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■ 朗らかに笑って生きよ

『道は満ちるなり。天照大神の御分身のみちてかけぬよう遊ばさるべく候。人は陽気ゆるむと陰気つよるなり、陰気かつ時は穢れなり、けがれは気枯れにて太陽の気をからすなり、そこから種々色々のこと出来するなり。何事も有りがたい有りがたいにて日をおくり成され候へば、残らずありがたいに相成り申すべきなり。』

『何ほど道を守り候とも、心陰気に相成り候はば出世相成り難く申し候、何卒春の気に相成り候て御執業なさるべく候。』

これは七日間に両親を相次ぎて失い、悲嘆のあまり肺結核にかかりて命旦夕に迫りし黒住宗忠が豁然大悟してすべてが有り難く感ぜられ、明るき心になりし結果、さしもの大患、太陽の前の霜のごとく消滅せし体験をば人に教えられし書簡のうちの一節である。世の病人よ恐るるなかれ。心さえ明るくなれば肺結核でも癒えるのだ。諸君よ、笑え、笑え、さかんに笑え。黒住宗忠も肺結核を自ら治した当座は人から気が違ったかと思われるほど、間断なく笑ったそうである。

では我らは快活に小鳥のように陽気に満ちた生活を送ろうではないか。この世界は何も我々が悲しんでやらなければ悲しみに不足して困るというようなことはないのである。黒住教祖に倣え。陽気になれ、嬉しいことを語れ。はしゃげ。哄笑せよ。しかし苦笑や冷笑はおことわりだ。

黒住教ばかりではない。西洋にも実例がある。カリフォルニアに一人の婦人があった、とマーデンも書いている --- 悲惨な運命に打ち砕かれてそれ以来憂鬱症にかかった。夜は眠れない、食べ物は味がなくて、食べれば胸につかえる --- 等々の症状を呈した。そこで彼女はこの憂鬱を払いのけんがために一大決心をして実行にとりかかった。彼女は1日少なくとも3回、どんなことがあっても必ず心から声を出して笑うということに決めたのである。それで人と話しているときなど、ちょっとした機会があっても必ず心から笑うようにし、自分の部屋にいるときには鏡をみて笑うようにしたところが、まもなく健康が見ちがえるように良くなり、性格も一変して明るくなった。こうして主婦が快活になるとともにその家庭は明るい愉快な幸福な家庭になってしまった。家庭の明るいと暗いとは主婦の笑いの分量によることが多いのである。

諸君はもしある会社につとめていて事務所の単調な砂漠のような仕事の連続に飽きてきたとき、もしその仕事と仕事とのつながりに、ちょっとしたシャレ、ジョーク、諧謔などに触発されて哄笑が飛び散るならば、諸君は砂漠でオアシスを見出したようによみがえって、再び元気良く仕事にかかれるであろう。聡明な上役は仕事の合間に下役の気を引き立てるような罪のない諧謔を飛ばす。能率を望む実際家もまた笑いの効果を知らなくてはならない。上手な教育家は生徒をときどきユーモラスな話で笑わせながら授業を進めてゆく。それで生徒に喜ばれてかえって成績が良いのである。

アブラハム・リンカーンは自分の机のすみに最近出版の笑い話の本を常に置いていて頭が疲れてきたり、気がふさいできたりすると、それを開いてその一節を読むことにしていたという。上品なユーモア、巧みな頓知、無邪気な馬鹿話、悪気のない哄笑 --- これらは天が与えた自然の良薬である。それは心と心との摩擦に油を塗り、険しい人生の難路に息抜きを作ってくれる。諸君は人生の戦いに疲れ切ったときほど、いっそう多量にこの良薬を用いねばならぬ。

いつも、自由に快活に高らかに朗らかに笑える人は幸福である。諸君がもし不幸であるならばそして『こんなに人生が悲しいのに何で自分が笑えるか』と言いたいようであるならば、諸君よ、一室に退いて、まず鏡を見て笑え。鏡に映った表情を見て、自分がまだ幸福の要素を多分にもっていることを強く心に印象せよ。そして重ねて笑え。声を立てて笑え。表情は心の表れであると同時に、逆に表情でまた心も支配されるのである。笑いぬくとき悲しさは征服される。なぜあなたは悲しいか。もし人が自分に対して薄情であるがゆえに悲しいのであれば、自分自身に何か暗い近寄り難い冷たいものがあったためだと知らねばならぬ。そしてその暗い冷たい近寄り難いあるものはどうしたら追い出せるか。その唯一の駆除薬は朗らかな高笑いであることを知らねばならぬのだ。

同じ道理で快活な、会って気持ちのよい性質はその人の社会的地位にも影響する。有能な才人でしかもずいぶん勉強家でありながら一生成功し得ないような人はクソ真面目な、四角四面な、笑いを少しも解しないような人が多い。人は必ずしも仕事だけをする機械ではないのである。人には何となくその人特有の空気(雰囲気)が付随している。その空気が別の仕事をする。その空気が一緒に働く人たち全体の空気を活き活きとすることができれば、それはすでに大いなる仕事である。自分だけの仕事がいくら上手に運んでもその人につきまとう空気の何となく冷たい暗い陰鬱な人は、大いに笑いを稽古することによって、その陰鬱を払い去れ。心に従って運命は転換して来る。心のわだかまりが取れるに従ってその人の健康はよくなる。境遇も良化してくる。周囲の人がおのずから良くしてくれるからである。

『光明の生活法』 谷口雅春 1961年 日本教文社

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 2003 Yoshiaki Sugimoto