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わが心の王国を支配せよ(T)

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諸君よ、生長せんと欲せば、感情にとらわれるな。激情に支配されるな。奴隷となるな。とらわれる者はみな奴隷なのだ。感情をわがものとせよ。激情を支配せよ。そしてあなた自身がわが心の帝王となれ。

感情にとらわれる者はいまだ真に教養あるたましいの持ち主ということはできないのである。いかなる博学の者も多識の者も一たび激情にとらわれる習慣を克服しないときはゼロに等しい。気高い向上心をいだきながらも、稀なる才能を有しながらも、一朝の激怒が生活の一切の希望と前途を粉砕せしめた実例は実に多いのである.毎日の新聞記事の三面記事を見よ。一旦の激情がどんなに自分の生命を傷つけたか。どんなに他人の生命を傷つけたか。どんなに自分の現在と将来との生活を傷つけたか。生長せんとする者に怒りは禁物である。怒るなかれ。猛(たけ)るなかれ。吼えるなかれ。態度の優美を失うなかれ。

言葉は『創造者』(つくりて)であるとともにこれを逆用すれば恐るべき『破壊者』になるのだ。腹が立った時に、その腹立ちを言葉にあらわしてはならない。手紙に書いてはならない。行為にあらわしてはならない。言葉にあらわしては最後の宣告に等しい。行為にあらわしては刑の執行に等しい。そのためにどんなに多くの人たちが家庭から愛をひからびさせ、社会から地位を失い、会わなくてもよい悲惨な運命をみずから招いたことであろう。怒るな。人がいかなる罪を犯そうとも、わが怒ることはそれにもまさる悪徳であると思え。怒ろうと思った瞬間に、自分自身が相手の悪徳よりもなお大なる悪徳に堕ちようとする危険な瞬間であると思え。そして『危なかった、今自分は断崖からまっ逆さまに落ちようとしていたのだ。もう二度とこのような危険は冒すまい』と心に誓え。かくのごときことを繰り返せばついにあなたは怒りを征服する力を練磨することができるのである。

昔から生長すべき者になくてはならぬ資格として『運鈍根』の三つが数えられている。頭の良い才気のある、こんな人こそ大いに運命を開拓さすに相違ないというような人物でありながら、あまりに頭が良いために他人の欠点が目につき過ぎ、小さな他人の欠点でもその人には顕微鏡で見るかのように大きく見え、その実はほんとにつまらないことで腹を立てて同輩と衝突したり、先輩と言い争ったりして、せっかく昇進の道が目の前に見えておりながらも、容赦なくその地位を投げ捨ててしまう。そして自負して曰く、自分は清冽の水でなければ生活できないアユのような高潔な君子であると。こうした人々はいたるところで地位を失い、職業を転々として、ついに運命を開拓すべき機会を失って社会の不平分子となってしまうのである。かかる人々は寛容とか雅量とかの徳性が潔癖という小徳にくらべていかに大なる徳性であるかということを知らないのである。諸君よ、大きく周囲のものを自己のうちに吸収して生長しようとするならば潔癖や狷介(けんかい)を捨ててしまえ。縁あって自分の名を呼ぶ一切の人間のいかなる悪をも雅量をもってゆるせ。かくのごとくすればあなたは多くの渇仰者を自分の傘下に引きつけることができるに相違ないのである。

『光明の生活法』 谷口雅春 1961年 日本教文社

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 2003 Yoshiaki Sugimoto