Я[大塩の乱 資料館]Я
2002.12.9

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「横山文哉を悼む詩」

雪香( 〜1845)


◇禁転載◇



  横尾文助臨刑所作也  肥前人

誰憐五十一春秋埋去烟嵐深処丘不遂

青雲平日志空存身後有呉釣


読み下し

  横尾文助刑に臨みし所で作る也 肥前人

誰か五十一の春秋、烟(煙)嵐に埋もれ去りしを憐れまん。
深処の丘、青雲遂げざる乎。
平日の志を同じくせしも空し、
身を後まで存(なが)らえば、呉を釣りしこと有るものを。


意味

  横山文哉の処刑された刑場で詩をつくりました。 肥前人(石湖)

五十一歳の年に天下をくつがえす程の大事件の嵐のため、処刑された彼の心情を思う時憐れでなりません。
彼が胸中深く秘めていた平和な世の中の実現が出来ず無念です。
志しを共にした者も空なしい、無事生命を全うしたら、大望を果たすことが出来ただろうに。


管理人註
横山文哉は、この詩から推察すると、天明7年(1787)または、天明8年(1788)生まれか。

参考 伊東豪健著「画人・雪香研究 雪香と川北温山・横山文哉」(『有明の歴史と風土 第20号』1998.9)


有明 横山文哉のふるさと


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