●あとがきのようなもの
はい、この平行世界もこれにてとりあえずは終りです。お疲れ様でした。 題名にも記してあるので一応お聞きしますが、ここにはあなたの望む日本の行く末はありましたか? それともありませんでしたか? と言ってもこの後もう一ラウンドありそうなんですが(笑)
さて、当ルートですが、何やら数年後に第二次太平洋戦争でも起こりそうな顛末となりましたが、全体の流れ、エンディング的には最もオーソドックスな形にしてみたつもりです。 アメリカをのけ者にした、史実戦後世界の写し鏡です。 ですが、日本はアメリカ程の国力はありませんので、ソ連は若干勢力圏が小さめにしていますし、ドイツは最初から全土を保全した統一国家として再出発する事になっています。 また、中華大陸も最低でも満州地域は資本主義陣営に止まりますので、この点も日本の負担は後々小さく済むでしょう。
1934年の太平洋戦争後のアメリカとは可能なかぎり穏便に事を運び、英国の追従外交を愚直なまでに遂行し、ナチス・ドイツを当面の敵として、そして共産主義と対決していく。 まさに王道、賢明に事を運んだ場合、最も可能性の高いエンディングと言えるのではないでしょうか。 まあ、楽園の世界(理想の平和社会)など何がどうなろうとこの時代に存在できる筈ありませんが、個人的にはこの世界において日本が再度戦争をした場合、これが一番グッドエンドなのではないかと思います。 ですが、そうであるが故にあまりここで語ることも少ないのですけどね(苦笑)。
ただ、この世界の気がかりは、戦争で疲弊してドイツの先端技術も奪いそこねた共産陣営よりも孤立した自由主義の国アメリカの存在でしょう。 史実とほぼ同じだけの領土を領有するアメリカ合衆国は(フィリピン、グァムとハワイを勢力圏から失っているが)、史実の第二次世界大戦のような極端な伸長はなくとも、順当に発展したとすると1970年代ぐらいまでなら孤立主義をしたとしても資源の不足は発生しないでしょうが(ああ、某バシストとは条件が違いますよ(笑))、そのまま外交的にも欧州・日本と距離を開け、共産陣営とも連帯しないとするなら、いかに巨大だとは言え国内だけの閉鎖経済はいずれ経済的に行き詰まり、いずれ経済的二流国家になってしまう事は明確です。この結末は史実に存在する全ての閉鎖国家の大半が証明しています。アメリカだけが例外という事はないでしょう。 アメリカ市民に赤化する意思がないのなら、日英と妥協するしかないのですが、それを彼らのプライドが許すかと言うと非常に微妙でしょう。 最悪、早期に世界支配を目指してか、完全に行き詰まってから世界に対して戦争を吹っかけると言う事にもなりかねません。 この世界の住人にとって、それが杞憂であればよいのですが。
では、最後にエンディングと言う事ですので、巨艦を1隻紹介して終りたいと思います。
紹介するのは、就役時の<守護聖人級>戦艦です。 ここでの彼女たちは、別の平行世界と違って大きな改装はされずに、また航空機にあえなく撃沈されるようなこともなくあくまで戦艦らしく運用され、史実の「ネルソン級」のような使われ方をして祖国に貢献し、戦争終了と共に静かに引退していく事となります。
ではまた、別の平行世界で会いましょう。
了