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才能の開花

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平凡な中に生まれながら、ひとりの人物と出合ったことで大いなる功(いさおし)を世に残した人物をご紹介しよう。その人物とはほかでもない、あの維新の英傑、坂本龍馬である。

周知のとおり、龍馬はたいした家柄の出ではなかった。土佐の一郷士の倅(せがれ)として生まれ、平々凡々に育ったのである。そして、脱藩して江戸に上って来てからも、女道楽はする、極道はする、大酒は食らうといった、でたらめな生活を送っていた。人間的にもチャランポランで、何をやってもダメな人間であった。

ところがである。ひとりの人物との出会いによって、彼は大きく変身したのだ。その人物とは勝海舟。たしか龍馬27歳ごろのことである。そのとき海舟はこう語って龍馬を諭した。

「今の日本は非常な危機を迎えている。まごまごしていれば隣国、清のように欧米列強に国土を侵されることになる。だから今こそ国を背負って立つ、本当の国士が必要なのだ」

このひと言で、龍馬はガラリと人生観を変え、己の命を投げ出して日本を国難から救う、大役のひとつを果たしたのである。いわば勝海舟という名伯楽との出会いによって、眠っていた彼の御魂が目覚めたわけである。もし、勝海舟との出会いがなければ、龍馬も普通の人間で終わっていたはず。歴史に名を残すような人物にはならなかったはずである。

私たちの才能の開花もこれと同じなのである。御魂の奥に眠っている前世の記憶は、ある人物との出会いによって、ドーンと飛び出してくることが多いのだ。

ところで現在、自己の潜在意識を引き出すための瞑想術とかメディテーション、あるいは阿頼耶識、瑜伽論といったものが、一部で盛んに行われているようだが、これは感心しない。なぜなら、これらは自分で自分の意識を呼び起こそうというものだからである。

前世の記憶は意識の底に眠っているのである。深層意識の中にしまい込まれているのである。だから、いくらメディテーションしても何もわからないのである。感覚が少し敏感になる程度だ。それが、社会に発揮できる本当の才能開花のための有効手段であるとは思えない。前世の記憶や才能とかいっても、現実にあることがらに対応する自分の感覚のことを指すからである。

とにかく、深層意識ばかりを見つめても、自分ではわからないものなのだ。よく

「最近、自分がわからなくなりました」

という人がいるが、それは、自分ばかりを見つめているからである。自分の内面を見て、自分がわかるという人は、まずいないはずである。自分を知りたければ、自分を見つめる周囲の人の目を見ることである。そのほうが、はるかに簡単だし、正確である。

とにかく、前世の記憶は外からの刺激によって出てくるのである。その刺激とは、人との出会いでもいい。あるいは音楽でもいい。書物や土地でもいい。何でもいいから、素晴らしい刺激を受けることである。

私の知人に音楽家がいるが、彼もそうだった。中学生ごろまでは、あまり音楽に興味を持っていなかったそうなのだが、あるときビートルズの曲を聴いて閃いたという。

「そうだ、ボクは音楽の道に生きるんだ!」

そうして、本格的に勉強し始めたのだが、やはり前世で芸術のセンスを磨いていたのであろう。それこそアッという間にプロの仲間入りを果たしたのである。

このように、前世の記憶、前世で積んだ学問、芸術、信仰の要素というものは、外からの刺激がきっかけとなって、ドーンと飛び出してくるのである。が、それにはひとつの条件がある。その条件とは顕在意識の醸成である。

というのも、潜在意識というものは、どんなに外からの刺激を受けても、ただそれだけでは外に出ないからである。あくまで、顕在意識があって初めて、飛び出してくるのである。いわば、顕在意識が触媒となって潜在意識が働くということがいえよう。

たとえば4、5歳の幼児に神霊世界の話を聞かせたらどうであろう。もちろん深い話ではなく、ごくごく簡単な話だが、それを聞かせたらどんな反応を示すだろう。何をいわれたのか理解できず、ポカーンと口を開けているはずである。それで当たり前なのだ。顕在意識、つまり、この世の学問や常識、経験などが醸成されていないのだから。

御魂の奥に眠っている前世の記憶、いわゆる潜在意識と呼ばれるものは、あくまでも顕在意識の醸成度合いに応じて飛び出してくるもの。それゆえ、どうしてもある程度の知識や経験が必要なのである。

だが反対に顕在意識が強すぎても、これまた問題である。というのは、この世の知識をたくさん蓄え、豊富な経験を持ってしまうと、今度は逆に顕在意識が殻となって、潜在意識を押さえ込んでしまうからである。

たとえば、一つの宗教教理を固く信じ込んでいる人。こういう人は、もはや多種多様な前世の記憶を引き出すのは難しいといえる。前世で立派な徳を積んでいても、引き出せずに終わってしまうことが多いのである。なぜなら、何を見ても、何を聞いても、自分の信じる教理教論で料理してしまい。その背後にある前世の才能の記憶を自らふさぎ、神様の声、守護神、守護霊の声を聞こうとはしないからである。

こうなってしまっては難しい。せっかく、前世のすばらしい記憶を引き出すチャンスに恵まれながら、自ら放棄してしまっていると言える。著書や講演などで私が、ことあるごとに、

「神様に対して素朴で素直でありましょう。素朴で素直が神人合一の一厘なのですよ。これを失ったら、自ら天来の道を閉ざしてしまいますよ。観念を捨てて素直な目を持とう!」

と訴えていることの意味がおわかりいただけるであろう。

このように考えると、最も前世の記憶を引き出しやすいのは、だいたい20歳から25歳、大学生か大学院生、あるいは社会に出てから1、2年の人であるといえよう。この年代なら、顕在意識もそれほど固まっていないので、ちょっとしたきっかけさえあれば、すぐに前世の記憶が出てくる。そしてそれを社会的実力の基礎として運用できるのだ。

実際、社会で成功している人、学問、芸術、信仰の分野で名を成している人を見ると、この年代にあるきっかけをを得て、

「俺はこの道をいくんだ」

と決意した人が多い。反対に、晩年に至って前世の記憶に目覚め、道を決意して大成したという人はあまり知らない。伊能忠敬くらいのものであろうか。

とまれ、できるものなら、なるべく若いときに神霊世界の真実を知り、前世の記憶を引き出したいものである。聖書にも

「汝の若い日に、汝の造り主を知れ」

とあるように。

よきものに触れるのが成功の秘訣

さて、私たちの前世の記憶、前世で積んだ無形の宝は、他からの刺激によって飛び出してくるということがわかった。イリュージョンを見ることはあっても、決して瞑想したり修業したりすることで、前世の記憶を出し、体現させることはできるものではない。あくまで何かと出会うことによって出てくるのである。

これがわかれば、人生を豊かにし、天運を招来せしめる秘法は、容易に解明できる。要するに、すばらしい人、すばらしい書物との出会いを大切にし、俗悪なもの、醜悪なものを避けるようにすればいいのである。

よきものにふれれば、よき前世の記憶が出てきて、ますます人生が実りあるものとなってゆく。悪しきものにふれれば、悪しき前世の記憶が出てきて、ますます人生が暗く不幸になっていく。こう考えると、私たちの人生は、いかによき前世の記憶を引き出し、才能を開花させ、その才能で現世を実らせていくかという、ひとつの宝探しのようなものといえる。

これまで私は、前世のよい面だけを述べてきた。だが実際には、悪い面もあるのだ。決してよい面ばかりではないんのである。人を苦しめたり、あるいは殺したりしているかもしれないのだ。そうした悪事も、私たちの御魂の奥にしっかりとインプットされているのである。

それゆえ、条件さえ合えば、至極簡単に前世の悪しき記憶が出てくるのだ。これは恐ろしい。ひとたび、悪しき記憶が出てくると、よいものまですべて食い散らかされてしまうからである。「悪貨は良貨を駆逐する」という経済学者グレシャムの法則どおりの世界になってしまうわけだ。

だからこそ私たちは、ある意味では命をかけるくらいの気持ちで、よき人、よきものとの出会いを大切にし、俗悪なもの、醜悪なものを避けなければならないのである。

したがって、いい前世、いい潜在意識をひきだすには、なるべくすばらしい霊的環境に身を置くことが大切なのである。友人、配偶者、職業、読書、映画鑑賞 --- これらひとつひとつについて、できるかぎり、自分自身の御魂を善の方向で刺激するようなものを選ぶことが望まれるのだ。

いずれにしても、只今只今、その人が接触している人間、仕事、そしてその人自身の考えかたによって、いいときの前世が出るか、悪い時の前世が出るかが決まるのである。だから只今の一瞬一瞬が大切なのだ。いわば、只今只今は、善と悪との分水嶺であるわけだ。

そうして善が出れば学問、芸術、信仰の要素が融合開花して、ますます才能が磨かれ、さらに、この無形の宝が、有形の現世的な宝を生み出していくのである。このように考えると、いかに、一瞬一瞬の心の使い方、想念の持ち方、あるいはまた、一瞬一瞬の言動と環境が大切であるか、おわかりいただけるであろう。

眠っている自分の才能を引き出すには、外から善の刺激を一杯に受けるほかない。そして、その才能を維持していくには、できる限り善なる環境に身を置き、同時に口と心と行いを正しくし、誠一筋に徹さねばならない。そのように自分自身をコントロールしていけば、目に見えざる前世の宝が、「化する働き」によって、有形の現世的な宝、たとえば財産、地位、名誉、健康などとなって現れる。

いずれにせよ、自分の持てる能力、天賦の才を余すところなく発揮するには、心を誠にし、言葉を誠にし、行動を誠にして、より大善をめざしていくより道がないのである。

『大天運』 深見東州 1999年 たちばな出版

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 2003 Yoshiaki Sugimoto