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これが正しい叱られ方

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上司・目上から引き立てを受けるためのポイントは、叱られ上手になることである。叱られ上手になると、

「あっ、こいつは素直だな、いい子だな、将来性があるな」

と上司に認められ、可愛がられ、メキメキ引き立てを受けられるようになるのだ。

ところが、その叱られた時に多くの人は上目づかいをするわけだ。そんな態度だったら、

「何だこいつ。生意気なやつだ。こういう素直じゃない奴は伸びない。かわいそうだが、こいつには将来性はないな」

と思われてしまうに決まっている。逆に、ヘラヘラしたいたら、

「お前、叱られていることがわかっているのか」

と、さらなる怒りを買ってしまう。

上司・目上からのお叱りを、引き立てを受けるチャンスにするか、ダメ社員の烙印を押される危機とするか。それはひとえに自分自身の態度にかかっている。その意味で、叱られているその瞬間は、人生を左右する重大局面であると言っても過言ではない。

では叱られ上手とはどういうのを言うのであろうか。

まず言えるのは、黙って叱られっぱなしはダメということ。ときどき、上司の小言を黙ってうつむきながら聞いている社員を見かけるが、それでは、

「お前、わしが叱っていることがわかっているのか。黙っていたのではわからないじゃないか」

という気持ちにさせるだけ。だから、黙って聞いているのではなく、ポイントごとにうなずく必要があるのだが、その時も、

「ああ、なるほど、ああ、そうですね」

では、黙っているのと一緒で、

「お前、何もわかっていない」

と思わせてしまうからダメ。

だいたい傾斜角度25度から45度くらいの間で、頭をペコペコ下げながら、

「はい、わかりました」

「たしかにその通りです」

「まことに申し訳ございません」

と、自分の非を認めながら、上司の話を素直に聞き入れる。重大なミスを犯した時には、傾斜角度を90度にして、

「本当に申し訳ありませんでした」

と深々と頭を下げる。これが叱られ上手の態度である。

上司の口から出てくる叱責の言葉は、言わば機関銃弾のようなもの。だから、15度ぐらいに頭を下げて、黙ったままボーと突っ立ていたら、バリバリバリとやられて、体じゅう蜂の巣にされてしまう。あるいはまた、上司の叱責に、

「いや、そうではありません」

「でも、こうじゃないでしょうか」

などといちいち反論すれば、

「こいつは、自分の非を素直に認めようとしない、我の強い奴だ」

と上司はますます激昂して、これまた蜂の巣にされてしまう。

そんな大きなダメージを受けないためにも、ここはひとつ、叱られている間は機関銃掃射を受けているようなものだと考えて、ボクサーがスウェーで相手のパンチをよけるように、15度から45度ぐらいの間で頭をペコペコ下げるようにしたい。そうすれば、全部と言わないまでも、かなりの弾をよけられるはずだ。無論、頭の上を弾がピュッピュッと飛び交う間隙を縫って、

「すみません、すみません。まったくおっしゃる通りでございます。まことに申し訳ございません」

とお詫びの言葉をタイミングよく入れることを忘れてはならない。

15度から45度、時に90度ペコペコ頭を下げ下げしながら、詫び続けていれば、やがて機関銃も弾が尽きる。一時的に頭にカーッと血がのぼっても、弾を撃たせるだけ撃たせてしまえば、しまいに相手も疲れ果てて、最後にこう言う。

「まあ、そういうことなんだよ、君。わかったかね」

そのとき、頭をスーッと上げて、

「はい、おっしゃる通りでございます。ですが、実はこういう事情もございまして」

と、ここで初めてこちらの言い分なり弁解なりを主張する。反論や弁解は、あくまでも機関銃の弾が尽きた時にするものであって、そうすれば、

「あっ、そうだったのか。だったら早く言え」

などと、意外なほどあっさり認めてくれることもある。弾がピュッピュッと飛び交っている時に、

「あのー」「でも」「しかし」

などと反論してはいけない。それでは火に油を注ぐようなもの。反論するならやはり、弾が尽きた頃におもむろに頭を上げて、自分の言い分を丁寧に主張するに限る。それまではひたすら頭を下げ続けて、機関銃のの弾が尽きるまで待つしかない。それがベストとは言わないが、よりベターな対処法ではないかと私は考えている。

それがうまいのが、実はお父さんと仲よくやっていける人なのだ。お父さんと仲のいい人は、お父さんに叱られても中途半端に反論したりしない。言うだけ言わせておいて、向こうの言い分が尽きる頃合を見計らって、

「お父さん、ごめんね。でも、こういうこともあるんだよ」

と、自分の主張をする。だから、一時的に感情がこじれることがあっても、すぐまた関係が回復するわけだ。

上司が相手でも事情は同じで、上司が怒っているそのさなかに、

「でも、私は」

なんて反論すると、

「お前は黙っておれ。上司に逆らう気か」

とますます険悪な関係になる。そこがわかっていないかどうなのか、お父さんとうまくやっていけない人はとかく反論したり、言い争ってしまう傾向がある。要するに、上司から叱責を受けるシーンには、父親との喧嘩のパターンが出てくるのだ。

(後略)

『人づきあいで人を動かす』 深見東州 2001年 たちばな出版

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 2003 Yoshiaki Sugimoto