎり半永久的なのだ。無論故障する可能性は、限りなく皆無に近い。
 彼らの一般的価値観では、地球人類の十倍ぐらい時間の流れがゆるやかに流れていた。超長距離移動のため冷凍睡眠した場合は、時間は事実上無限大だ。それに宇宙に進出した知的生命体にとって、宇宙とつき合うために千年単位の寿命を持つことは、ごくごく当たり前の事に過ぎなかった。

 なお、「彼ら」が原住民を利用しようと考えたのには、極めて大きな理由があった。
 生物形態が、自分たちとほとんど同じだったのだ。違いも遺伝子上では誤差修正範囲で、「彼ら」の持つ優れたバイオテクノロジー(遺伝子工学)を用いれば何の問題もなかく乗り越えられる薄い壁に過ぎなかった。
 しかも「彼ら」は知っていた。約20万年前に銀河系の一部に栄えた先史文明人の一部が、何らかの方法でこの太陽系に至ったのだと。
 なぜなら「彼ら」の文明が一度滅びの危機を乗り越えて今の段階にあり、その先人達の初期星間開発の記録が確かなら、20万年前に広く拡散している可能性が存在していたからだ。つまり原住民たちは、先史文明とでも呼ぶべき文明の末裔の一派だった。つまり原住民は同胞と言えなくもなく、その背中を少しばかり押してやることは罪に当たらないのではとの考えがあった。
 それに7万年も前に枝分かれれた種族に出会えるなど、全宇宙の超越者が与えた幸運に他ならないのだから、これを利用しない手はなかった。

 そうして「彼ら」はさらに調査を進めて、最も有効な原住民の物色を始める。本来なら全ての原住民に対して文明進歩の手助けを行うべきなのだが、「彼ら」自身の数が少なく、また原住民の分裂度合いから全てに接触を持つことが物理的にも不可能と判断された。また当面は、秘密裏に干渉及び接触を行うことが決められた。全ては原住民に与える混乱を最小限とするためだ。
 かくして白羽の矢を立てられたのが、日本列島と日本人だった。
 まず日本は、他からの侵略が極めて難しいまとまった規模の島国であり、周囲には当時の原住民の先進列強の本国がなかった。またほぼ単一の民族で構成されていて、内部対立が存在していなかった。しかも人口は適度に多く、住民は比較的温厚な農耕民族で平均的教育程度も世界トップクラスだった。しかも器用で勤勉、権力者には従順という得難い特質を兼ね備えていた。権威に弱いというのもこの場合利点とされた。加えて侵略的な軍事力はほぼ皆無で、テリトリー以外への侵略や進出などに手を染めていなかった。当時、地球上での最先端の技術(産業革命)に侵されていない点も、「彼ら」の都合の良い文明進歩には好都合と判断された。また「彼ら」が日本を選んだのは、同一種族内で争いがなく、文明国の中で貧富の差が最も小さい社会を持っているからだった。「彼ら」の感情的評価からすれば、原住民の中で最も文化的なコミュニティーが当時の日本、つまり「天下太平の江戸幕府」だったのだ。

 そして「彼ら」は、日本人にこの世界での最先端の技術、思想、理論を常に与え続けると同時に、自分たちの考えをゆっくりと浸透させ、最終的には全てを「彼ら」に準じた種族に作り替える事を目標とした。とは言っても遺伝子レベルで種族を作り替えるのではなく、心理面で自分たちに準じる人々にしてしまうのが目的だ。無論、文明が進歩すれば彼らの選択に任せても良い。「彼ら」がそうだったように、自身の遺伝子改造を始める筈からだ。そうしなければ、高度な文明を築く事は難しい。
 計画名は、収集された日本の神話の資料になぞらえて「天孫来航」と名付けられた。

 かくして日本を中心とした、世界の混乱と革新が始まる。

・「彼ら」=異星人に残されているもの
壊れた恒星間航行型宇宙船(母船) 1隻
惑星用連絡艇 数隻
無重力用連絡艇 数隻
艦載タグボート 数隻
探査用小型無人機 多数
各船搭載の核融合炉と反物質炉+発電装置
中枢人工知能(量子コンピュータ)の膨大な記憶
艦修理用の自動工作機械のわずかな生き残り
各種研究設備
母船に搭載された対塵レーザーと自営用のレーザー砲数基
自衛用人型自動戦闘兵器(人型ロボット)若干

食料と被服など生活消費財は、通常の範囲内で生産可能。リサイクルにより半永久的な再生産も可能。
母船のバイオスフィアは完全稼働状態で、生活から医療に至るまで当面の問題はない。
核融合炉を改造して廃棄物リサイクルシステムを組み上げれば、あらゆる元素をプラズマ化による核変換で分解抽出可能となる。しかし自力でのリサイクルシステム建設には約十年を予定。自動工作機械の改造とプログラム変更、さらにはそれら僅かな自動機械による、より大規模な自動機械の製造という段階を経なければいけないからだ。
また治療用のクローン培養装置の改造で、年間数名程度の同胞のクローン精製が可能。当面は、原住民との交配用の種族精製に利用予定。
乗組員約500名と支援用の人工知能(ロボットやアンドロイド)が同数程度。人工知能も数体ずつなら生産可能。

・計画の一部
※時間は最大で300年。できれば150年〜200年程度。それまでに恒星間宇宙を旅できる文明を構築する。「彼ら」の迎えが来るまでに自力で何とかできなければ、計画自体の意味がなくなってしまう。
※選んだ地域(国)の関係から、最初の50年は原住民文明の最先端への誘導。次の50年で通常の二倍程度の文明加速を補助。この時点で太陽系内進出のための最低限の基盤技術や理論が出てくる筈なので、さらに50年で一気に太陽系文明にまで発展。次の50年、つまり200年以内に自分たちに準じる文明に作り替える。
※基盤もしくは基準国家は、日本列島及び日本民族。場合によっては、対象を広げることも選択肢とする。
※ただし、地球もしくは日本人の支配や征服が目的ではない。むしろ最終的には相互的な協力関係の構築を目指す。故に干渉地域による過度な侵略や戦争は可能な限り防ぐ。
※干渉地域の権威や支配階級である皇族や幕府、新政府の一部を迷信的なもので誘導する。
 (一部は自ら直接支配するが、多くはナノマシンなどを利用した思考や精神の操作。もしくは催眠誘導)
※文書での提供や催眠誘導、直接的な教育による科学者、技術者、為政者、学者への技術供与とヒントの提供。先端技術は工業、医療、土木、農業、言語など広範な分野をカバー。政治、経済、思想などに関する知識もこの世界の最新のものを提供する。
※日本及び日本近隣の資源マップの提供(※当面は菱刈などの金山開発、北樺太の粘炭田、油田獲得など)
※衛星軌道からのいち早い国際的な動きの情報提供(多くは支配層からの示唆に止める)

など。

 また一定段階の文明進歩が達せられたら、徐々に文明及び科学技術の加速を意図的に行い、地球外に進出し始めた段階で自らの持つ全ての技術を順次移植予定。もしくは誘導により得させる。
 そしてそれまでの間に「彼ら」が干渉した種族への疑似同化を行い、可能な限り破滅的な戦闘行為を回避する方策を講じる。大きく干渉する事になるが、文明が一定レベルに達した段階で相互確証破壊の危険性があるため、やむを得ない措置である。

※補足:前提及び「彼ら」が設けた自らの「基本設定」

 「彼ら」の国は、当時無人だった小笠原諸島と火山列島。及び無人島のいくつか。
 ここに長らく他の文明から孤立した「彼ら」の国があると設定。実際様々なものを建設しておくし、実用のための拠点も設ける。母船も近在の日本海溝に沈めておく。なお核融合炉を用いて、「彼ら」が最低限必要な資源を精製する。
 硫黄島は、原住民レベルの産業拠点として改造。地熱を利用した蒸気文明らしいものを作っておく。実際利用してもよい。
 「彼ら」の先祖は日本人の一部を祖先としており、独自の文明を育てた。言語も日本語(※現代日本語)で、肌の色は一般的に黄色く骨格や見た目も日本人に近いが、髪や瞳の色は様々。しかし「彼ら」本来の遺伝子工学と生命維持技術の副産物で、神々しいまでに美しい容姿をしている。(※ただし、彼ら本来の肌の色や見た目は白人に近いので、自らの姿をインプラントしている生体デバイスで少し細工して日本人ぽくしている。)
 民族の指導者は、「伝わっている」系譜が正しければ天皇家に連なる。
 国名は、日本の美名の一つから『瑞穂(ミズホ)』。
 自衛のため建国以来ずっと鎖国して平和に暮らしていたが、欧州人が近在にウロウロし始めたために危機感を増大。
 しかも人口が極端に少ない自分たちでは力で対抗できないので、協力し合える国として日本を選ぶ。
 彼らは高度な文明は持っているが、人口が少ないので生産力がない。
 日本には自分たちの優れた文明を教えて、互いに手を携えて欧米列強に立ち向かいたい。



●第一部「文明開化?」