Я[大塩の乱 資料館]Я
2003.1.13

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大塩の乱関係史料集目次


『松屋筆記 第3』 (抄)

小山田与清(1783−1847)

国書刊行会 1908 より


◇禁転載◇

適宜、読点をいれています。



 松屋筆記 巻百九

(卅二) 大塩平八郎が陰謀

大坂の大塩平八郎が乱を成せしをり、自分の蔵書を売て、金七百両許を得たり、これを、飢民の男子にのみ壱朱宛施し与ふ、婦女老人小児は、大勢群を成す時、あやまちあらんもはかりがたしとて禁じたり、さて一朝に一朱づゝ、男子に施す事一万人にあまれり、事を揚げんとする前夜、また一人に二朱づつ施すべければ、朝とく来つどへといふよし、刊刻して摺たる紙一枚を、曩のものどもに分与ふしかれども、事急に起りて発覚し、計合期せずして、来つどふもの少しとなん、これ史記淮陰伝に、駆市人而戦之、といヘる計を用たる也、


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